
探索型アクションとも称される伝統的ジャンル、メトロイドヴァニア。蟻の巣状に広がった地形を行ったり来たりしながら、新しいアクションを解放していくゲームジャンルですが、この度新たに注目すべきタイトルが生まれました。
その名も『Maseylia : Echoes of the Past』。本作を遊んでみたところ、3Dメトロイドヴァニアとして非常に手堅い作りに仕上がっていました。
ダブルジャンプにグラップリングフック……「こういうのでいいんだよ」を感じるデザイン
本作は、3D空間を探索するメトロイドヴァニアです。
正直言ってそれですべての説明が完結してしまいますし、ジャンルファンにオススメ……と言い切ってしまえそうなほど手堅いゲームではあるのですが、流石にそれでは味気ないので、ひとつずつ要素を見ていきましょう。

ストーリーは最小限の描写で、仮面を被った遊牧民らしき人々のカットシーンから始まります。洞窟で父を待っていた主人公は、いつまでも戻ってこないので心配になり、父を探しに行きます。
この地で何が起きたのか、彼らは何者なのかといった情報は、道中で入手できる「ロア」からちょっとずつ理解していく作りになっています。

ゲームとしては、戦闘もあるものの、やや難しめのプラットフォーマーが中心に据えられています。フィールドはのっぺりとした単一色の見慣れたビジュアルではありますが、視認性は悪くなく、筆者は酔いを感じることもありませんでした。
各地で弓やスライディングといったクラシカルなアクションを習得し、どんどん先に進んでいきましょう。

基本的には1本道であり、行ってないところに突き進んでいけば新しい道が開拓されるようになっていますが、一度迷うとどちらから来たか・どこへ行けばいいのかがわからなくなる点はややマイナスです。
マップも見た目こそかっこいいものの、マーカーは一切置けず、ただ平たい地図をグルグル回すことしかできないのが残念。一応、主人公の向いている方向はわかりますが、もっとわかりやすいランドマークが多くても良かったように思えます。

とはいえ、雰囲気の良い音楽と、素敵なビジュアルには惹かれました。
氷河や沼など、コンセプチュアルなマップが多く用意されており、どこも固有のギミックがあり、3Dプラットフォーマーらしい醍醐味に溢れています。どれもどこかで見たことのあるギミックではあるものの、すぐに理解でき、程よい難易度でまとまっていたのはグッドでした。

メトロイドヴァニアらしい点としては、3Dプラットフォーマーということもあって、さまざまなモノのコリジョンが甘く、かなり無理矢理突破できそうな足場がある印象です。
筆者はそこまで真剣に試していませんが、恐らくシーケンスブレイク(早い段階でまだ入れないはずのステージに辿り着けてしまうこと)ができるポイントは多く見つかりそうな気がしました。
シーケンスブレイクについてはSteamページでも存在するのが言及されており、RTAをするうえではだいぶ美味しい作りになっていそうですね。

そして最も気になったのは、戦闘システムです。
本作はロックオン、近接攻撃、弓矢による遠距離攻撃が基本のバトルスタイルになるのですが、これがなかなか前時代的であり、正直面白いと思ったことは一度もありませんでした。
敵を倒しても少量の通貨を落とすばかりですし、そのお金はマップのアンロックなどに使用するので多少は戦わないといけないのも辛いところです。

その他、翻訳が抜けているところや、死亡時の巻き戻しが長過ぎるところなど、まだ作りが甘い本作。しかし、必要十分な出来の3Dメトロイドヴァニアではあると思います。
立体迷路をうろうろし、ときに知的に、ときに無理矢理壁を突破する瞬間を楽しみたい人にはオススメです。
『Maseylia : Echoes of the Past』は、PC(Steam)にて配信中です。













