
SFサバイバルホラー『The Callisto Protocol』のアートディレクターGlauco Longhi氏は英メディア「The Sun」のインタビューを通し、本作の意外なインスピレーション元について語りました。
Longhi氏は『アンチャーテッド4』や『ゴッド・オブ・ウォーラグナロク』といった作品にも参加するアーティストで、本作においては主に優れたゴア表現を期待されて参加したものと見られています。源流たる『Dead Space』に倣い、本作の敵キャラは必要ではなくとも部位の切断を含むゴア表現が多分に含まれているとのこと。彼はそれらをより印象付ける方法として「スポンジ・ボブ」をはじめとするカートゥーン作品の表現からもインスピレーションを受けたそうです。

こちらの記事でも取り上げたように本作は非常にリアルな没入感を目指して開発されていますが、ゴア要素をより魅力的に作るのにはカートゥーンの動きと表現が有用であったと語ります。曰く「いくつかの動きやゴア表現、出血、切断描写においては、それらのアクションを強く印象づけるスタイルをとっている」「ディズニーやピクサー、あるいはその他のカートゥーン作品はその点で秀逸で、素早いキャラクターがいれば、その強いシルエットからすぐにわかるなど、読者に伝わりやすいメッセージを持っている」とのことです。
これらの表現への力の入れ様は単にプレイヤーの気分を悪くするためではなく、その行動の重要性を際立たせるためにあると言います。プレイヤーは敵が解体されるとき、それは自分が敵に襲われた際にも起こりうることを自覚し、恐怖や緊張感に繋がるそうです。


一見かけ離れた存在に思える所からもインスピレーションを得て、プレイヤーの体験向上にこだわり抜いている本作。日本での発売が見送られたのも、ある種そういったプレイヤーの体験に対するストイックな姿勢の表れなのかもしれません。