
MSIは6月4日から6月7日までの4日間、台北・南港展覧館にて開催されるアジア最大級のPC関連見本市「COMPUTEX TAIPEI 2024」に出展しました。
特に、今年でノートPC製品が20周年を迎えたことからノートPCの展示に力を入れており、中でもAIの一歩先を行く「AI+」をコンセプトに掲げ、AMDとIntelそれぞれのCPUを搭載したCopilot+ PCの展示が大きな目玉となりました。

そこで本記事では、ポータブルゲーミングPC「Claw A1M」の後継機で Intelの次世代CPU「Lunar Lake」を搭載した「Claw8 AI+ A2VM」と併せて、Copilot+ PCたちを紹介します。
AMDの次世代CPU「Ryzen AI 300」シリーズを搭載したAI専用プロセッサー ノートPC

次世代となるZen 5アーキテクチャを採用した、ノートPC用CPU製品「Ryzen AI 300」シリーズの上位モデル「Ryzen AI 9 HX 370」や「Ryzen AI 9 365」を搭載したAI専用ノートは、PCNPUのXDNA 2アーキテクチャによりAI機能が最大3倍向上し、生成AIと大規模言語モデルをサポートします。
クリエイター向けモデル「Summit A16 AI+」「Prestige A16 AI+」


「Summit A16 AI+」と「Prestige A16 AI+」は、「Ryzen AI 9 365」を搭載したクリエイター向けのモデルです。「Ryzen AI 9 365」は4x Zen 5 、 6x Zen 5cのアーキテクチャで、CPUコア数が10、最大ブーストクロックは5 GHz、L2キャッシュ10MBとL3キャッシュ24MB、グラフィックスコア数12で構成されています。


ちなみに、クリエイター向けということで、360度に展開可能なタッチ機能に対応したディスプレイを搭載しています。
ゲーマー向けモデル「Stealth A16 AI+」

こちらも同じく最新のAMD Ryzen AI 300シリーズプロセッサー最上位の「Ryzen AI 9 HX 370」を搭載。「Ryzen AI 9 HX 370」は4x Zen 5 、 8x Zen 5cのアーキテクチャで、CPUコア数が12、最大ブーストクロックは5.1GHz、L2キャッシュ12MBとL3キャッシュ24MB、グラフィックスコア数16で構成されています。AMDは、AIを活用した既存の性能面の大幅強化に力を入れている印象です。
インテルの次世代CPU「Lunar Lake」を搭載したAI専用プロセッサー ノートPC

最新のインテル Core Ultra プロセッサー「Lunar Lake」を搭載したPrestigeシリーズと、Summitシリーズの最新モデルが展示されました。CPU・GPU・NPUを合わせたAI処理性能は100TOPSを超え、様々なAI機能をより快適に使用できるようになっています。ブースでは展示モデルがケースでガードされており、実際に手に取ったり、性能面について細かい情報を確認したりはできませんでした。




AMDの次世代CPU搭載モデルと比べると、高速処理性能・省電力性能・静音動作のバランスに優れた設計を重視し、中でもAIを活用した省電力能力に大変優れているのが特長。外出先でノートPCを使う時間、バッテリー寿命の向上を測ることで、ビジネスマン向けにおすすめのモデルとなっています。なお、発売時期などは未定ですが、AMDの次世代CPU搭載モデル発売にIntelが間に合わせてくるのでは、と予想されています。
ビジネス向けの最小モデルが満を持して登場「Modern 13 F1MG」

今年1月に登場した「“軽さ”ではなく“速さ”」をコンセプトにした新しいビジネスノートPCで、CPU処理性能を限界まで追求するべく「第13世代インテル Core H プロセッサー」を採用し、14インチモデル「Modern 14 H D13M」と15.6インチモデル「Modern 15 H C13M」が発売したばかりです。今回、開発段階のお披露目ということで新たに13インチが展示されていました。小さいながらも「インテル Core 7 プロセッサー 150U」を搭載しています。



開発段階のために材質が変更されるなどして、より軽量化される可能性もあります。タブレットと同じくらい軽量で、高い性能を保持していることに大きな期待が寄せられます。
ポータブルゲーミングPC「Claw A1M」の後継機「Claw8 AI+ A2VM」

MSI初となるポータブルゲーミングPC「Claw A1M」は今年3月に日本で発売されたばかりですが、AI+をトレンドにしたい狙いか、早くも第二世代の開発段階のお披露目がされていました。同機は「Lunar Lake」世代のインテル Core Ultra プロセッサーを搭載した世界初のポータブルゲーミングPCとなります。
7インチから大きくなった8インチフルHDディスプレイ、Thunderbolt 4 Type-Cポート、強化されたLB/RBボタン、増加したバッテリー容量、軽量化されたACアダプタを搭載。ディスプレイが1インチ大きくなっただけですが、かなり大きくなったように感じられました。

画面が大きくなったことで、UIも以前よりも見やすくリデザインされています。なお、発売時期は未定です。
今回の「COMPUTEX 2024」においては、どのメーカーもAIの性能特化に大きく力を割いている印象を受けますが、MSIも早い段階で今後の方向性を打ち出した展示となっていました。
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