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8月4日より公開中の映画最新作「トランスフォーマー/ビースト覚醒」、そして再リリースの噂が囁かれている「トランスフォーマー」ゲームの傑作『トランスフォーマー:デバステーション(TRANSFORMERS: DEVASTATION)』。
「トランスフォーマー」に再び注目が集まっている今だからこそ、過去の「トランスフォーマー」ゲーム(以下、TFゲーム)を振り返りたい! ……ということで、『トランスフォーマー:デバステーション』を含む、ファンの思い出に残るタイトルを紹介します!
さあ、戦いだ!!
【参考記事】購入不能状態のアクティビジョンの『トランスフォーマー』ゲームついに復活?ハズブロ社がGame Passによる再リリースを望む
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◆「ひき逃げアタック」が気持ちいい! TFゲームの傑作
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まず紹介したい『トランスフォーマー:デバステーション』は、PS4、Xbox 360などでリリースされた2015年のアクションゲームです。過去さまざまにリリースされたTFゲームとしては比較的新しく、CS版では最新作『TRANSFORMERS: BATTLEGROUNDS』のひとつ前のタイトルとなります。(シリーズ作品ではなく、どちらも独立したゲーム)
物語は初代アニメシリーズの時代をベースにしており、地球を機械化しようとするメガトロンの野望に、コンボイ(現オプティマスプライム)たちが立ち向かうというもの。まさに「正義の軍団vs悪の軍団」。初代アニメシリーズらしい単純明快なストーリーラインです。
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ちなみにアニメのトランスフォーマーは1985年の「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー」からスタートし、G1と呼ばれる第1世代では合計5シリーズのテレビアニメが制作されました。その後、シリーズ自体は1997年に「ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー」をはじめとして、2023年に至るまで様々な関連作品が絶えず放送・配信されたりリメイクされたりして今なお続いています。
そのなかでも「初代アニメ」もしくは「初代」とは、その第1作目「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー」を指すものとして本稿では扱います。
【G1のテレビアニメシリーズ(日本)】
・戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー(1985年)
・戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010(1986年)
・トランスフォーマー ザ☆ヘッドマスターズ(1987年)
・トランスフォーマー 超神マスターフォース(1988年)
・戦え!超ロボット生命体 トランスフォーマーV(1989年)
【G1のテレビアニメシリーズ(アメリカ)】
・ザ・トランスフォーマーズ
シーズン1と2が「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー」に相当
シーズン3が「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010」に相当
シーズン4は全3話の「トランスフォーマー ザ・リバース」
もともとはアメリカ主導のアニメ(アニメーション部分の制作自体は東映動画)であるため、初代と2010については変形バンクがなかったり濃い絵柄のキャラクターが登場したりする、まさに「ザ・海外アニメ」と言えるテイストが特徴的でした。それが「ザ☆ヘッドマスターズ」以降は日本独自でシリーズを3本継続。一方アメリカでは「ザ☆ヘッドマスターズ」に相当する3本のミニストーリー「ザ・リバース」が、日本版とは異なる設定やストーリーで放送されました。
『トランスフォーマー:デバステーション』はそれらシリーズの初代タイトル「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー」をベースに、トランスフォーマーたちを現代的なプロポーションで制作したノスタルジーあふれる作品としてファンの注目を集めたのです。
感覚としては初代アニメが現代の作画レベルで復活した……といった感じでしょうか。
※メガトロンのみ、本来はワルサーP38に変形しますが、アメリカの国内事情により戦車に変形する現代版の設定が適用されています。
操作できる陣営はサイバトロン(現オートボット)のみ。コンボイ(現オプティマスプライム)、バンブル(現バンブルビー)、グリムロック、ランボル(現サイドスワイプ)、ホイルジャックを操作し、メガトロン、スタースクリーム、サウンドウェーブらデストロン(現ディセプティコン)に立ち向かいます。
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これまでのTFゲームと言えば、操作性に難があったりゲーム性が薄かったりで「好きだけど不満がないわけではない」といったものが多かったのですが、『デバステーション』は「ベヨネッタ」でおなじみのプラチナゲームズが開発を担当したとあって大好評!
