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インドネシア生まれの人気ノベルゲーム『コーヒートーク』。その最新作『コーヒートーク トーキョー』のデモ版が、東京ゲームショウ2024にて展示されました。
今作はそのタイトルにある通り、東京が舞台です。世界有数の大都会の片隅にあるコーヒーショップに集まるのは、前回までと同じく亜人や妖怪たち。しかし、今作は日本が舞台ということもあり、日本独自の妖怪が登場するとのこと。今回の記事では、『コーヒートーク トーキョー』の登場キャラに焦点を当ててみたいと思います。
河童のサラリーマンと現代っ子ののっぺらぼう
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『コーヒートーク』シリーズ過去2作の舞台は、いずれもアメリカ・シアトルでした。
小雨の多いこの大都市の片隅で繰り広げられる人間ドラマ……というより亜人ドラマは、現実世界をも映し出す鏡のようでした。種族の違いでなかなか結婚できずにいるエルフとサキュバス、近年のアパレルビジネスに大きな不満を持つ吸血鬼、ヘイトに苦しめられる少数種族のバンシー。それはまさに「世界の縮図」と言えます。
『コーヒートーク トーキョー』でも、そのような光景が小さな店内で繰り広げられるようです。今作では大手電力会社に勤める、ケンジというサラリーマンが登場します。彼は河童で、どうやら定年退職を迎えたばかりのよう。そして、職場の後輩でのっぺらぼうのマコトと共にコーヒーショップへやって来ます。
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しかし、このケンジとマコトは大きく歳が離れているためか、仕事のことで衝突している模様。
ケンジの格好は「いかにもサラリーマン」という地味なスーツで、中身も古いタイプの「企業戦士」。恐らく、日本が強かった80年代の光景をよく知っているのでしょう。一方、マコトは常時スマートグラスを着用している「デジタルネイティブ世代」。このスマートグラスは感情を表現するためにかけているとはいえ、ケンジから見れば「チャラチャラしている」という感じかもしれません。
ヘンドリーが来日!
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そんなケンジとマコトの言い争いを横目で見るのは、雪女のユキ。口数が少なく、雪女なのに「夏が好き」を公言するという、何だか事情がありそうな女性です。
そして、バリスタから見て左端の席にはどこかで見たような猫耳のおじさんが座っています。彼はシリーズを通して登場している、ネコミミ族のヘンドリー。アイドルとして活動している娘のマネージャーをしている妖怪です。シアトル在住のアメリカ人ですが、なんと日本語を話すことができます。
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今回はジュンという日本のミュージシャンと仕事をするために来日したそうですが、このジュンは海の妖怪とのこと。そうしたこともあり、川の妖怪であるケンジは彼に厳しい目を向ける……というところまでがデモ版で描かれました。
「日本の社会問題」は取り上げられるのか?
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さて、今作ではヴィンというアシスタントが店の手伝いをしてくれます。このヴィンは人間ですが、どうやら訳あって四肢を機械化しているとのこと。これを見るに、『コーヒートーク トーキョー』は前作以上に「妖怪×機械」の世界観が強調されるかもしれません。
また、今作では「どのような社会問題が取り上げられるのか」という点にも注目する必要があります。前作『コーヒートーク エピソード2:ハイビスカス&バタフライ』では、「ネットでのヘイト」がテーマとして取り上げられました。これはもちろん、現実世界で毎日のように発生している「本物の社会問題」です。そうしたセンシティブな事柄が、今作でも取り上げられるのか……。
そんな『コーヒートーク トーキョー』は、2025年の発売を予定しています。