サウジアラビアの視聴覚メディア一般委員会(GCAM)は、『FINAL FANTASY XVI(ファイナルファンタジー16)』が同国において発売されないことを発表しました。
変更を拒んだことが理由
GCAMは放送事業者の免許付与や映画やゲームといったコンテンツの規制を管掌する政府組織で、日本でいうところのCEROのようにサウジアラビア国内に流通するゲームの独自レーティングも担当しています。
※独自のレーティングでは3歳以上・7歳以上・12歳以上・16歳以上・18歳以上という区分が用意されている。
今回の発売中止処分について、GCAMのTwitterでの発表によると「パブリッシャーが必要な変更を行うことを望まないため」と理由が説明されており、ゲームの内容に関する何らかの変更要求を、スクウェア・エニックスが拒んだ模様です。本作のどういった内容が問題視されて変更を要求されたのか、詳しいことは明らかになっていません。なおツイート中のタイトルが『FINAL FANTASY XIV』となっていますが、画像も添付されているためこれは入力ミスであると思われます。
ちなみに本作のレーティングは日本ではCERO:D(17歳以上対象)であるほか、北米のレーティングであるESRBも17歳以上が対象の「M」、欧州のレーティングであるPEGIでは18歳以上対象となっています。
サウジアラビアではゲーム産業への投資進む
世界中で注目されるタイトルが発売中止になるという事態になったサウジアラビアですが、政府がゲーム産業に約5兆円の投資を計画していることが海外メディアによって報じられるなど、ゲーム業界への投資が積極的に行われています。一方で映画業界においては同じくGCAMのレーティングにより「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」の上映が禁止となるなど、同国はLGBTQの登場するコンテンツは拒否する姿勢でも知られます。
『FINAL FANTASY XVI』はPS5向けに6月22日に発売予定です。