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2024年5月4日、東京都立産業貿易センター 浜松町館でインディーゲームの展示会「東京ゲームダンジョン 5」が開催されました。同イベントに出展された『Virtual.Noah CardGame』のプレイレポートをお届けします。
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◆多彩なカードが戦術性を生む!
『Virtual.Noah CardGame』は5マス×5マスの場で対戦するカードゲームです。自分のターンになるとデッキの中から4枚のカードがドローされるので、場に設置して相手カードへ攻撃を行い、リーダーカードを先に破壊した側の勝利となります。
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ターンが開始するごとにMPが貯まるようになっており、カードの設置や攻撃はMPを消費して行います。カードは前述した「リーダー」に加えて「エージェント」、「トラップ」、「武器」というカテゴリがあり、以下のような特徴を持っていました。
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リーダーカード
デッキの中から任意の1枚を指定して決定。どのカードを指定しようが、リーダーとしての性能は固定のものになる。後述するエージェントカードと同様に移動と攻撃を行える。
トラップカード
移動も攻撃もできない代わりに「左右に低HPのカードを展開する」、「毎ターン開始時に自動で前進し、敵カードとぶつかったら道連れにする」などさまざなな効果を発揮する。
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武器カード
バトル開始前のデッキ編成時に後述するエージェントカードにセットすることでエージェントの性能が上昇するカード。
エージェントカード
移動や敵カードへの攻撃を行える、戦いのメインとなるカード。設置されたターンからすぐに攻撃できる「アタック」、両隣にあるカードの被ダメージを軽減する「シールド」、1ターンで2回移動できる「ソニック」、ターン開始時に周囲の味方カードを回復する「サポート」、適正距離内なら1ターンに2回攻撃できる「トゥワイス」、2ターンに一度強力な攻撃を行う「チャージャー」、破壊された時に周囲を巻き込む「デストロイ」といういずれかの性質を持つ。
上記のような多彩なカードを使い分けてバトルするだけでなく、「一定ターンが過ぎると敵味方を問わず場に出ているカードの配置がシャッフルされる」、「さらにターンが経過すると場の左右の列が消滅するなど、盤面がどんどん狭くなる」などが発生するようになっており、中だるみせずサクっと対戦を楽しめるようになっていました。
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◆制作は高校生2人組のゲームサークル!
本作を手がけるRTG-studioは高校1年生2人組のゲームサークルということで、試遊がてら少し話をうかがってみました。サークルの結成は4年前で、「Unityでゲーム制作!」というような配信動画をYoutubeで見たことがゲーム制作に興味を持ったきっかけだったそうです。
プライベートではゲームも遊ぶそうですが「今は作っている時間の方が長いかもしれません」とのこと。なんというクリエイター気質。
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ドット調のグラフィックは生成AIのStable Diffusionによるもので、対戦を滞りなく遊べるところまで仕上がったらSteamでフリーゲームとして無料配信したいとのことでした。
『Virtual.Noah CardGame』というタイトルは、世界設定/ストーリー設定に基づいたものであるそうですが、人と対戦できる状態に仕上げることをひとまずの目標としているようです。
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いろいろなゲームを遊んでいると、しばしば「推せるキャラが性能面ではどう考えても弱い」という悲しみに直面します。そうした性能差をあの手この手で何とかするのもゲームの楽しさのひとつではありますが、最強とはいわずともある程度の強さがあるに越したことはありません。
その点、本作の「どのカードを指定してもリーダーとしての性能は同じになる」調整はその悲しみとサヨナラさせてくれるので、よい仕様だと感じました。