「ギゴガゴゴ……」と独特の変形音を唸らせながらスピーディーにトランスフォームし、斬撃を繰り出したり銃を撃ちまくったりとアクション性の高いゲームとして人気を獲得しました。
なによりも売りになっていたのはアニメさながらのトゥーンシェーディングです。ギラギラとした光沢の、いわゆる80年代ロボアニメの作画を意識したその質感は歴代TFゲームにはない要素で、まるで「自分で動かすアニメ作品」のような没入感で楽しませてくれました。
なお実際のテレビアニメシリーズは、いわゆる「神作画回」を除きほぼ影つけがされておらず、筆者の個人的な感覚としてはむしろIDWのコミック版に近い質感でした。いずれにしてもアクション・グラフィックの両面でたちまち虜になったゲームでした。
またシステム面もこれまでのTFゲームにないものが多く、例えばタイミングよくボタンを押すことでスローモーションになったり、銃や格闘武器をハクスラ要素で集めたりするなど、トランスフォーマーの魅力を存分に引き出しつつ長く遊びたくなる仕掛けがされていました。
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「トランスフォーマー」と言えばビークルモードへの変形が一番の肝ですが、これまでのTFゲームは移動時に変形する程度であまり出番がありませんでした。しかし本作ではコンボのひとつに組み込むことで大活躍! 連続攻撃からのビークルアタックには爽快感があり、「これぞトランスフォーマー!」と言える楽しさがありました。
特にトランスフォーマーは、アニメ劇中でもビークル状態で突進する攻撃方法が頻繁に描かれており、ファンに「ひき逃げアタック」と呼ばれるほど親しまれています。ゲームでも斬撃→斬撃→ビークルアタック!のような、流れの中で繰り出す突進攻撃は気持ちがよく、TFゲームにずっと求めていたものがようやく実現された形でした。
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そんな「傑作」の本作ですが、難点があるとすれば海外版のみで日本語版が存在しないこと。発売元のアクティビジョンの関係で長いこと購入不可能でしたが、権利元のハズブロによれば再リリースには前向きとのことで、再リリースのあかつきには日本語字幕もお願いしたいところです。
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◆実写映画の世界に飛び込め!「トランスフォーマー THE GAME」
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2本目に紹介したいのは2008年にリリースされた『トランスフォーマー THE GAME』です。2007年の初実写映画「トランスフォーマー」のゲーム版で、映画のストーリーをベースにしたアクションゲームでした。
プラットフォームはPS3など。実写版のメカニカルなデザインがリアルに再現されており、こちらも作品の世界観がたっぷりと楽しめる内容となっていました。
ゲームはまず、オートボットまたはディセプティコンのどちらかの陣営を選ぶところからスタート。映画に登場したトランスフォーマーたちを操作し、各ステージを走り回ったりバトルしたりしてストーリーを進めます。
各マップは小さなオープンワールドと言えるような自由な空間となっており、建物を破壊したり車を投げ飛ばしてみたりとやりたい放題。ボタンひとつでおこなうトランスフォームも、実写映画版ならではの「ガチャガチャガチャ……」という独特のSEとともにスピーディーに変形。両形態を切り替えるだけで楽しい内容でした。
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ゲームが発売された2007年といえばオープンワールド系のゲームが増えてきた時期。完全なオープンワールドとは言えないもののそのテイストが味わえるシステムが当時は画期的でした。
それまでのTFゲームといえば決められたステージで暴れるのが精一杯でしたが、ビルの屋根から屋根へと飛び移りながら収集物を探したり、走りながらトランスフォームしてはビークルモードで加速したりと、キャラクターを自由に動かせる感覚がとにかく最高! さらにプレイアブルキャラクターにはスタースクリームやブラックアウトも含まれていて空中戦まで! ここまで自由にマップ内を探索できるゲームは現在においても数少なく、いまだに起動したくなるゲームでした。
