最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。
今回は2022年9月26日にDoctor ShinobiよりPC向けにリリースされた『Outcore: Desktop Adventure』について生の内容をお届けしたいと思います。
『Outcore: Desktop Adventure』とは
プレイヤーのパソコンに迷い込んでしまった少女「ルミ」。あらゆる記憶を失ったルミを助けるには、なんとプレイヤーのパソコンの中を実際に探索して記憶が隠されたファイルを見つけなければなりません。様々なフォルダを漁ったり、ペイントを使って図形を描いたりとこれまで見たこともないようなユニークな体験が楽しめます。
本作は、2022年8月に開催されたインディーゲームイベント「Bitsummit X-Roads」にて革新的反骨心賞を受賞した作品。そこからもわかるように、他のゲームとはひと味もふた味も異なるユニークな体験が楽しめます。
『Outcore: Desktop Adventure』の実内容に迫る!
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ゲームを始めると、突然デスクトップに画面が遷移。何事かと思っていると、黒いモヤモヤがデスクトップに現れました。助けを求められているようなので、デスクトップにいつの間にか現れていた「Lumi.data」というデータをモヤモヤにドラッグ&ドロップするとモヤモヤは少女に変身しました。彼女の名前はルミ。どうやらここに来るまでに記憶を失ってしまった様子です。
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そう、このゲームの舞台はなんとあなたのPC。あなたはルミと共に、エクスプローラーなどを利用してフォルダを探索しながらルミの記憶ファイルを取り戻すことが目的です。
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ルミはもっと自分の記憶を取り戻すため、プレイヤーと共にファイル探しを続けます。ルミが示す「ドキュメント」フォルダを開いてみると、その中には「L@mi~.data」というデータが。ちょっと様子が変ですが、ルミにドロップしてみます。しかし、このファイルは暗号化されており、このままでは記憶を取り戻すことができません。そこでルミが思いついた案は、Windowsに標準搭載された「ペイント」アプリを使って暗号化を解除すること。プレイヤーは指定された図をペイントで描いて、暗号化を解除します。
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1問目は星の形をペイントで描きます。Ctrl+Sでセーブするとデスクトップ上にオブジェクトとして出現し、鍵に合うか試すことができます。形はある程度大雑把でも大丈夫とのことなのでマウスで一生懸命描いていましたが、きれいに描くのが思ったより大変。どうしようかと迷っていると、画面上部の図形欄に星マークを見つけました。これで描いても問題ないようです。
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次は宇宙船の絵がお題です。どこか宇宙空間でこんな形のものを殺したことがあるような気もしますが……ルミいわく「宇宙船の形としか思えない」とのことなのでおそらく宇宙船なのでしょう。星のように図形を使ってきれいに描けるお題ではないので、こちらは少し苦労しました。
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暗号化を解いてルミにファイルをドロップすると、過去の記憶が蘇ります。ルミが別の世界にいた頃のお話で、地下の世界から地上への脱出を目指します。ここからはゲームプレイが打って変わって、アクションパートが始まります。キーボードの矢印キーを使って移動し、Cキーでジャンプ、Xキーでダッシュが行なえます。ルミの挙動はかなりふわふわとしており、制御の難易度が少し高めです。
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このアクションパートは操作性の悪さによるストレスを感じました。下から早いスピードでせり上がる敵から逃げながらボスを攻撃したり、連続斜めジャンプをしたりといったことが求められるのですが、操作性に関して求められるアクションが少しハードめです。プレイレポで触れた範囲以降も様々なネタや仕掛けが盛りだくさんなのでとてもワクワクさせられる作品なのですが、このパートで引っかかることが多くどうしてもストレスになりました。WASDキー+ShiftやSpaceなどを使う形式であればもう少し遊びやすかったかもしれません。
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この後もいきなり実写の人形劇(?)が始まったり懐かしい雰囲気のHPに訪れたりといった突拍子もないネタの数々がプレイヤーを待ち受けています。全体的な話の雰囲気はコメディチックで、随所に散りばめられた奇妙なギャグやパロディネタには思わずクスッとさせられるのですが、一方で時折ホラーのようなノイズ演出が挟まることもあり、ストーリーの核心にはなにか重大な秘密が隠されていそうです。
独特の仕掛けが用意されているのでコンソール版は難しそう
さて、プレイヤーのPCを利用した仕掛けをもった作品は本作以外にも存在します。有名どころでいえば、『Inscryption』や『Doki Doki Literature Club!』、『OneShot』などが挙げられるでしょう。これらの作品に共通する点は、いずれもコンソール版が発売する・されていることです。『DDLC!』や『OneShot』のコンソール版に関しては仮想的なOSを用意するという手法でPCならではの仕掛けを再現しています。
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一方『Outcore』はフォルダ内の操作だけでなく、キーボードを使ったり「ペイント」で絵を描いたりとさらにPCならではと言える仕掛けが多く盛り込まれています。コンソール版が100%実現不可能というわけではないでしょうが、やはり体験としてはかなりダウングレードしてしまうでしょう。筆者としてはぜひ、熱いうちにPCでプレイしておくことをおすすめします。