今回は、カプコンから発売された『ドラゴンズドグマ 2』のPlayStation 5版をプレイ!本作は、王道ファンタジーの世界で自由な冒険を楽しめるオープンワールドアクションです。マルチプレイ要素はありませんが、他のプレイヤーが作ったキャラクターを仲間に出来るので、オンラインRPGのような気分が味わえますね。
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僕はゲームの世界でも社交的なタイプではなく、誰かと一緒に冒険することが苦手なので、ソロでもオンライン気分になれる本作はうってつけですね!
◆君主のはずが奴隷スタート!
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汝、覚者となりて我を討て。其れこそ世界の理なり―
主人公は竜と戦う使命を持った“覚者”と呼ばれる存在だ。ある国では、代々覚者を君主として仰ぐ習わしがある……はずなんだけど、君主どころかまさかの奴隷スタート!
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まずはそんな可哀想な主人公のキャラクターメイキングだ。パーツごとに細かく設定が可能なので、かなり自由に作れそうだな。
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全くのゼロからも作れるけど、用意された容姿の中から選択していって、ある程度のベースを作ることも出来る。
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僕はキャラクターメイキングが下手くそで、正面から見ると格好良くても、横から見ると眉間が出っ張っていたりしゃくれていたりしちゃいがちなので、ある程度のベースを作ってくれるのはありがたいな。
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陰気な目つきにして、アイシャドウを目の下のクマっぽく塗る。えっ、歯の欠損まで決められるの!?
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モヒカン、猫背、筋肉少なめの中年男性が完成した。ジョブはアーチャー。名前は吉田おじさんで、ニックネームはオジアスだ!
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『ドラクエ5』の奴隷時代のように岩を運搬していると、突然メドゥーサと蛇が合体したような巨大モンスターが乱入してきた。アーチャーのジョブであるオジアスは、拾った弓を使って撃退し、この混乱に乗じて奴隷生活からの脱出を図る。
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崖まで追い詰められて絶体絶命のピンチだ。こうなったら一か八か海へ大ジャンプだ!壮大な冒険の幕開けを感じさせる大事なイベントなんだけど……。
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追手の攻撃を受け、足を滑らせてストンと落ちてしまった。冒険モノっていうか火曜サスペンスみたいになってしまったな。
◆旅の仲間・ポーンは有能過ぎるぜ!
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奴隷から解放されたとはいえ、一歩外に出れば獰猛な狼やモンスターたちがフィールド上を徘徊しているので安心はできない。そんな時に頼りになるのがポーンの存在だ。
ポーンとは、覚者に付き従う異世界の旅人で、常に行動を共にしてくれるプレイヤーの分身のようなキャラクターだ。自分のポーン1人と、他プレイヤーやCPUのポーン2人を借り受けて最大4人で冒険が出来るのだ。
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主人公と同じように細かくキャラメイクが可能だ。最初は猫獣人っぽい見た目にして愛猫の名前をつけようと思ったんだけど、怪我したり死亡したりすると悲しいので、モヒカンを下ろしているバージョンの自分を作成した。名前は吉田のおじさんで、ニックネームはオズマだ。
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いくらプレイヤーの分身とはいえ、同じ顔のおっさん二人旅はキツイな。早くほかのポーンを仲間に入れねば。
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各地に設置されているリムストーンを調べると、他のプレイヤーが作ったポーンを仲間に入れられる。ポーンは自動で戦ってくれるが、付いてこさせたり、支援に専念させたりと簡易的な指示も可能だ。お、友達のポーンもいるじゃん!
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ポーンはフィールド上を冒険しており、道端でバッタリ出会ったポーンも雇えるぞ。
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雇っていない野良ポーンでも、近くにモンスターが現れたら共闘してくれる。MMORPGっぽくて良いね!
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ピンチになった時は、野良ポーンに敵をなすりつけて逃げられるぞ!オンラインでやると迷惑行為だけど、オフラインだから大丈夫!
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また、雇い入れた他プレイヤーのポーンは「こっちに宝箱があるんだぜ」とか「このクエスト知ってるよ。こっちこっち!」といったように案内してくれる。フィールド上には宝箱や洞窟などのスポットが数多く用意されているので、整備された道を進んでいるだけでは見つからない楽しみがあるな。
◆分不相応のジョブを手に入れるためにムチャをする!
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この世界には大小さまざまな街や村があり、装備やアイテムの購入、宿泊やジョブの変更が可能だ。
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最初は基本的な4つのジョブしか選べないけど、条件をこなすとより強力なジョブが解放される。アーチャーより強そうなマジックアーチャーのジョブに惹かれるなあ。
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しかし先へ進む道は通行止めにされているので、新たなジョブに就くためには、メインストーリーを進めて通行証を手に入れる必要がありそうだ。なんてこった。
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普通にストーリーを進めりゃ済む話なんだけど、僕は無駄に困難な道を進むことに喜びを見出すタイプなのだ。
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幸いにも川沿いに迂回路を発見して進められたんだけど、本来まだ来るべき場所でないだけに、ザコ敵戦ですらかなりの苦戦を強いられる。こちらが4人パーティを組んでいるのと同じように、ヤツらも徒党を組んで襲ってくるのだ。
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ザコ敵でもそんなに苦戦するんだから、サイクロプスやグリフォン、ゴーレムやキマイラといった巨大なボス級のモンスターと遭遇したらたまったもんじゃない。
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そんなボス級の敵にも、それぞれ弱点部位や弱点属性があり、巨大な躰をよじ登って攻撃が可能なのだ。何本もあるHPゲージを削り、巨体を倒した時の爽快感はたまらないんだけど、今はそんな余裕はない。ポーンを囮にして自分だけでも逃げ延びるぜ!
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他のプレイヤーから借りたポーンが死んでしまっても、また違うポーンを借りればすむんだし、本当にポーンは便利だぜ!
プレイヤーに、替えが利く便利なアイテムのように使い捨てられるポーンたち。ポーンを操作するのがCPUである以上、プレイヤーに反旗を翻すことはない。常に従順なポーンにたった一つ残された、プレイヤーへの刃……それが“竜憑き”だ。
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竜憑きとは、異世界を跨いで往来するポーンに感染する流行り病のようなもので、感染したポーンは目が赤くなり、言動にも変化が訪れる。対処が遅れれば、プレイヤーにとって取り返しのつかない災いが起こるのだ。
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もしあなたの世界で、目の赤い吉田のおじさんが居たら……迷わず海や川へ投げ捨ててほしい。
サブクエストもそこそこやりつつ、寄り道もしながらのプレイで、70時間ほどでクリア出来ました。
巨大モンスターとの戦いや、道なき道の先で見つけた宝箱、ポーンに導かれてたどり着いた洞窟など、冒険のワクワクがぎっしりと詰め込まれていましたね。
ファストトラベルには高価なアイテムが必要など、不便な要素が数多くあり、それらを受け入れられるかどうかで評価がわかれると思います。僕はまあ半分くらいは不便さを享受出来ていました。
楽しさに繋がるストレスも確かにありましたが、それを解消するための有料アイテムが存在するのは「なんだかなあ」という気持ちになりますね。
単純に作り込み不足な箇所などマイナス要素も多かったですが、それを補って余りあるほどのワクワクがあり、トータルで見ればかなりハマりました!
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人を選ぶタイトルですが、記事を読んで気になった方は、ぜひ吉田のおじさんと冒険へ出てみてください。
『ドラゴンズドグマ 2』はPS5/Xbox Series X|S/PC(Steam)向けに発売中です。