エレクトロニック・アーツとコーエーテクモゲームスは、ハンティングアクションゲーム『WILD HEARTS』をPC/PS5/Xbox Series X|S向けに2023年2月17日リリース予定です。
本作の舞台となるのは、幻想的な中世の日本・あづまの国。この地では雄大な自然と融合した強大な“獣”が勢力を広げ、今では人間たちの領域はほぼ失われている状況です。プレイヤーは古の技術“からくり”を扱える存在「獣狩(ししがり)」となり」、獣を狩るためにさまざまな地で戦っていきます。
“獣”を狩って集めた素材で装備を作り、経験を積んで新たな“からくり”を呼び起こし、新たな“獣”へと挑む。、ω-Force(オメガフォース)が開発を担当し、息を呑むような美しい風景と派手なアクションを楽しめる作品です。最大3人までのマルチプレイが可能で、クロスプレイにも対応しています。
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本稿では、本作の発売前プレビューおよび2023年2月7日に行われたプレス向けオンラインイベントの内容を中心に紹介していきます。
美麗で雄大な自然、美しくも恐ろしい獣たち!
本作は、主人公が“あづまの国”へと足を踏み入れるシーンから始まります。まずは移動や攻撃、壁の登り方などの基本操作を学びながらステージを進み、イベントで謎の人物「六科(むじな)」と出会います。六科との会話の中で、現在の国の状況を知り、その後はキャラメイク画面へと移ります。
キャラメイクはかなり細かな部分まで作り込める内容で、顔の各パーツなどはもちろん髪や髭の長さやメッシュ、カールなども設定可能。凝れば凝るほど理想の顔を作り上げる事ができるので、人によっては好みの顔を作り上げるために、非常に時間がかかってしまうと思います。
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主人公はその後、氷を操る獣・ラセツとの戦いで瀕死になり、その命を繋ぐため六科によって“からくり”の力を操る「種」を移植されます。こうして、古の技術を持つ特別な「獣狩(ししがり)」となった主人公は、多くの獣と戦う運命の物語に身を投じる事になるのです。
導入部を触って最初に感じるのは、何よりもそのあまりにも美しく壮大な風景。苔むした木々の描写はもちろん、その地に住まう動物も木の実を体に付けたものなど、どこか幻想的な存在ばかりです。全体的に和風で、それでいてオリエンタルな雰囲気もあるその描写は一見の価値があります。
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もちろん、本作のメインモンスターである“獣”たちも存在感抜群です。ゲームタイトルが出る際に登場する巨大なクニナラシなどは途方も無いサイズで、果たして人智の及ぶ相手なのだろうか……と畏れすら抱いてしまいます。ゲームに登場する獣たちの素晴らしい勇姿を紹介する映像も用意されています。
アクションゲームに大きな進化をもたらす“からくり”
本作の最大の特徴とも言える“からくり”は、ゲーム内のほぼすべてのフィールドに即座に設置できるオブジェクト。“からくり”には単体で性能を発揮する「基礎からくり」と、基礎からくりを組み合わせて作り出す「連結からくり」、マップ内の環境に影響を持つ「龍脈からくり」の3種類があります。
“からくり”はプレイ中に直感的な設置が可能で、敵の攻撃を避けるもの、攻撃に転じるために使うもの、地形を移動するものなど、状況に応じて使い分けできます。上手に活かせるかどうかでプレイヤーの生死を分かつと言っていいほど重要な要素です。
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「龍脈からくり」は少し特殊なもの。例えば居住地を置くと、狩猟中どこからファストトラベルできるようになり、マップ探索やターゲット移動時などの大きな助けになります。他にもジップラインや索敵塔などの種類があり、いずれも狩りをサポートしてくれるありがたい存在です。
獣との戦いにおいて、攻防一体の“からくり”はとても画期的なプレイを可能にするシステム。敵の行動パターンを読んで壁を設置したり、強烈なハンマーを叩き込むことで、戦局を変える可能性を秘めています。公式サイトの紹介ページおよび紹介映像では、さまざまな“からくり”の姿を確認することができます。
また、プレイヤーが使用できる武器種も個性豊かで、戦闘スタイルも大きく異なります。本作では倒した獣にとどめを刺す“介錯”というアクションがあるのですが、武器によって異なる演出が楽しめます。
