【特集】今さら聞けない「Kickstarter」のススメ―独創性あふれる意欲作を発掘しよう! | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

ハードコアゲーマーのためのWebメディア

【特集】今さら聞けない「Kickstarter」のススメ―独創性あふれる意欲作を発掘しよう!

キックスターター(Kickstarter)での支援方法を解説!気になるプロジェクトを支援するために必要な手順をご紹介します。

ゲーム文化 クラウドファンディング
近年日本でもその存在が知られる機会が増えてきたキックスターター(Kickstarter)。稲船敬二氏の『Mighty No.9』や五十嵐孝司氏の『Bloodstained: Ritual of the Night』といったゲーム業界の著名人が独立後に活用する機会もあり、その知名度が上がってきました。
    Kickstarter(キックスターター)とは、開発者やクリエイターだけに限らず誰であっても、自分の企画やアイデアをプロジェクトとしてネット上に公開し、賛同者から出資金を募ることができるクラウドファウンディングサービスの1つである。出典:Game LEXICON

キックスターターでは、ゲームに限らずアートや食品、ガジェットなど多岐にわたるジャンルのプロジェクトが存在し、これまで見たことがなかった意欲的なものを生むためのプロジェクトが常に進行しています。

「興味はあるけど、面倒臭そう……」「面白そうだけど、英語だらけでよくわからない……」と、敬遠している方もいるかもしれませんが、そんな人たちのために、今回はキックスターターのファンディング(投資)の方法を画像を交えて簡単に説明します。


今回筆者が試してみたのは、先日見事キックスターターでの支援集めに成功した、鈴木裕氏が手がける『シェンムーIII』。セガのドリームキャストで多くのプレイヤーを魅了した『シェンムー』シリーズの最新作が長年の時を経て復活!といった報に、E3 2015では旧作ファンを中心に盛り上がりを見せていました。

…とは言ったものの筆者自身、世代はド直球ながら、シリーズに触れる機会はありませんでした。幼少期にドリームキャストをどうしても買ってもらえず涙を飲んだのがその最たる要因。ここは、その幼少期のカタルシスを得るべく、(ソフトだけど)いっちょ投資してみよう!とチャレンジしてみました。


まずは各プロジェクトのトップ画面。この写真の上にはタイトル名や募集者名(『シェンムーIII』の場合は「Ys Net」)が表示されています。キックスターターページの基本的なレイアウトは全てこの形となっています。

右側の緑色ボタン「Back This Project」をクリックすると、以下のページに。


ページ左上「Let's choose your reward!(リワードを選ぼう!)」と書かれたメッセージの下では、各プロジェクトで提示している様々な設定金額/リワードを選択可能。「(リワードは)いらない。ただプロジェクトを助けたい」といった選択肢もありますが、デジタルコピー狙いのため筆者は迷わず「$29 or more(29ドルかそれ以上)」を選択。この段階ではまだ請求は発生しません。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

なお、物品などの製作プロジェクトも存在するキックスターター。なかには日本への輸送も可能なものはあります。それらに支援を行う場合、製品化された際に送ってもらうことになりますが、キックスターターのアカウントが正しく登録されていれば、日本への輸送費が含まれた支援額となります。

例として、このマグネット。
(ちょっと欲しい……)

右側には「All gone!」となっており、クリックができません。その下部にはこれ。


先程のは大きいマグネット1個ずつであるのに対し、こちらは小さいマグネット3個!

1ドル高いリワードになりますが、こちらは(記事執筆時点では)まだ支援者募集中のようで


カーソルを持っていくと「Select this reward」と緑になり支援可能。クリックすると…


Shipping destination(出荷先)」と輸送費分を支援額に加算してくれます。総額でどの程度お金がかかるのかが、非常に分かりやすい。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

少し話が逸れましたが、次のページはキックスターターの会員登録画面。


    【入力必須項目】
    Name: 氏名
    Email: メールアドレス
    Re-enter email: 同上のメールアドレス
    Password: パスワード
    Re-enter password: 同上のパスワード

    ※下記のチェックボックスはキックスターターの最新情報などをお知らせが欲しい方向けの案内(任意)
    Receive occasional updates with our favorite projects and the latest news



上記必須項目を入力し、「Sign me up!」をクリックすれば、キックスターターの会員登録が完了です。なお、Facebookのアカウントを持っている場合、会員情報をFacebookと連携させて登録することが可能な模様。「入力が面倒!」といったFacebookユーザーは、これを使うと良いかもしれません。


会員登録が完了したあとは、支払い方法の選択。支払い方法は指定カード会社のクレジットカードのみ(VISA, MasterCard, American Express, Discover)となっているため、注意が必要です。


    【入力必須項目】
    Payment information: 対象のキックスターターの内容、金額などが明記されています

    Card information
    Name: クレジットカードの名義
    Card number: クレジットカード表面に記載の数字
    Expiration: クレジットカードの有効期限
    CVN: クレジットカード裏面に記載のカード認証番号(3ケタ)

    Billing address
    Country 在住の国を選択
    Address 1: 市区以外の住所記入欄
    Address 2: Address 1以下の住所記入欄(建物名など)
    City: 住所の市区
    Postal code: 郵便番号

上記の項目を全て入力し、画面下部右側に「Pledge」というボタンをクリックすると、キックスターター支援が完了します。ここで支払いが確約されたこととなるのでご注意ください!



