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2023年11月12日に秋葉原にて「デジゲー博2023」が開催されました。本稿では、Rakugaki Gamesの新作『鈴守に徹す』の試遊&ブースレポートをお届けします。
Game*Spark掲載「デジゲー博2023」取材記事はこちら!和風×ケモ×弾幕!
本作は、ケモノな主人公と和風な世界が特徴の弾幕シューティングゲームです。Rakugaki Gamesは2017年発売の『The 触シュー』で知られていますが、再び弾幕STGを開発。今回の試遊では、ステージ2までプレイできるアーケードモードがプレイできました。
基本操作(Xbox準拠)は、Aが連射と移動速度は早いが威力が低い弱攻撃、Bが威力が高いが連射と移動速度が遅い強攻撃。画面下の青い「妖力ゲージ」がMAXのときにはXまたはYで近接攻撃の刀を繰り出すことができます。開始前には難易度を2種類から選択可能。刀のみ妖力ゲージを使う一般的な「無難」モードに加え、すべての攻撃に妖力ゲージを使うため無駄なく敵を倒さなくてはならない「困難」モードが用意されており、STGの腕だけでなくリソース管理能力も問われる歯ごたえのある体験が楽しめます。
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本作はいくつかの特徴的なシステムを取り入れており、初心者と上級者どちらでも楽しめそうな工夫が施されています。ひとつは、残機がない代わりに体力制が導入されていること。弾幕に限らず多くのSTGは基本一発当たるとミスで、パワーアップでシールドなどを付与するのが特徴ですが、本作は初めから体力制となっています。
STGにはエリアの最初まで巻き戻される戻り復活、状況をキープしたまますぐに復活するその場復活と作品によってスタイルは違いますが、死んだときの「やっちゃった……」感はどうしてもつきもの。本作では弾に当たっても死なないまま継続できますが、ゼロになったらゲームオーバーというちょうどよい塩梅に設定されています。
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もうひとつは、開始前に主人公の御守(スキル)を選べること。弱攻撃の攻撃力増加や強攻撃時の速度低下無し、死亡時に1回だけ復活できるものや自機周りの敵弾をスローにするものなど、いずれも強力なものが3つまでセットできるようになっており、ゲームを大きくアシストしてくれます。
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そして大きな特徴である刀は、本作に大きな爽快感をもたらしてくれます。敵を倒して溜めた妖力ゲージは一回の刀攻撃で使い果たしてしまう上、範囲が狭目なので使い所が肝心。激しい弾幕の穴を見つけて敵に近づき、見事ヒットして大ダメージを与えたときは強いカタルシスが生まれます。
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本作で最も目を惹くのは、そのグラフィックスタイルです。妖怪絵巻のような日本らしいテイストが特徴で、最初の2ステージだけでもザコ・ボス含めさまざまな敵が出現します。ドット絵でありながら妖怪らしいおどろおどろしさを表現しており、かなり力が入っている印象を受けます。サウンドトラックも和風でありながら気分を上げるハイテンポな曲が用意されていて、開発途中でありながらすでにかなり安定した完成度の高さを感じました。
開発者ミニインタビュー
――和風グラフィック、妖怪、ケモノなどなどいろんな魅力が詰まった作品ですが、この組み合わせを選んだ理由はあるのでしょうか?
Rakugaki Games完全に私の好みです!
――いいですね!今のところ、開発進捗はどれくらいなのでしょうか?いつ頃発売を目標にされていますか?
Rakugaki Games現在の開発進捗は20%くらいです。できれば、来年の終わりくらいには出したいですね……!
――普段はゲーム関係のお仕事をされているのでしょうか?
Rakugaki Games普段はゲームに関係ない職種なのですが、そろそろインディーゲームに本腰を入れたいなと考えています。
――ちなみに、お好きなシューティングゲームはありますか?グラフィックスタイルや体力制という部分を見ると『ぐわんげ』から影響を受けているようにも感じられます。
Rakugaki Gamesやはりケイブ(※『怒首領蜂』『虫姫さま』など弾幕STGを積極的に展開するゲーム会社)作品が好きですね。グラフィックや面の構成がすごく優れていると思います。『ぐわんげ』も好きです!(笑)
――ありがとうございました!
『鈴守に徹す』は、現在開発中。pixivFANBOXでは、デジゲー博に出展されたデモ版が配信されています。製品版ではストーリーモードも用意されるようなので、注目したい一作です。