マイクロソフトのアクティビジョン・ブリザード買収に関して、英国のCMA(競争・市場庁)が、「マイクロソフトの新たな提案が、新たな調査につながる可能性がある」と複数の海外メディアに対し明言したことが明らかになりました。
FTCとの裁判が決着したばかりだが…
マイクロソフトのアクティビジョン買収に関するFTC(連邦取引委員会)との裁判においてマイクロソフトの勝訴となり、次の関門となる英国のCMA(競争・市場庁)との裁判の一時停止合意が伝えられていたばかり。買収期限は7月18日と迫っていますが、この一時停止後のマイクロソフトの提案内容によっては、再調査となる懸念がでてきました。
CMAの決定は依然として有効と宣言
CMAは買収阻止の理由として、買収案がクラウドゲーム分野に与える影響への懸念を挙げており、この一時停止は、CMAの懸念に対しマイクロソフト側が買収の調整を検討するためのもの。CMAは「我々の最終報告書に記載された懸念に対処するために調整するマイクロソフトからの提案を検討する用意がある」と述べていました。
CMAのメディア責任者Billy Proudlock氏がThe VergeやEurogamerに対して語ったところによると、最終報告書の発行後は合併当事者は新たな救済策を提案することができないものの、新たな取引を再構築することが可能であり、それが新たな調査につながる可能性があるとしています。すでに、マイクロソフトとアクティビジョンは取引変更の可能性について検討中であると表明しており、CMA はこれに基づいて彼らと協力する準備ができているとのこと。しかし、これらの議論はまだ初期段階にあり、次のステップの内容と時期は追って決定される状況になっているとしています。マイクロソフトとアクティビジョンは、これらの議論をするためマイクロソフトのCMAに対する上訴の一時停止を要求しているものの、最終報告書に記載されているCMAの決定は依然として有効であるとも語っており、再調査とあいまって買収期限には間に合わない可能性が出てきています。
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