素晴らしく美しいフィールドを舞台に、あまりにも自由に“からくり”を置けることに驚きます。この全体の行動にまったく違和感がなく、すべてがシームレスに感じられる『WILD HEARTS』の雰囲気は、これまでのアクションゲームともまた少し違う味わいと魅力があります。
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『WILD HEARTS』プレス向けイベント内容紹介
ここからは、2023年2月7日に行われたプレス向けオンラインイベントの内容を紹介していきます。イベントでは、本作のディレクターである平田幸太郎氏と枝川拓人氏がゲームについて解説してくれました。
◆本作のテーマは「生きる」ということ
『WILD HEARTS』は、生命の危機に陥った主人公が六科の手によって復活します。主人公はそれをきっかけに、獣の驚異が迫るあづまの国に、かつての人間の暮らしを取り戻すため、獣を狩ることになります。
そんな本作のテーマは「生きる」ということ。世界では獣や人間も必死に生きようとし、その衝突や循環が、この世界にどのような影響を与えるのか、が本作の重要なストーリーとなっていくのです。
そして主人公の拠点となる「湊」は、あづまの国で唯一人間たちが生活している場所。この街にはプレイヤーに装備を提供してくれる「なつめ」、とある過去によって無力感に囚われている「氏繁」、“獣”の研究を行っている「鈴蘭」など、多くの人物がいて、主人公と交流していきます。
◆個性豊かな8種の武器
本作には「からくり刀」「野太刀」「鎚」「傘」「弓」「大筒」「変形棍」「飛燕刀」の8種類の武器が存在しています。それぞれの武器は得意な戦法が用意されているので、プレイヤーで探し出して楽しんでほしいということです。ちなみに、ディレクターの平田氏がお気に入りなのは「傘」と「変形棍」。
「傘」は武器の中で唯一攻撃を受け流すことが可能で、扱いは難しいものの極めると最強になるポテンシャルを秘めている強力な武器。「変形棍」は5つの変化バリエーションを持つ武器で、平田氏が開発から反対を受けつつも、ロマンを追求して実装した武器だということです。
◆新たな獣&バリエーションも!これまで公開された10種類に加え、新たに4種類の獣が発表されました。それぞれ「たぬき」「孔雀」「ニワトリ」「カラス」をモチーフにしているということです。特に炎の弾幕でプレイヤーを襲う孔雀モチーフの獣はかなり手強いとのこと。
また、これまで発表された獣についても、融合する自然によって異なるバリエーションが登場。バリエーションによって、同じ動物がモチーフでもまったく異なる性質を持っているのも本作の魅力です。
◆発売後のコンテンツ展開『WILD HEARTS』はリリース後、毎月の無料のコンテンツアップデートを予定しています。予定されているコンテンツとしては獣、武器、鎧の追加はもちろん、武器の成長システムやクエストのバリエーションなど、ゲームを長く遊べるようなアップデートが行われていきます。
◆ディレクターからの戦い方のヒント!・一人で戦って辛いときは、マルチプレイで挑もう!
・どうしても勝てないときは図鑑を見て獣を倒すヒントをつかもう!
・獣の属性などに合わせた効果を持つ食事を取ろう!
・獣と相性の良いからくりを見つけよう!
・属性相性のいい装備品を作ろう!
・戦闘拠点の近くにキャンプを作ろう!入念な下準備が重要。
◆開発者へのメディアインタビュー――『WILD HEARTS』では、どういった他作品との差別化を図っていますか?
まずは“からくり”ですね。直接的な戦闘だけではなく自分の戦いやすいフィールドに場を作り変える、ということが可能になっています。
使いこなすことで狩りにおける新しい攻撃方法だったり動きだったりを編み出し体験することができます。
――インスパイアされたゲームはありますか?とても沢山のものがあるのですが、『モンスターハンター』シリーズは触れなければいけないですね。過去に『討鬼伝』というゲームも開発していて、その作品にも大きく影響をうけています。
また枝川さんが開発していた『ドラゴンクエストビルダーズ』もそうですね。
――キャラクタークリエイトはできますか?可能です。自由にキャラクリエイトが可能だった『仁王2』のノウハウを使い、さらに自由度の高い設定ができるようになっています。
こういったゲームでは結構珍しいのですが、身長も変えられるので、自分なりのキャラクターを作れる大きな要素になっていると思います。
――「獣が自然と融合」するという部分で、日本の昔話や伝統に影響を受けている部分はありますか?
