
Riot Gamesは『League of Legends』の大規模e-Sports大会「北アメリカチャンピオンシップシリーズ(NA LCS)」2023年大会に関し、現在LCSプレイヤー協会(LCSPA)との間で起きている対立についてその立場や考えを示す声明を発表しました。
育成リーグの実質縮小を発端に三つ巴の争いに…
事の発端は5月13日のRiotによる、NA LCSの育成リーグ「北米チャレンジャーズリーグ(NACL)」のチーム編成義務撤廃の発表で、運営面と財政面の柔軟性を高めたいとのチーム運営者からの要請を受け、育成リーグチームを編成する義務を撤廃するというものでした。この決定に伴い実際に7チームがNACLチームの解散を決定しています。
これに対しLCSPAは、この動きが選手への説明が十分でない状態で行われたとし、コーチ、選手、マネージャーを含め70人もの雇用が失われると指摘し、代替計画をRiotへ提示しました。その後、LCSPAはLCS選手に抗議としてLCSのストライキを呼びかけ、選手団による投票の結果圧倒的過半数の賛成票が投じられたことを5月30日に発表。これをもって選手のストライキが決定したことになります。
さらにLCSPAはチームが大会へ向けて補充選手の起用を試みるようRiotに義務付けられているとの認識を示し、代替プレイヤーとしてのオファーを断るよう声明。ストライキは北米のすべてのリーグプレーヤーの利益のためだと強調しています。

Riotは話し合いの期間を設けるも、経済的な観点から改善案には否定的
一方でRiot側は5月31日、LCS選手のストライキについてのその立場や考えを示す声明を発表。発表の中でLCSは常にLoL Esports の主力リーグでそれを非常に重視し、何においても選手とチームをサポートするとしたうえで、十分な交渉の期間を確保し、ファンに最高のパフォーマンスを見せるため、LCSを2週間延期することを発表しました。一方で2週間を過ぎても話がまとまらなければ、シーズンそのものの中止と、北米チームの世界大会への参加資格消滅もありうると示しています。
さらにLCSPAからの5つの要求に対しての回答も示しましたが、経済事情の困難さや、持続可能性といった観点からその多くに対して否定的となっています。また、本発表の中ではチームによる補充選手の起用に関する情報はありませんが、Riotが選手の補充を容易にすべくランク制限を緩和したとの報道もあります。
2週間で解決を見るかそれとも…
LCSPAは5月31日の声明で、改めてLCSにおけるプレイヤーの存在の重要さを指摘し、本日よりRiot Gamesと面会して、解決に至るまで必要とあらば毎日でも会議を行うよう要請したと明かしました。また、「皆さんのサポートのおかげで私たちは戦えます」とLCSコミュニティの“信じられない団結力”に感謝を表しています。
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