フランスで発生中の暴動について、同国のマクロン大統領は暴徒をビデオゲームと関連付ける発言をし、物議を醸しています。
現在も進行中の暴動、飛び火はビデオゲームにも
6月27日フランス・パリ郊外にて、検問中の警察官が車の停止命令に応じなかった17歳の少年を射殺するという出来事が発生。これを受け、同国内で警察への抗議デモが広がり、一部は暴動に発展しています。
記事公開時点で900人以上が拘束され、郊外地域などで暴動が続いていますが、マクロン大統領は30日に開かれた危機管理会議にて、“あの路上にいる何人かはビデオゲームに毒されているように感じる(On a le sentiment que certains vivent dans la rue les jeux vidéos qui les ont intoxiqués)”という旨の発言をしました。
ビデオゲームついては前述の比喩にとどめているものの、マクロン大統領は「暴動に伴う逮捕者の多くが若者である」ことを明かし、同国内の保護者に向けて「子供たちを家に留めて置くよう」呼びかけを行なったほか、フランス当局はSnapchatやTikTokなどにセンシティブなコンテンツの削除を要求しています。
ビデオゲームは“昔からあるスケープゴート”?
本発言については様々な海外ゲームメディアPC GamerやKotaku、Games rantなども報じており、過去にビデオゲームが現実での暴力事件と関連付けられていた点に言及し、“昔からあるスケープゴート”ではないかと論じているメディアも。
しかし、マクロン大統領は国内のビデオゲームと映画産業に3億5千万ユーロを投資すると発表したばかり。そんなビデオゲーム産業を貶めるような今回の発言に、多くの海外メディアが首を傾げています。