そうですね、我々日本人というのは自然に対して畏敬の念を持っていると思います。先人たちの創作物の中にも動物と自然をモチーフにしているものがあり、そういったところから得たインスピレーションもあります。世界観を象徴するようなタイトルと背景。
――“からくり”を使わないプレイもできますか?もちろんできます。あくまで“からくり”は戦闘を有利にする手段なので、使わなくても戦うことは可能です。
腕に覚えがある人は、“からくり”を使わないプレイも面白いと思います。
――最も手強い獣との戦闘時間はどれくらいになりますか?我々が想定した戦闘時間はおよそ20分前後です。苦戦したとしても30分から40分くらいで、それ以上の時間がかかることはデザインとして想定していません。
マルチプレイの場合は“からくり”の相乗効果でもっと早い討伐ができると思います。
――新しい獣が登場することで装備品が増えると思います。それ以外の特別な装備も追加されますか?基本的には新しい獣に紐付いて装備品はリリースする予定です。それ以外の獣に関係ないものも考えてはいますが、現在では正式な予定はありません。
――武器はゲーム開始時から全種類使えますか?最初は「からくり刀」のみの状態から始まります。ゲームが進むと新しい武器が解放されていきますが、全種類使えるようになるまでは、そこまで時間がかかりません。
――本作は獣討伐のタイムアタックにも向いていますか?“からくり”や武器の特性を生かした戦闘スタイルによって、獣の討伐時間は大きく変わります。そういった意味で、タイムアタックなどにも向いている作品だと思っています。
――『WILD HEARTS』は今後シリーズとして続けていく予定ですか?新規IPとして立ち上げた作品なので、今後ω-Forceの柱となる作品として続けられていければいいなと思っています。
――「フォトモード」は今後実装されますか?アップデートで今後追加していきたいと思っています。
――戦闘シーンなど、他のコーエーテクモゲームス作品から影響を受けている部分はありますか?我々はこれまで多彩なコンバットアクションゲームを作ってきました。『WILD HEARTS』ではそれらの吸収してきたノウハウにくわえ、クラフト要素を組み込むことで新しいアクションゲームとして完成しています。
――『WILD HEARTS』に登場する獣は何種類ですか?ゲーム内で登場する総数(大型・小型)で言えば60種類以上です。討伐対象となる大型の獣の正確な数は教えられませんが、20種類以上は登場します。
――コスチュームは獣を倒すことで入手する形式ですか?はい、装備品は基本的に獣を討伐することで入手できます。防具には2種類のバリエーションがあるので、幅広い強化を行うことができます。
また、ゲームが進むと見た目装備も入手することができますよ。
――クロスプレイやクロスセーブには対応していますか?他のプラットフォームのプレイヤーと一緒に遊ぶこともできます。クロスセーブ機能には対応していませんが、クラウドセーブには対応しています。
――テントはどういった機能がありますか?テントを立てるとその場にファストトラベルできるようになります。狩場に置くことで探索を有利にしたり、敵に倒された際の戦場への復帰が早くなるなどの利点があります。
――今後有料DLCの計画はありますか?コンテンツとしては無料での提供のみを予定しています。一緒に遊べるプレイヤーが必要な「狩りゲー」なので、クエストや新しい獣に関して課金させるという事は考えていません。
――アクセシビリティオプションはどのようなものがありますか?アクセシビリティに関してはEAさんからの知見を得たことで、豊富に用意されています。テキスト読み上げや視覚サポートなどのほか、ボタン長押し操作の調整ができるオプションを用意しています。
ゲーム内で「ボタンを連打する」といった操作を避けるようにデザインしているのもアクセシビリティの一環ですね。
――今後PC向けのDLSSサポートなどの対応予定はありますか?アップデートで対応したいという話は出ていますが、まだ未定の状態です。
『WILD HEARTS』はPC(Steam/Epic Gamesストア/EA app)/PS5/Xbox Series X|S向けに2023年2月17日リリース予定。サブスクリプションサービス「EA Play」の対象タイトルでもありますが、無制限プレイには「EA Play Pro」加入者である必要があります。