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『スプラトゥーン3』イカ文字の解読に挑戦。オルタナに記されたメッセージを読み解く【ゲームで英語漬け#105】

読める…読めるぞ!

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『スプラトゥーン3』における人類滅亡後のイカ世界には独自の文字、通称「イカ文字」があります。店の看板からTシャツのデザインに至るまで、様々な形でゲーム内に書かれているこのイカ文字、日本語と英語をベースに極度に抽象化されており、読めそうでなかなか読めない、解読の難易度はかなり高いものになっています。

ネット上ではかなり解読が進んでおり、それを参照するのもいいですが、せっかくですから自力で解読するのもまた一興。以前のモンハン語と異なり、対訳があまりない中で進めなければいけません。その代わり意味理解は現代とほぼ同じなので、古文書を読み解くのに似たような状況です。どうやって手がかりを見つけていくか、その方法を考えてみましょう。

・文字の種類を区別する

会話する言葉としては共有のものを使っていても、複数の文字体系が使われていることは珍しくありません。日本においてもひらがな、カタカナ、漢字、アルファベットと、日常で4種類の文字を混ぜて使用しています。イカ世界でもこの4種類がベースになっていて、まずはこれらの区別をつける必要があります。アルファベットタイプでも大文字小文字があり、デザイン化されているものだとさらに読みづらくなります。なので、最初はひたすら文字を撮影してサンプルを集め、傾向を把握するまで続けます。

・推測でとりあえず読んでみる

文字の系統が把握できたら、書かれている場所や状況から内容を推察して読んでみましょう。「すりみ連合」「さんかくす」などの固有名詞が分かっているものは大きなヒントです。このとき「文字数が一致している」のは確実に抑えておきたいところ。というのもイカ文字は綴りが異なっているものが多く、日本語や英語をそのまま当てはめられるものはあまり多くないのです。そのため、一対一で対応しているサンプルをきちんとまとめておくようにしましょう。

・読むターゲットを絞る

複数の文字体系がある中で、見つけ次第それぞれを解読しようとするのは大変です。そこである程度収集できたら、読みやすいものを選んでそこに集中すると効率的です。未知の文字を調べるときより確実なものは、公的な記録、支配権力の周辺、産業の規格など、統一されていて多くの人がはっきりと読めるのを前提としたもの。曖昧で間違いがあると不都合ですから、それは後から解読する立場からも手がかりを得やすいものになるのです。

『スプラトゥーン3』では、ヒーローモードのオルタナで使われている文字が最も分かりやすく、注意書きなどの推測が容易な箇所が多くあります。ここでは複雑な大文字タイプ、直線的な小文字タイプが確認できます。

・一つずつ文字を明らかにしていく

オルタナで最も目立つのが「BASE」の文字。島毎に数字が割り振ってあるのでとても分かりやすいですね。これだけでも「A」「B」「E」「S」4つの文字が手に入りました。他に使われているところを探してみましょう。

こちらの目立つ建物にも、先程と同じ文字があります。1文字目はB、3文字目はEに似ていますが、フォントの違いによるものかもしれませんし、別の文字の可能性もあるので保留。それでも2文字目はSの特徴に一致します。仮に「BSE」と読むことにしましょう。断定はできませんが、読んだ経験を持つことで文字としての記憶を定着させていきます。少なくともこれで「S」の文字は覚えられたのではないでしょうか。

こちらのタイムカプセルは小文字タイプで「past - future」と書いてあるように見えます。これで一気に「a」「f」「p」「r」「s」「t」「u」の7文字が手に入りました。アルファベットと同数ならばほぼ4分の1となり、大きな収穫です。他の文字系はひらがなやカタカナが混じっていますが、この文字系は複雑さはあまりなく、解読の難易度が他よりも低そうです。

・他の場所でも通じるか確かめる

この7文字を使って読めるものはないか、他の小文字系を探してみます。こちらのレコードジャケットの大きい部分に注目してみましょう。「se○en trerse」と読めそうです。1つだけ不明な文字がありますが、推測するとこの単語は「seven」で、新しく「v」の文字を手に入れました。さらに下の細かいところは「rekodozyaketto」のように見えます。

他にも、こちらの注意書きでは「out enegy」(英語の綴りはenergy)、「erekutorical」(エレクトリカル?)など、読めそうなところが多く、根気よく続ければアルファベット全種揃えるのも不可能ではないでしょう。外国の方が日本語のひらがな、カタカナを覚える過程もきっとこんな感じなのかも知れません。

おおよそ文字の判別ができるようになってきたところで、推察が難しいところに当てはめてみましょう。これで意味が通れば、解読は順調に進んでいると言えます。

パイプラインの手前にある意味深な表記。小文字の部分を読んでみましょう。結果は…「orwta opum inon」―さっぱりわからない。実に面(略)……文字の対応が間違っていたのか、ひねりがあるのか、それともこの文は別の法則でできているのか、検証する必要がありそうです。

と、このように文字の解読は音声言語とは別の難しさがありますが、数千年単位で遺された情報に触れられる貴重な手段。紀元前の古代文明の姿を知ることができるのも、文字がかすれずに残っていたからです。私たちの何気ないSNSの文章も、未来人にとっては考古学的資料になるかもしれません。そんなSF的想像力を膨らませて、キミも文字解読に挑戦してみなイカ?


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《Skollfang》

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