『Portal Knights』などの作品で知られるドイツのゲームスタジオKeen Gamesは、新作サバイバルアクションRPG『Enshrouded~霧の王国~』をPC(Steam)向けに早期アクセスを開始しました(PS5/Xboxコンソールは後日配信予定)。
本作は、魔法の力に目がくらんだ人々によって汚染された霧「シュラウド」が発生し、崩壊したファンタジー世界が舞台。プレイヤーは大部分がシュラウドに覆われた世界で目覚めた希望として、さまざまな敵や地形が待ち受ける「エンバーベール」を冒険していきます。
ボクセルアートの大陸ではサバイバルやクラフト、戦闘など多くの遊び方が用意されています。プレイヤーは冒険してまだ見ぬエリアを探索したり、クエストを行って世界の謎を解明したり、ひたすら素材を集めて建築やクラフトを楽しむことも可能です。また、マルチプレイでは最大16人での協力プレイも可能です。

本稿では、期待の新作オープンワールドサバイバル『Enshrouded~霧の王国~』のプレイレポートを紹介していきます。
目覚めた主人公。世界は美しくも無残な姿に
まずはキャラメイクを行い、いかにしてエンバーベールが崩壊への道を辿ったかのプロローグが始まります。この国は「エリクサー」と呼ばれる物質を求めて無理な採掘を続け、やがて地下から発生したシュラウド(霧)に汚染されてしまったようです。
ゲームは主人公がポッドの中から目覚めるシーンからスタートします。しかし、どうやら目覚めるのが遅かったようで、すでに王国は霧によって滅んでいるとのこと。人々を導く焔からこの世界を覆う霧に立ち向かう使命を受け、主人公の冒険が始まります。





最初はチュートリアルとして移動や戦闘、有害な霧の中での過ごし方などを学んでいきます。目覚めた祠から洞窟を抜け、目の前に広がる風景は、大部分が有害な霧に覆われているものの、廃墟と自然が一体化した、無残ながらも美しい世界でした。
新たな世界の第一歩は、霧から身を守ってくれる拠点の建築から始めます。クラフトした祠を好きな位置に配置することで範囲内に建築ができるようになり、生産や休息の拠点が完成。その後は焔から世界に眠る他の生存者を見つけ出すことを命じられます。




最初の生存者である【鍛冶屋】を仲間にするまでが大まかなチュートリアルですが、親切なシステム説明とすでに自由度の高い探索システムで不自由を感じずにプレイ可能です。



世界をくまなく探索!廃墟は破壊しちゃおう!
裸一貫でスタートする主人公の旅では、まず最低限の装備の確保が重要です。ゲーム内では木材や石材を確保することで基本的なツールのクラフトなどが行えるほか、すでに崩壊した王国の各地にはさまざまな遺産が残されています。
本作の大きな特徴として、地形の変更が容易なことがあります。チュートリアルクエストでも爆弾を使って壁を破壊するということを学べるのですが、つるはしなどのツールを作れば地面を掘ったり、家の中にある家具などのオブジェクトをを破壊して穴を開けたり資材を入手する事もできます。立てかけてある戸板ひとつでも木材として重要な資源です。



さらに、ゲーム内の大きな施設やダンジョンなどには、必ずといっていいほど隠し部屋やアイテムがあります。スイッチを入れて起動したり、土砂を撤去したり、不自然に物が置かれている場所を掘ったり爆破してみたり、さまざまな方法で隠されているアイテムを探すのも大切です。拠点の運営には大量の石や金属(スクラップ)が必要なので、廃墟を見つけたら容赦なくぶっ壊すつもりで冒険しましょう。

また、冒険のなかで深い霧の中に入らなければならないこともあります。霧の中は有害な毒に満ちており、活動できる時間が決まっています。当然のように悪意のある存在も多く待ち受けていますが、この霧の中でしか入手できない貴重な素材も。すべてを滅ぼした霧であるものの、上手く利用することで大きな力にもなるのです。





