注意
本作はカーアクションではありますが、初見だからこそ味わえるであろう演出がいくつかあります。
念のため「ネタバレ注意」ということで、もし事前情報無しで遊ぼうと考えている方がこれを読まれていましたら、此処から先はブラウザバックをおすすめします。
今回はTubezGamesが、2023年8月1日にSteamにてWindows PC向けに早期アクセスリリースしたハチャメチャカーアクション『ドライブクレイジー(Drive Crazy)』をご紹介したいと思います。
『ドライブクレイジー』とは?
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本作は迫りくるミサイルや敵やら何やらを避けたり撃退したりする軽トラゲームです。もう一度言います。本作は宇宙人の魔の手を振り切ったり巨大な獣(?)達と戦ったりする軽トラゲームです。
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この時点で頭上に「?」マークが並んで大回転している読者の皆様も多いことと思いますが、重ねて申し上げると、本作は軽トラゲームです。まさか“これ”できたりしないよな……できた!なんでだよ!!とツッコミを入れながら道を爆走する所謂「おバカゲー」なのですが、それに伴う爽快感が最高です。
早期アクセス故にまだまだ荒削りな部分もありながら、大筋の部分では既に一定のクオリティでまとまっており、そのポテンシャルの高さから今後製品版リリースにむかって一体どんな進化を遂げていくのか気になります。一万一千回転きっちり回しながら早速やってまいりましょう。
操作・設定・言語
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本作はキーボード&マウスおよびコントローラーに対応しています。どちらでも快適にプレイできますが、今回筆者はコントローラーを選択。
その他項目は早期アクセスながらかなり細かいところまで調整可能で、UIも画面上部メニューに合わせてちょっとナナメになったりならなかったりと、今後のオシャレ路線を予感させます。
言語はもちろん日本語にバッチリ対応しています。コミカルな会話の掛け合いなど既に十分面白いですね。
本編開始
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さあ始まりました『ドライブクレイジー』。言うまでもないことではありますが、本作は現実で軽トラを用いた爆走や珍走やミサイル回避、巨大生物および宇宙人との死闘を推奨するものではなく、あくまでゲームであることを忘れてはいけません。現実世界では道交法に基づき安全運転を心掛けましょう。
本作は、記事執筆時点においては全10ステージを遊ぶことができます。よく見ると通し番号が飛び飛びだったりデモステージだったりしますが、そこらへんについては「ステージが追加されるかもしれないし、されないかもしれません」とのこと。
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最初のステージはチュートリアルも兼ねており、一般的な軽トララリーを体験しながら、各種基本操作を学んでいきます。プレイヤーは無口なドライバーで、それ以外に「コ・ドライバー」と「カーナビ」がキャラクターとして登場。この2人(?)がなかなかコミカルで、ちょくちょくクスっと笑わせる軽妙なトークを展開します。
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走行する場所はどこでもOK!ギャラリーの人たちは神がかった回避で絶対に轢かれませんし、オブジェクトは家などの大きなモノ以外ほぼ弾き飛ばせる上に、木々などは当たり判定を貫通してくれるので、多少の接触は気にせず突き進みましょう。
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本作はラリーの文法(?)に一応則っているため、基本的なゲームの流れとしてはタイムアタックです。しかしそれにガチガチに縛られているわけでもなく、破壊されても何でもゴール地点まで走り抜ければ次のステージへ進めるカジュアルなスタイルとなっています。
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それでありながら、ご覧の通り「アクセルの遊び」など入力操作の調整に細やかな気配りがなされているので、ガチめにタイムアタック目指して遊びたい人についてもしっかりと受け入れてくれるのが、個人的に高ポイントです。
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走行中はミニマップが存在しませんが、その代わりに矢印や障害物のカットイン(?)で割りとわかりやすくルートを誘導されるので、あまり深く考えずアクセルベタ踏みで良いでしょう。しかもそれらを無視してショートカットを試みても、ある程度は許してくれる懐の深さもあったりします。
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斜面だろうと川だろうとなんだろうと、車輪が接地する限りどこでも走れてしまうのは最高ですね。
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田んぼだって爆走できちゃいます(農家の怒りに震えながら)。
しかし、様子が変わってくる
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いやー平和にラリーが終わりました……と、思ったらミサイルに追われています。なんでこんなことに?