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映画が公開された当初は「トランスフォーマーの実写化」ではなく「スピルバーグの新たなエイリアンもの」として売り込みがされた映画版。登場するキャラクターもG1とは似ても似つかないデザインだったのに、各部のメカがむき出しになったデザインはどこかかっこよく、たちまち虜になったのを覚えています。ただひとつの不満は、慣れ親しんだ名称がすべて英語名に上書きされたこと……。それでもいち早く情報を得るために海外で公開されたトレイラーやスチルを漁ってはワクワクしたものでした。
なおタカラトミーが当時リリースしたおもちゃは、これほどまでに複雑なデザインを完全変形で再現してファンを驚愕させていました。
「あの無茶な変形をどうやってここまでまとめ上げた? 開発担当者は魔法使いか??」といったファンの感想が今でも記憶に残っています。あれ以来、トランスフォーマーの変形おもちゃは外見・可動・変形ギミックのすべての要素で大きく進化しました。
本作『トランスフォーマー THE GAME』とその元になった映画版は、いろいろな意味で画期的で思い出に残る1本だったのです。
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◆夢の競演を実現!伝説の「ローキックゲー」
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最後に紹介するのは2003年にPS2でリリースされたアクションゲーム『トランスフォーマー』です。時系列的には初代と2010の間の出来事ですが、クロームドームほか「ヘッドマスターズ」のキャラクターも登場するオールスターテイストとなっています。
物語の舞台は謎の未探査惑星「ゼル・シュマイン」。プレイヤーは操作するキャラクターをひとり選び、CPUの仲間2名とともに出撃してステージを攻略していきます。内容としてはサイバトロン(現オートボット)、デストロン(現ディセプティコン)のいずれかを選び、それぞれに違う視点の物語を体験できます。
ゲーム開始当初は、例えばサイバトロンであれば、コンボイ司令官(現オプティマスプライム)、マイスター副官(現ジャズ)、ホイルジャックの3名しか選べませんが、ストーリーを進めるうちに散り散りになっていた仲間と合流することで、ロディマスコンボイ、クロームドーム、アーシー、ダブルクロスといったキャラクターも使用可能となります。進行に伴い仲間が増えていくのはデストロン側でも同様です。
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基本的には『無双』的なハクスラアクションであり、わらわらと現れるステージの敵を倒しながら先へ進み、最後に待つボスを倒すことでクリアとなるのですが、とにかく操作性にクセがありすぎる!銃やパンチなどそれなりに攻撃手段が用意されてはいるのですが、モタモタしていると敵に囲まれてボコボコにされてしまうため、比較的出しやすいキック(ローキック)しか使えません。そのため本作は、ファンの間で「ローキックゲー」と呼ばれています。
その一方で登場するキャラクターの多さ、キャラクターデザインの秀逸さは好評で今なお愛されている作品です。特にストーリーは、未来から来たキャラクターたちの活躍もあってファンならば一度は見ておきたいものとなっています。
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例えば2010に登場する新たなボスキャラ「ガルバトロン」は、瀕死の重傷を負って転生したメガトロンの未来の姿です。そのメガトロンとガルバトロンがまさか肩を並べて戦うことになるとは! コンボイ司令官(現オプティマスプライム)と新司令官ロディマスコンボイのダブル司令官も胸が熱くなる展開で、両陣営でプレイしたくなる内容でした。
以上3タイトルを紹介しましたが、TFゲームにはまだまだおもしろいものがたくさん……! 再リリースの可能性が出てきた『トランスフォーマー:デバステーション』はもちろんのこと、今後出てくるだろう新たなTFゲームがどのような内容になるのか? これからも期待したいと思います。
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