プレイスタイルに合わせた遊び方も可能!
冒険中にレベルアップしたり、一部の目標を達成することでプレイヤーはスキルポイントを獲得できます。本作のスキルは「レンジャー」や「ウォーリアー」などのいくつかの方向性を示すスキルツリー方式です。
ツリーでは基礎ステータスアップだけでなく、状況に応じたさまざまなアクションスキルもアンロックできます。スタンさせた敵に大ダメージを与えたり、ステルスで大ダメージを与えたり、周囲の野生生物などを使役したりとスキルの幅は広く、プレイスタイルに合わせたビルドが可能です。

筆者はスタミナアップと2段ジャンプを真っ先に解放することで、崖登りや廃墟の探索などで行動範囲を大幅にアップすることができました。さらに敵の野営地などでは崖の上といった高いところからの奇襲などもできるようになり、戦闘でも役立っています。
武器も近接や弓のほか、杖で魔法を使うこともできます。武器にはレア度もあり、強化することで特性をアンロックすることも可能。スキルだけでなく、移動に便利なグライダーやフックを組み合わせることで戦略はどこまでも広がります。極端な話、屋根の上に陣取って下に爆弾を投げ続けることだってできるのです。




仲間を探して拠点を強化せよ!
初期クエストで【鍛冶屋】を見つけることで、プレイヤー拠点で新しい素材のクラフトや装備品の生産ができるようになります。また、NPCキャラクターは新しいクエストを与えてくれたり、素材を収集できる場所のヒントをくれる頼もしい存在として活躍してくれます。
ゲーム内の各地にはそのほか【狩人】【錬金術師】などの生存者が眠っており、彼らを解放することで新たなレシピがアンロック可能です。ただし、多くのエリアは敵の野営地になっていることも多いので、入念な準備が必要になります。また、解放したNPC用の家の準備もしなければなりません。




本作の建築には専用のハンマーツールと建材が必要です。建材は木材や石材、霧の中の特別な素材などを使用可能で、土台や壁、天井などのパーツを自由に組み合わせられます。また、岩などの自然素材で地面を隆起させるようなこともできるので、拠点を思うままにカスタマイズできます。
家の中に家具を置くことで快適度をアップさせれば休息時ボーナスが大きくなり、冒険時の大きな助けに。夜になったときにベッドを使えば朝を迎えるまでの時間が高速化されるのですが、ものすごい勢いで月が動くのがなかなか面白いので、ベッドの近くに窓を置くのもおすすめです。一時ステータスアップに便利な料理や加工もできますよ。




家はかなり気軽に建築・破壊が可能で、土台ごと破綻するようなことはありません。発売前ビルドで試してみたところ、空中に石の塊を置くことができたので謎のジャンプアクション用アトラクションみたいなものも作ることができました。




『Enshrouded~霧の王国~』は冒険や育成、クラフト、建築など多くの要素があり、高い自由度でプレイスタイルにあわせた遊び方が用意されています。もちろんストーリーや拠点拡張に係るメインクエストも用意されていますが、その攻略のアプローチも幅広い印象です。アクションRPGとしての楽しさもしっかりしています。
今回はシングルプレイで遊びましたが、マルチプレイでは最大16人での協力プレイが楽しめます。シングルプレイで育てたキャラクターを使うことも、新たに制作したキャラクターを使うこともできるので、フレンドと遊ぶ際にも進行状況に合わせた遊び方ができるようです。


とにかく遊んでいて楽しいのが、色々なオブジェクトを自由に破壊できるゲーム性です。もちろん壊せない施設などもあるのですが、金属が足りないなあと思ったら檻などがあるエリアを巡って全て壊したりなど、思うままに行動できて、その上で恩恵があるシステムを堪能できますよ!

『Enshrouded~霧の王国~』は、PC(Steam)向けに早期アクセスを実施中です。
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