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どういうわけか宇宙人を初めとする様々な敵対勢力(?)に狙われることになった我らが軽トラ。ここからは先程のラリーをベースに、回避や雑魚戦、ボス戦といった要素がどんどん上乗せされていきます。
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しょっぱなからミサイルでだいぶおバカゲーレベルが上がってましたが、続く高速並走で攻撃してくる冷蔵庫の登場でIQが地に落ちます(褒め言葉)。そうそうこれですよ、こういう勢いで押し切って楽しく遊べるゲーム久々ですよ面白すぎますよ。
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冷蔵庫撃退!ネタ全振りでありながらカットシーンがいちいち格好良いんです。
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後方から迫るミサイルの避け方は、直前まで引き付けて左右のオブジェクトや壁にぶつけると良いでしょう。
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また上下左右から立体的に狙われる時はニトロでブースト回避をしましょう。
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フォトモードでパシャリ。個人的にベストショット過ぎてお気に入りの一枚です。
そんなこんなで第2ステージクリア。記録タイムに満足できない場合はリトライで再走も可能です。もちろんゲーム自体は次のステージが解放されて進行できるので安心。
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さらに次のステージへ進みます。ここから敵の攻撃はどんどん多彩になり、簡単に回避は可能ですが、油断すると割りと直撃して軽トラの耐久値をガンガン削ってきます。
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耐久値がゼロになっても大丈夫、その場ですぐ復活して爆走を再開できます。なんで?
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最期の言葉を残すカーナビとか、どう考えても死んでいるのに不思議な光で再生してたりと、割と色々気になることはありますが軽トラはそんな疑問も何もかも全て優しく包み込んでうやむやにしてくれるので先を急ぎます。そこへ現れたのが……
まさかのボス戦
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もう意味がわかりませんがボス戦です。
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巨大な熊に行く手を阻まれますが、攻撃はガイド表示されるので巧みにハンドルを切って回避しつつ、その巨軀へ体当たりを噛ましてダメージを与えていきます。
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フォトモードでお気に入りの一枚その2。なんで熊が巨大なのか、軽トラから衝撃波が出ているのか、もっと先のステージではさらに巨大な絶滅危惧種が出てくるのは何故だとか、割と色々気になることはありますが軽トラは全て優しく包み込んでうやむやにしてくれるので先を急ぎます。
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ちなみにここで飛んでくるミサイルに何か違和感を覚えて確認したら、視界に飛び込んできたのがコレ。ネタ極振りなのにこういう細かいところで丁寧な仕事を仕掛けてくるのが非常に腹筋に悪い本作。個人的に好感度がどんどん爆上がりしていきます。
おわりに
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壁走りだってお手の物!いけ!トライダガー!!という気分を思い出させてくれます。しかも回転だってできちゃう。
本作はとにかく早期アクセスの現時点において既に十分なクオリティとたっぷりのネタを仕込んでおり、最後まで走り抜けましたが、ハッキリ言ってめちゃくちゃ面白い。荒削りな部分もありますが、それを含めて全体的に非常に楽しいプレイフィールでした。
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個人的には細かく調整可能な設定項目や、フォトモードといった部分にプレイヤーへの心遣いを感じて、好感度がとても高いです。この暑い夏を吹き飛ばす爽快感を楽しみたい人、本作のハチャメチャ軽トララリーはいかがでしょうか?
タイトル:『ドライブクレイジー』
対応機種:Windows PC(Steam)
記事におけるプレイ機種:Windows PC(Steam)
発売日:2023年8月1日
著者プレイ時間:2.5時間
サブスク配信有無:記事執筆時点においては、無し
価格:920円(2023年8月8日まで782円のセール中)
※製品情報は記事執筆時点のもの
スパくんのひとこと
プレイ中に「これできる?できた!!なんでだよ!?」ってノリツッコミできる最高の作品スパね!