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10月25日の発売以降動作の重さが指摘されている都市運営シム『Cities: Skylines II』ですが、ソフトウェア開発者により処理の解析と問題点が解説されています。
材木の山一つで10万以上の頂点、シムでGPU依存とはこれ如何に?
『Cities: Skylines II』の処理分析などを行なっているのは、ソフトウェア開発者のPaavo Huhtala氏。氏によればポリゴンを多用しすぎてその頂点処理が過大となっているのが主な原因であるとしています。
その一例として挙げられているのが作中に存在する材木の山。なんとこれ一つで10万以上の頂点が存在しているとのことで、こうした不必要な処理が積もり積もった結果がパフォーマンス問題として現れていると説明しています。
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通常細かい描写が不要な場合にはポリゴン数を減らした別モデルを表示し、カメラからの距離に応じてポリゴン数を制御することで処理負荷を軽減するLODや別の物体の影になるなど不要な描写を間引くocclusion cullingなど、様々な負荷軽減策を組み合わせるのが一般的。ところが『Cities: Skylines II』では作中の多くのメッシュにおいてLODが存在しなかったり、あるいはcullingが調整不足だったりといった点などが原因となって処理の重さにつながっていると指摘しています。
なお解説では、主に影の処理に時間が要しているとのことで、氏によるテスト時のフレームでは6705のドローコール中4828、およそ72%がシャドーマッピングに費やされているとのこと。そのため、影を完全に無効化することで大幅にパフォーマンスを向上できるとしています。
いうまでもなくゲーム自身のパフォーマンスはそのゲームを楽しむ上で重要な要素の一つ。パフォーマンスの問題が改善するまでは有料DLCは販売しない旨の発表がなされるなど、Colossal OrdeとパブリッシャーのParadox Interactiveがこの問題を認識し憂慮しているのは明白です。
最適化がいち早く行われることを期待したいところです。