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2023年2月6日(日本時間)に行われる世界で最も権威ある音楽賞のひとつ、第65回グラミー賞授賞式ですが、ビデオゲーム部門のノミネート作品について、海外メディア「PC Gamer」は懐疑的な報じ方をしています。
2022年6月に追加されたグラミー賞の新カテゴリの1つ、「Best Score Soundtrack for Video Games and Other Interactive Media」は、「 ビデオゲームやその他のインタラクティブメディアのために特別に作られた、またはそれに付随するオリジナルスコア」を担当した作曲家に贈られる賞で、今回ノミネートされた作品と作曲家は以下の通りです。
第65回グラミー賞「Best Score Soundtrack for Video Games and Other Interactive Media」部門ノミネート作品
『Aliens: Fireteam Elite』:Austin Wintory
『Assassin's Creed Valhalla:Dawn Of Ragnarok』:Stephanie Economou
『Call Of Duty: Vanguard 』:Bear McCreary
『Marvel's Guardians Of The Galaxy』:Richard Jacques
『Old World』:Christopher Tin
同記事ではどの候補者も素晴らしいことは間違いなく、あくまで記者の主観的なものであるとしたうえで、グラミー賞のノミネート作品とThe Game Awardsの「Best Score and Music」部門ノミネート作品を比べて「グラミー賞の関係者が特に深く掘り下げて、本部門の候補者を探したとは思えません」「複雑かつ旧態依然としたノミネートの過程にも、問題があるのでは」と疑問を投げかけています。ノミネートされるためには期間内にRecording Academyへの登録が必須で、応募は有料です。
The Game Awards「Best Score and Music」部門ノミネート作品
『A Plague Tale: Requiem』Olivier Deriviere
『Elden Ring』:齋藤司
『God of War: Ragnarok』:Bear McCreary(受賞作品)
『Metal Hellsinger』:Two Feathers
『ゼノブレイド3』:光田康典
また、第65回グラミー賞の対象は2021年10月1日~2022年9月30日の作品ですが、ノミネートされた『Aliens: Fireteam Elite』は2021年8月24日発売、『Old World』は2021年7月1日発売と、いずれも対象期間から大きく外れている点も指摘。とはいえ、ビデオゲーム部門に十分な候補作品がないことは過去に前例があり、発売時期をさかのぼり5作品に絞った可能性もないわけではなく、2019年にはビデオゲーム賞のカテゴリーが廃止されたことについても触れています。