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【E3 2015】Oculus Rift製品版と『EVE: Valkyrie』で未知の空間体験をを味わった

E3 2015で一気に攻勢に出た感のあるOculus VR。会場でもGear VRの一般展示に加えて、Oculus Riftのクロースドブースが設置され、製品版(CV1)とともに、9本のデモが披露されました。筆者もスペースシューティング『EVE: Valkyrie』(CCP)を体験できました。

ゲーム機 技術

おとなしかったGDC2015に比べて、直前に開催されたプライベートイベントをはじめ、E3 2015で一気に攻勢に出た感のあるOculus VR。会場でもGear VRの一般展示に加えて、Oculus Riftのクロースドブースが設置され、製品版(CV1)とともに、9本のデモが披露されました。筆者もスペースシューティング『EVE: Valkyrie』(CCP)を体験できました。

『EVE: Valkyrie』はMMORPG『EVE Online』と世界観を共にしたスピンアウトタイトルとでもいうべきもので、Oculus RiftのDK1向けにデモとして制作され、E3 2013で公開されました。実は筆者にとって初めて体験したOculus Riftのデモであり、その圧倒的な没入感と、360度広がる宇宙空間の中を、頭をぐるぐる動かしながら敵機をおいかける臨場感に、VRゲームの大きな可能性を感じたことを覚えています。


E3 2015ではその『EVE: Valkyrie』がCV1向けに正統進化していました。デモの内容はほぼ同じで、宇宙基地から発進し、巨大戦艦が交錯する戦場内を、敵機を追いかけながら機銃とミサイルで撃破していくというものです。操作方法は一般的なフライトアクションと同じで、プレイ時間は体感で5分から10分程度となっており、時間が来たら強制終了。ただし設定は同じでも別モノといっていいほどの進化を遂げていました。

まずは解像度の上昇がもたらした描写力の向上です。DK1の液晶は1280×800で、ピクセルがはっきりわかりましたが、CV1では非常になめらかになっていました(スペックは非公開ですが推定で2560×1440)。この恩恵を大きく受けたのがHUD類で、コクピットの描写に溶け込むように、自然な形で数値やレーダー類が表示されていました。DK1では数値すら表示するのが困難なレベルでしたから、隔世の感があります。


また下を向くと自分の体が表示され、操縦桿を握る両手やペダルを踏む両足も視認できました。コントローラにはXbox Oneのものが使用され、操作に応じて操縦桿なども追随する仕組みです。本作のようにVR空間の中に入り込むようなコンテンツの場合、自分の体が視認できるか否かは、快適性の実現において大きな意味を持ちます。これが可能になったのも解像度の向上と大きな関係があります。

立体視も非常に効果的に機能していました。バックの宇宙空間に対して、コクピットのフレームが立体視で浮き上がり、視認性と快適性が向上。レーダーも機体の水平面に対して敵機の上下関係が立体的に表示されており、驚かされました。立体視には左右別々の映像をレンダリングする必要があり、単純計算で2倍の描画負荷がかかります。まさにスペックが年々上昇し続けるPCならではの表現だと感じました。


CV1の装着感などについても補足しておきましょう。筆者が体験したDK1・DK2と比べて、外観がより洗練されており、ポジショントラッキング向けのマーカーも目立たなくなっていました。筆者は眼鏡をかけていますが、眼鏡越しの装着も可能でした。本体も軽く、装着して疲れるようなことはありませんでした。ただ、しっかり固定するために眼鏡の鼻あてが顔に押しつけられ、少し痛くなったのも事実です。

ともあれ、フライトシューティングのように遠景と近景がハッキリしているゲームは、VR酔いをおこしにくいため、VRゲームに向いた題材です(一方でゲーム中、戦艦に接触して視界が急に変化したときは、軽い不快感を覚えましたが、これは開発段階における配慮で対応できそうです)。近い将来このジャンルのゲームは、すべてVRゲームになるのではないか・・・そのように感じさせる内容でした。

記事提供元: インサイド
《インサイド》
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  • スパくんのお友達 2015-06-21 6:45:55
    やっぱVRでゲームをするなら宇宙空間だな
    艦隊戦に単機突入とかシャアの気分で没入感胸アツ!
    1 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-06-20 11:51:27
    VRが流行らないとか今までの3Dコンテンツと同じじゃないかって言ってる人は、Oculus RiftとかGear VRを一度でも被ったことあって言ってるのかな。
    コンテンツごとの出来不出来はあっても、一度でも被ってみればこれまでの3Dコンテンツとはまるで別次元の物だってすぐわかると思うんだけど。
    6 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-06-20 10:31:01
    これもまたDUST514みたいに本家EVEと連動するのかね?
    将来的にはValkyrieのグラでOculus着けて本家のEVEを楽しみたいものだ。
    0 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-06-20 10:04:13
    >22
    FOVEにはすでにOculusとValveが接触済みで、Rift用SDKとSteamVRのSDKに対応することがもう決まってる
    対応ソフトの問題や開発コミュニティの全く無い状態がこれで一気に解決するわけだけど、これが単なる一方向的な協力関係というわけでないのならOculusとValveにFOVE側から視線入力関係の技術のクロスライセンスとかはあるかもって思ってる
    0 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-06-20 8:34:54
    入力機器でも、今のところはOculusのTuchが一番マシそう。

    見てるとこだけ精細にレンダリングするのは、東大のFOVEだよね。
    でも高速化するかと思いきや、FOVEの基本性能が低いのか逆に遅延が問題になってるとか。

    林立は程々にして、技術を持ち寄って決定版を作って欲しいな。
    3 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-06-20 8:34:14
    ぶっちゃけVRが有用なゲームって思いつかないんだよね。
    エロゲー(セックスシミュレーター)ぐらいじゃないか。
    いちいち被り物が必要なのって割と致命的だと思う。
    1 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-06-20 8:10:56
    記事タイトル
    >未知の空間体験をを味わった
    をが一個多いお…
    0 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-06-20 7:52:53
    この手の奴のどれかが当たるとしてアタリとハズレの明暗を分けるのは恐らく入力機器だろうな
    4 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-06-20 7:31:25
    入力方法がどうにかならない限りはなんでもかんでもVRって無理だわな
    単純な操作のゲームならいいだろうけどARMAやX3、DCSやETSみたいなのはかなり厳しくなる
    0 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-06-20 7:13:45
    「iPodにヘッドホン挿して音楽聴く」くらい気軽なものに VR がなってほしい。
    5 Good
    返信

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