今回は、14 Hours Productionsが手掛けたPC向けタイトル『タマゴクエスト』をプレイ!本作は、タマゴから生まれたちいさな勇者を育てあげ、世界を脅かす闇の王と戦う、放置要素のある育成RPGです。
タマゴからの育成と言えば『たまごっち』を思い出しますね。『たまごっち』は1996年に発売され、翌年には社会現象と言われるまで大ブームになり、高値で転売されるなど、入手困難な時期が長く続いていました。
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入手困難になる前に母親が「可愛いゲームが売ってたで」と何故か買ってきてくれたので、我が家には『たまごっち』が僕と姉の分、2台ありました。ただブームになる前だったので、誰にも羨ましがられることなく、一人でひっそり楽しんでました。
◆妖精の代わりに勇者を子育て!
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ゲームボーイを意識したグラフィックでテンションが上がるぜ!
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平和に暮らしていた妖精たちのもとに“カエルのおう”の手下がやってきた!卑劣なカエルたちは、妖精たちを餌だと思って襲っているそうだ。
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一計を案じたフェアリークイーンは、カエルの王を倒すために勇者を生み出すことにした。ただ子育ては大変でやりたくないので、子育て要員としてまず先に守護霊を生み出すのだった。
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プレイヤーはこの守護霊として、面倒くさがりのフェアリークイーンに代わり、勇者をタマゴから育てていくのだ。それにしてもこの妖精、ナチュラルに他種族を見下してそうな感じがするぜ。
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勇者がタマゴから無事に生まれるように、適切な環境を保たなければならない。風が吹いている時は葉っぱを左に動かして壁を作り、強い日差しや雨は上に動かし屋根にして、捕食者が来た時は右に動かしてガードする。
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タマゴを一定時間守り切ると勇者の誕生だ!名前は「おじさん」に決めた。赤ちゃんでもおじさん。
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いよいよ子育て開始だ。ふむふむ、力、速さ、知能のトレーニングをして能力を強化出来るのか。
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ステータスに表示されているエネルギーゲージは、トレーニングなどの行動を起こす際に消費し、睡眠をとると回復していく。
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おなかやおふろ、トイレのゲージは経過で減少するので、ご飯を食べさせたり排泄させたりして回復させよう。
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行動を完了するには一定時間が必要で、今回選んだ力のトレーニングは5分かかる。つまり、あとはもう時間が過ぎるのを待つだけだ(タイミングよくキーを押すと10数秒の時間短縮要素はある)
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生後数分の赤子を放置するクズパパ……!でもこれ、そういう放置ゲームだから!
◆赤子からちびっこ、そして立派な若者へ!
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タマゴから生まれて10分が経ち、赤子からちびっこに成長した。子どもが大きくなるのはあっという間とはいうけど、マジであっという間だったな。パパ、別に何もしてないよ……。
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そしてさらに、ちびっこ期に入って30分が経過すると、立派な若者へと成長を遂げた。ここから本格的に戦いが始まる。カエルの王を倒すため、クエストに出発だ!
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クエストを1つずつクリアしていき、カエルの王の待つ場所までたどり着くのが目的だ。表示されている通り、最初のクエストをクリアするにはリアル時間で10分を要する。
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画面右に表示されている勇者は、10分かけて自動でゴールまで歩いていく。ZとXキーを繰り返し押し続けることで時間の短縮も可能だ。
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ただ、何十回も同じキーを繰り返し押し続けるのも飽きてきたな。
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途中でザコ敵とエンカウントするけど、ここでも自動で戦ってくれる。また、タイミングよくキーを押すと攻撃や防御の効果が高まる。まあ、ザコ敵くらい僕が手を出さなくても大丈夫だろう。
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本作は、ゲーム画面を前面に置いておかなくても自動で進めてくれるので、他のゲームや作業をしていられるのだ。
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クエスト中の10分間は集中して仕事をし、クエスト後は勇者への指示がてら休憩をするか……って、これってポモドーロ・テクニックじゃん(ちょっと前の絵日記で覚えた作業効率アップテクニック)。はからずも作業効率が上がっちゃったぜ。
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クエストが無事完了すると、経験値とお金が手に入る。経験値は力や速さなどのトレーニングを行うのに必要で、お金は装備やアイテムを購入するのに使用する。
クエストクリア→装備を整えトレーニングでステータスアップ→またクエストに出るといった流れでゴールを目指していくのだ。
◆エネルギー切れ?ならば睡眠よりコーヒーだ!
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食事を除き、トレーニングやお風呂やトイレの行動は、完了まで大体10分ほどかかる。睡眠に至ってはエネルギー0から完全回復するまで数時間を要する。ポモドーロ・テクニックをするにしても数時間は長すぎる。そんなに集中して仕事していたくない!
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そんな時に役立つのがこれらのアイテムだ。ラーメンはお腹をすぐに満たし、携帯トイレは便意を消し去り、コーヒーを飲めば眠らなくてもエネルギーがモリモリ回復していくのだ。
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最初の頃は装備を優先しちゃって金欠気味だったけど、何度もクエストを重ねてお金が余ってきたので、消費アイテムを購入する余裕が出来てきた。ほうら、眠いならコーヒーを飲んで不眠で頑張れ!
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装備やアイテム以外にも、クラスを変更するアイテムもある。最初は戦士だけど、一定のステータスの時に転職用のアイテムを使用すると、アーチャーや武闘家、ニンジャなどの様々なクラスに就けるのだ。うちの子、どのクラスでもめっちゃ可愛くない!?素晴らしいグラフィックだ。
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グラフィックといえば、画面の色調の変更も可能だ。カラーに対応していないゲームボーイ用のソフトってこういう疑似カラーに出来たよね。懐かしいわ~。
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そんな懐かしさに浸っている間に、いくつものクエストをクリアし、とうとうカエルの王との死闘が始まる!
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と思ったら、2発の攻撃であっけなく倒せてしまった。道中のザコ敵との戦いもワンパンで終わっていたし、この世界の敵は柔らかいな!
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いよいよ感動のエンディング……ではなく、また新たな敵の存在が発覚し、チャプター2が開始された!
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そしてまたタマゴから、新たな勇者の育成が始まるのだった。頑張れ、おじさん2!
170時間ほどプレイしていました。その内の大部分は放置していたとはいえ、カエルの王との戦い後もガッツリ続くので、499円という低価格にも関わらずボリュームはしっかりありましたね。
勇者や敵キャラクターのドット絵も可愛いし、ゲームボーイ風のグラフィックやサウンドは僕の好みにぶっ刺さりました!
ただ、トレーニング中などの時間短縮ミニゲームは、単純にタイミングよくキーを押すだけの繰り返しのようなものが多い上に、一度に十数秒しか短縮されないので、面倒臭くなってほとんどやっていませんでした。もう少しゲーム性の高いミニゲームがあったり、時間短縮の幅が大きかったりすれば嬉しかったです。こまめにアップデートが配信されているので、その辺のバランスも調整されていくのを願います!
基本的には10分~数時間の放置時間があるので、本作を単独でプレイするよりも、もう一本別のゲームをプレイしている合間にちょこちょこっと楽しむのが向いているでしょう。
『タマゴクエスト』はPC(Steam)向けに配信中です!