なおキックスターターは、一定期間までに到達しなければならない目標額が設定されています。当然プロジェクトを立ち上げた人がその目標額を設定しますが、期日までに目標額に到達しなかった場合、クレジットカードから引き落とされることはありませんので、ご安心を。フォローしていたプロジェクトが実現されなくなるのは残念ですが……。

プロジェクト終了日に達成していた場合、登録のクレジットカードから支援額が引き落とされます(クレジットカードの契約などによっては別途手数料が発生する場合があるのでご注意ください)。

登録メールアドレスに支援完了のお知らせが届きます

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

このように、オンラインでの通販に通じる項目の入力のみが求められるのがキックスターター。通販サイトと異なる点としては、例えばバスケットなどといった概念はなく、ユーザーメニューは以下。
  • Messages: メッセージ機能
  • Activity: 支援したプロジェクトに関するアップデート内容
  • Profile: プロフィール
  • Backed projects: これまで支援したプロジェクト
  • Starred projects: 注目しているプロジェクト
  • Friends: Facebookアカウントと連携することで、Facebookで友達のユーザーがプロジェクトを開始した際、お知らせしてくれるとのこと。通知管理可。また、友人が支援しているプロジェクトを把握することもできるとのこと。
Activityでは開発の進捗などがレポートされることもあるので、新しい情報などをキャッチできることも。支援者にとって必要な機能は備わっています。

これらの手順を踏まえ、ぜひ興味のあるプロジェクトを支援してみてください。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

昨今のゲームの開発費用は、技術面の進化に伴ってか高騰。「こういったモノを作りたい!」「お金はないけど技術とアイデアはある!」といった意欲、能力を持つクリエイターは、日本においても決して少なくはないはず。

国内法人の場合はキックスターター・プロジェクトを立ち上げることはできない」などの障壁はまだありますが、キックスターターの活用により、魅力溢れる意欲的な作品が世に現れるかもしれません。

※本稿で紹介したKickstarterページ/概要は2015年7月段階でのものとなりますのでご注意ください
《ハンゾウ@編集部》
【注目の記事】[PR]
コメント欄を非表示
※一度コメントを投稿した後は約120秒間投稿することができません
※コメントを投稿する際は「利用規約」を必ずご確認ください
  • スパくんのお友達 2015-10-05 10:44:57
    「返金」じゃなくて「回収」なんだよね
    あくまで購入予約じゃなくて投資なのだから
    1 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-10-05 6:25:22
    商品の開発企画に投資するってのは、そんなものだよね。
    シリコンバレーでGoogleグラスに対抗するスカウター型コンピュータの開発で5億円投資して貰ったけど失敗に終わってポシャる番組みたことある。
    一般の株式会社でもそんな感じだろうし、複数の企画ラインを同時に走らせて担保にしてるから、皆お給金頂けて生活出来てる。
    0 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-10-05 1:19:22
    >>16
    達成したプロジェクトで制作がダメになっても返金は基本的に受けられないよ。KS側でも少し前に規約を変更して企画者側の責任を明記したけど、達成しながらやらない場合は「出資者から訴訟を起こされる可能性がある」って脅かしてるだけで、KS側で面倒を見るシステムにはなってない(逆に、その改訂でKSは法的責任を負わないことを明示した)。

    ゲームじゃないけど俺の出資した企画の1つ、「Animusic 3」という映像作品の場合、企画成立したけどメインの企画者が体調を崩してしまって継続困難になったとかで、お詫びとして旧作のDVDやらをわんさか送ってきた。全部持ってたんで俺的にはあまり意味ないんだけど、誠意は感じたので悪い印象はない。未来の企画のケツを持つってそんな感じで、小額ながらプロデューサーになるようなもんですよ。花開く企画もあれば潰れる企画もあるし、少数ながら逃げる企画者もいる。普通のお客様感覚とは明らかに違うんで、飛び込もうと思ってる人にはやっぱりそこは理解してもらいたいなと思ってる。
    9 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-10-05 0:38:43
    >>8
    君の弁を見ると君がそんなにアピールしなくてもほっとくのこそが正解じゃないかと思う
    0 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-10-04 21:21:34
    >11

