
機械獣がはびこる世界で人類が独自の文化と伝統を築いた世界を描く『Horizon』シリーズで主人公「アーロイ」を演じたアシュリー・バーチ氏が、先日に流出したアーロイを用いたAI技術デモ動画に関してゲーム俳優の未来に対する懸念を示したことを海外メディアEurogamerなどが報じています。
リークされたAI技術デモ動画に演者も反応

事の発端は海外メディアThe Vergeが報じたソニーのAI技術に関するデモ動画です。匿名の情報提供者からリークされたという動画ではAIを搭載したアーロイのデモンストレーションが実施されており、質問に対してアーロイが動作を伴いながら答えている様子が公開されていました。なお、デモ動画は本記事執筆時点では削除されています。
海外メディアEurogamerによると、アシュリー・バーチ氏はAI技術デモ動画のリークがされた後に『Horizon』シリーズの開発元であるGuerrilla Gamesから連絡を受けたことをTikTokで報告。デモ動画では現在開発中のものは何も反映されておらず、同氏の顔や声のデータは用いられていない旨を説明されたと明かしました。
まだ収まる気配見せぬ、AIをめぐるストライキ

バーチ氏はAI技術デモ動画について、AI技術やゲーム会社の技術活用が問題なのではなく、ゲーム業界におけるAIからの保護を求める俳優のストライキが続いている中で、交渉先の団体が常識的な保護に同意していないことが問題であるとのように言及しています。
全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)はゲームに関わる俳優をAIの利用から保護するために昨年の7月からストライキを実施しています。SAG-AFTRAと大手ゲーム会社の間において約1年半にわたって交渉が行き詰まったことが理由とされており、俳優をAIの利用から保護する契約が整っていないと主張しました。
同氏はストライキをこれからも支持することを表明しており、交渉に勝てなければゲーム俳優の未来は危ういとして、将来を守るために闘う必要があるという旨を述べています。
※UPDATE(2025/3/17 14:15):本文中の誤字を修正しました。