11月10日にActivision Publishingから発売された新作FPSゲーム『Call of Duty:Modern Warfare III(CoD:MW3)』。本作では12月7日からシーズン1が開始し、マルチプレイモードでの新マップや新武器が追加された他、各種武器への調整などが行われました。また、他のゾンビモードでも新しいマップが追加されています。
そんなさまざまな変化が起きている『CoD:MW3』。今回の記事では、本作のデザイン・ディレクターを務めるザック・ホドソン氏と、アートディレクターを務めるマット・アボット氏へ、それら気になる点を質問してみました。
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――シーズン1が始まった本作ですが、発売からこれまでのユーザーの反応や手ごたえを教えてください。
ザック・ホドソン 『CoD:MW3』シーズン1で行った変更は、概ね良い評価を受けていると思っています。新しいマップがどのように受け入れられるのか、それともローンチ時のクラシックマップを選ぶのか、手探りな部分もありましたが、結果的にはどのマップもバランス良く遊んで貰えたと思います。
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特に「Meat」はシーズン1で最も成功した事例だと思います。多くのプレイヤーが遊んでおり、『Call of Duty: Vanguard』の「Daus Haus」に続くようなマップに感じます。ちなみにMeatとDaus Hausは同じ開発者によって作られていてます。
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――シーズン1では、どのような点に注力してゲームの運営を行っていく予定なのでしょうか?
ザック・ホドソン シーズン1の大きな焦点は『CoD:MW3』を良い方向にキックオフ(再開)することです。現在の懸念点はコンカッショングレネードについてですね。また、シーズン1はプレイヤーがゲームに慣れてくれるタイミングです。メタ武器の研究も進むと思うので、AR対SMGメタなどの現象に対し、特に注意を払っています。
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――SMGという武器全体に調整を入れた意図について、具体的に教えてください。
ザック・ホドソン シーズン1までの段階で、ARの過剰なパフォーマンスを感じました。SMGに比べ、開発の想定以上に優れたパフォーマンスを発揮していたのです。そこで、私たちはどのARが一番良い数値を出しているかをチェックし、その数値を調整した後、MCW(AR)へさらなる追加調整を行いました。
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SMGの適切な数値に保つため、今も注意深く調整を続けています。SMG全体としては「Rival-9」のパフォーマンスを良いモデルケースと考えています。
――シーズン1ではさまざまな武器や新マップ、装備などが追加されました。シーズン2以降もこのような大がかりなアップデートを期待して良いのでしょうか?
ザック・ホドソン 『Call of Duty: Vanguard』の発売後、シーズンの進行ペースについて、我々は多くのことを学びました。今回試みようとしているのは、ある意味で“先を急ぐ”というべき考えです。修正するだけでなく、一定量の新コンテンツを合わせて追加していきたいと考えています。
また、変更を先延ばししないのが最善だと考えています。プレイヤーがメタ武器へどのように反応するか待つより、変更を加えて結果を見る方が良いと思っています。それもあって、コンカッショングレネードに注目しています。
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――これからのアップデートでの調整すべき課題点や、修正予定の項目などがあれば教えてください。
ザック・ホドソン 現在クイックフィックススタイルのパークに対する要望が寄せられています。が、それをすぐ導入しなかった理由は「強力すぎてゲーム全体に影響を及ぼしてしまう」と感じたからです。新しいシステムはアートチームが制作し、デザインチームがバランスを取り、テストして確認します。その上でゲームのライブ状況に注目しており、新要素が入ってもバランスが保たれるようにしています。
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――ユーザーが気になるのは、武器についての情報だと思います。「MW2からの引き継ぎ武器が弱い」といった声もありますが、今後は武器にどのような追加や調整を行う予定でしょうか?
ザック・ホドソン 武器の引き継ぎについて議論した時から、膨大な作業と時間が必要であるのはわかっていました。懸念していたのは量の多さとそのバランスです。直近では『Call of Duty:Modern Warfare II』の多くの武器に上方修正をかけました。
現状のバランスでは「FJX Imperium」のパフォーマンスをとても気に入っています。ゲーム内に同じような銃がある必要はないと考えているので、ユニークな感覚を保ちつつ適切な状態にしたいと思います。
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――本作の操作感は、非常に良好に感じました。ゲームプレイ面でのこだわりなどを教えてください。
マット・アボット 本作では多数のクラシックマップがプレイできますが、『CoD:MW3』の仕様に合わせたことで過去作と違った体験が楽しめると考えています。そのため、クラシックマップの制作を始めた時から、新しいメカニズムとより良くマッチするように話し合いを行っています。
ザック・ホドソン 「CoD」を制作する際には、歴代シリーズからのプレイヤーがどんな経験や記憶を持っているか考えています。今回の制作ではオリジナルの『MW』や『MW2』、それに『BO』などをプレイし、分析をし直しました。
その結果、エイムが難しくならない程度にゲーム速度とレスポンスをさらに強化しました。これにより、プレイヤーはスピード感とある種の「滑らかさ」とでもいうべき感覚を味わえるようにしています。
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――過去のマップを再現する際、他に考えた点などありますか?
マット・アボット マップについては、ザックの話していた「ゲームプレイの体験」に密接な関係があります。その目標となるのが、プレイヤーに何が可能で何が不可能かを明確に伝えることです。
例えば開閉できるドアなどは、『CoD:MW3』のオリジナルマップには存在していませんでした。そのため、過去マップで扉が現れた場合、場合によっては取り除いたり、デザインであるのをわかりやすくするため、扉の前にバーを設置したりしています。
ゲームが新しくなったこと、それにプレイヤーが過去作で感じた経験。それらがクラシックマップの導入に大きく影響しています。
――なぜ今作の武器解除システムでは、勝利やデイリーミッションで解除していく仕様にしたのでしょうか? 日本では疑問の声も上がっていますが……。
ザック・ホドソン 従来のアンロック方式では、プレイヤーが新しいアイテムを入手しても、多くが無視されてしまうだろうと感じたからです。一部成功の面もありましたが、問題点もありました。そのためローンチ以降では勝利ボーナスチャレンジの制限を解除するなど、幾つかの変更を加えています。
――最後にCoDファンやプレイヤーに向けてメッセージをお願いします。
マット・アボット プロジェクトを通し世界中の開発者たちと協力をしてきましたが、彼らの意見を聞いたり、アイディアを見たり、知見を共有してもらったりしたのは本当に良い経験でした。これからは世界中のファンから貰えるだろうフィードバックがとても楽しみです。もっともっと日本のファンからも、本作をどう感じているか聞きたいですね!
ザック・ホドソン 同じく、皆さんのゲームに対する感想が本当に楽しみです。それはさまざまな角度からの意見を聞けるからです。私たちはいつも、プレイヤーの皆さんが熱中する様子や、共鳴を巻き起こす要素に驚かされます。日本を含めた世界中のファンに感謝しつつ、オンラインでお目にかかれるのを楽しみにしています!
『Call of Duty:Modern Warfare III』はPCおよび、PS4/PS5/Xbox One/Xbox SeriesS|Xにて発売中です。