    達成して制作がダメになった場合は返金は受けられないのか?
    そんなことはないだろ?たとえ何年かかろうが完成は完成だからな。
    まぁあくまで完成時期は明確しに、制作状況は投資者に随時知らせて信用を得なければ不安になるのはわかるが。
    私が投資したシェンムー3に関していえば一応完成時期の目安は出ていたが、確実に出る保証はないわけだ。
    確かにゲームのような大作ものに関しては年数がかかりすぎるのがネックだな。
    ここは改善して一年もしくは二年以内とかにすべきなんだろうか。でもそうすると今の技術で作るゲームはまず無理だろうな。

    まぁあまりにも長期になって投資者が開発元を信用できないと判断したら返金を受けれるようにもすべきかもしれないが、それができてしまうと完成間近なものがたちまち没になる場合も出てくるね。

    いろいろ問題はあるけど、要は自分が本当に欲しいものだと思ったもの以外安易に投資しないことですよ。
    シェンムー3のように15年も待った作品なら3年くらい待ちますよ。
    3 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-10-04 20:23:37
    3コメは真っ当な事言ってると思うんだけどなんでマイナス評価多いの?
    俺も出資したプロジェクトが1つ資金持ち逃げしたし、
    そういうリスクも書くべきだと思うんだけど
    5 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-10-04 16:50:13
    過去の栄光にすがった乞 食と懐古主義者の仲良しごっこ
    機会を求めるチャレンジャーよりもそっちのが遥かに額が集まるいびつさに悲しくなる
    1 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-10-04 11:11:57
    >>10
    まったく問題がないVisaを使えばいいだけ。
    論点がずれてる。
    3 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-10-04 10:44:20
    $1 リワード
    私達のコーヒー代に使います
    ここで感謝!

    コレ好き
    9 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-10-04 9:22:28
    >>8
    1つ横から訂正。目標額達成されなければお金は取られないのは正しいんだが、目標達成した企画がポシャる可能性もあるんだ。問題になってるのはそっちの方。

    あと、特にゲームの企画では、企画成立から実際の完成まではめちゃくちゃ長い道のりである、ということも書いておこう。作品の規模や企画立ち上げ時点での進捗状況にもよるけど、たとえばBroken Ageは後編のリリースまでに3年かかってるからね。つい数日前にリリースされたArmikrogも2年ちょっと。本当に長かった…(どっちも出資してた)。

    でも、完成に向けて徐々に進んでいくのをリアルタイムで報告受けていくというのは他にない経験なんで、良さそうな作品があったら福袋でも買うつもりで突っ込んでみるのはわりとオススメ。
    12 Good
    返信

編集部おすすめの記事

ゲーム文化 アクセスランキング

  1. マリオなのに見下ろし?バーチャルボーイ未発売『マリオランド』と見られる画像が発掘―1回だけイベント展示された幻の作品

    マリオなのに見下ろし?バーチャルボーイ未発売『マリオランド』と見られる画像が発掘―1回だけイベント展示された幻の作品

  2. 『モンハンワイルズ』アズズの挨拶モーションがバグ技に悪用…チート疑惑TA勢とあわせ、ユーザーのモラル問われる

    『モンハンワイルズ』アズズの挨拶モーションがバグ技に悪用…チート疑惑TA勢とあわせ、ユーザーのモラル問われる

  3. 「1.5万ドル…横にならなきゃ…」「4万ドル近く。何も後悔はない」Steamで費やした金額の確認方法が話題に。あなたはいくら?

    「1.5万ドル…横にならなきゃ…」「4万ドル近く。何も後悔はない」Steamで費やした金額の確認方法が話題に。あなたはいくら?

  4. 『モンハン』の「肉焼き器」をモチーフにしたタイマーが再販!ハンターなら思わず反応しちゃうギミックが盛りだくさん

  5. 生脚の魅力にメロメロ…『アズレン』プリンツ・ハインリヒが着せ替えスキン「裏の裏番長?」で立体化!ワイルド&セクシーな姿は存在感抜群

  6. 決定ボタンはどっちだ?世界中のゲーマーも混乱する「コントローラのボタン配置や日本仕様」

  7. “AI生成に違いない!”ゲームのアートに疑惑かけられ続けるクリエイター「どうやって自分が本物であると証明できるのだろうか?」

  8. 新品「PS5 Pro」買ったのに盗品扱い!?驚きのトラブルも公式サポートにより無事解決、安堵の声寄せられる

  9. 『スパロボ』にも参戦!「重戦機エルガイム」より「カルバリーテンプル ヘルミーネ」がHGシリーズでプラモ化

  10. オープンワールド自動化サバイバル『Autonomica』クラファン開始!すぐさま目標額の約8割に及ぶ支援を獲得

アクセスランキングをもっと見る

page top
Game*Spark
ユーザー登録
ログイン
こんにちは、ゲストさん
Avatar
メディアメンバーシステム