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名作インディーゲームをパブリッシングしていたAnnapurna Interactiveのスタッフ25名が全員辞職し、危機的な状況に直面しているようです。
オーナーとのトラブルで…今後どうなる?
Annapurna Interactiveは、映画製作・配給会社であるAnnapurna Picturesの子会社として設立されたインディーゲームパブリッシャーです。アドベンチャーゲーム『フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと』から始まり、『Outer Wilds』や『Stray』、『Cocoon』や『Neon White』などの名作の数々を発売。ゲーマーからも人気が高く、高品質な作品を多数手がけているとして信頼の置かれるパブリッシャーでした。
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そんな同社は、現在危機に直面しています。海外メディア・Bloombergの報道によれば、Annapurna Interactiveの創設者であるネイサン・ゲイリー氏は、Annapurna Pictures創設者でオーナーのラリー・エリソン氏に対し、ビデオゲーム部門を独立法人とする交渉を行っていました。しかしこれは合意に向かわず、その結果、ゲイリー氏および同社のスタッフ25人全員は辞職という結果になりました。
Bloombergの取材に対し、Annapurna社の広報担当者は事実であることを確認。「これまでで最も困難な決断のひとつであり、軽々しく下したわけではありません」とコメントを発表しました。
同社は現在数多くのタイトルを発表しており、高橋慶太氏の新作『to a T』やKONAMIのサバイバルホラーを基にした新作『SILENT HILL: Townfall』などを発売予定。また、同社初の開発作品として名作映画の前日譚『Blade Runner 2033: Labyrinth』も挙げられます。
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これらについては、既存のゲームやプロジェクトはすべてAnnapurnaの傘下に残り、この期間も開発者とパブリッシングパートナーをサポートし続けるといいます。なお、先日発表された『Control』『Alan Wake』の映像化プロジェクトについては、Annapurna Pictures管轄のため影響はないようです。
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信頼の置かれるパブリッシャーだっただけに、今後の舵取りが心配になるこのニュース。Game*Spark編集部では発売予定タイトルのひとつである『SILENT HILL: Townfall』の今後についてコナミデジタルエンタテインメントに問い合わせており、回答があり次第追記します。