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『Marvel's Spider-Man』シリーズや『ラチェット&クランク』シリーズで知られるInsomniac Gamesは、創設者でありCEOのTed Price氏の2025年3月末での引退と、新たな3名の共同スタジオ責任者の就任を発表しました。
3月末に業界から引退
Price氏は30年以上にわたりInsomniac Gamesを率い、『スパイロ・ザ・ドラゴン』『ラチェット&クランク』『RESISTANCE~人類没落の日~』といった人気タイトルを生み出してきました。同氏の3月末での引退に伴い、Chad Dezern氏、Ryan Schneider氏、Jen Huang氏の3名が新たに共同スタジオ責任者に就任します。
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Price氏は昨年2024年に他の人に道を切り開かせる時期が来たと感じ引退を決断したとのこと。Price氏は声明の中で、「Insomniacは30年間、私の人生そのものであり、第二の家でした。すべてのInsomniacスタッフに感謝します。彼らと共に働けたことは、生涯大切にする贈り物です」と述べ、スタッフへの感謝の意を表しました。また、ファンに向けては「30年間、熱意と励まし、そして支援を共有してくれたファンの皆さんに感謝します。私たちがゲームを作るのは、皆さんのためです」とメッセージを送っています。
新たに就任する3名の共同スタジオ長について、Price氏は「長年にわたりInsomniacの今日の姿を作り上げるのに大きく貢献してきました。」と評価し、今後のInsomniacの発展に期待を寄せています。Price氏自身は引退後、「純粋にプレイヤーとして、Insomniacの将来のゲームを体験するのが楽しみです」と語っており、開発者の視点から離れ、一ファンとしてゲームを楽しむ姿勢を示しました。
共同スタジオ責任者となる3名は、それぞれ異なる経歴を持つとのこと。Schneider氏はマーケティングやコミュニティディレクター、ブランドおよびリーダーシップ戦略の責任者として活躍、Huang氏は財務や事業運営を担当。Dezern氏はアーティストとしてキャリアをスタートさせ、クリエイティブ部門の責任者を務めてきたとのことです。
新体制では、Insomniac Gamesの30年以上にわたる伝統を守りつつ、今後数十年の成功に向けて戦略的な進化を目指すとしています。具体的には、透明性とコラボレーションを重視したスタジオ文化を維持し、従業員が最高の仕事をできる環境づくりに注力するとのことです。ゲームファンに向けては、これまで通り愛されるゲームを制作し続けること、そしてそれらを作る人々を大切にすることを約束。これは「人々の人生に前向きで永続的な影響を与える」というスタジオのビジョンに沿ったものだとしています。
『ラチェット&クランク』シリーズや『スパイダーマン』シリーズなど、数々の人気タイトルを手がけてきた実績あるスタジオのInsomniac Gamesは現在、『Marvel's Wolverine』の開発を進めていることが知られています。