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『バイオショック』開発者による新作FPS『Judas』の登場人物はプレイヤーの行動を踏まえて会話する—生成AIは使用せず、行動全てを想定したセリフ差分を用意する力技

海外メディアのインタビューで明かされました。

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『バイオショック』開発者による新作FPS『Judas』の登場人物はプレイヤーの行動を踏まえて会話する—生成AIは使用せず、行動全てを想定したセリフ差分を用意する力技
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『バイオショック』を手掛けたKen Levine氏が海外メディアのインタビューに応じ、現在開発中の新作シングルプレイFPS『Judas』におけるストーリーテリングについて話しました。

海外メディアのインタビューで『Judas』のストーリーテリングについて語る

Ken Levine氏に対しインタビューを実施したのは海外メディアGamesIndustry.bizです。ビデオゲームにおけるストーリーテリングをテーマに行われた本インタビューでLevine氏は、カットシーンはインタラクティブ性に欠けるため好きではないとの持論を展開。そして『Judas』の開発に時間がかかっているのは新しいアプローチに挑戦しているからだと明かしました。

Levine氏によると『Judas』の開発で最も時間を費やしている課題の1つは、プレイヤーの決定に対してゲームが大規模な反応を返せるようにするための方法を考えることだといいます。具体的には、ゲーム中のキャラクターがプレイヤーの行動を長期間にわたって観察した上で、「あなた(プレイヤー)はこれを見て、あれとそれをやったんだな。興味深い。なぜならそれらが原因で今こうなってるんだ」といった趣旨の発言を行えるようにすることを目指していると話しました。

この課題はプレイヤーを観察して様々な出来事に対応できるようにセリフを書くだけで達成できるものの、プレイヤーが起こしうる全ての行動を想定した上で、それぞれの行動に対して自然に感じられるような反応を描写する必要があるので作業量は膨大なものであるとのこと。また、それぞれの出来事の間の継続性もこの課題を達成するために重要だと指摘しました。

生成AIは一貫性のある物語を語れないため使用せず

生成AIが課題の達成に役立つのではないかとの質問に対しては、AIの能力を過小評価はしたくないしとてもパワフルだと考えていると返答。しかし、現在のAIは情報の持続という面で問題を抱えており、3幕構成の説得力のある物語を書かせようとするとAIはとても混乱してしまうと話しました。そのため、現在はデータベースを整理・管理する用途以外で、開発に生成AIは使用していないとのこと。コンセプトアートにも使用しておらず、ゲーム開発という面においては現状のAIに感銘は受けていないと続けました。

PlayStation.Blogでは、決定やストーリー展開がプレイヤーに委ねられ、ストーリー中のあらゆる出来事の立役者になれると説明されていた本作。その実現のために本インタビューで明らかになったような膨大な作業が行われているようです。

『Judas』のリリース時期は未定で、PC(Steam,Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S向けに発売予定です。


ライター:kamenoko,編集:Akira Horie》
Akira Horie

編集/『ウィザードリィ外伝 五つの試練』Steam/Nintendo Switch好評発売中! Akira Horie

Game*Spark副編集長。平日日中のニュースデスクおよび料理連載や有志翻訳者連載の基本担当。 2021年版以降の『ウィザードリィ外伝 五つの試練』イード側のディレクターも兼務中。

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