新モード実装『Dwarf Fortress』』ADVモードプレイレポ―作り込みの細かさには驚かさるものの気になる点も… | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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新モード実装『Dwarf Fortress』』ADVモードプレイレポ―作り込みの細かさには驚かさるものの気になる点も…

今回ご紹介するのはSteam版『Dwarf Fortress』です。本稿では最近実装されたADVモードに焦点を当てていきたいと思います。

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新モード実装『Dwarf Fortress』』ADVモードプレイレポ―作り込みの細かさには驚かさるものの気になる点も…
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4月18日にSteam版『Dwarf Fortress』にADVモードが実装されました。作中世界を1冒険者として気ままに冒険できるこのモード、何を隠そう筆者は大好きなのです。

住民からの依頼で村を荒らす猛獣を討伐し、遺跡に佇む青銅の巨人を撃破し、悪名高き盗賊団を征伐し、ついでに気まぐれに領主の首を剣で刎ねる。あらゆる武芸に精通した放浪の武闘家にも近隣を荒らしに荒らす野盗にも、そして住民からの依頼に応え続ける最強の善人にもいかなる存在にもなれる。この自由度の高さが魅力です。

それに使えば使うほど成長する各種スキルと、スキルと連動して成長する能力値という成長システムも没入感に一役買ってくれています。ひたすら戦いを重ねるもよし、鍛錬と思って伐採作業を繰り返すもよし。日々の作業が成長につながるわけですね。

そして何より複雑に作り込まれた戦闘システムも最高です。敵のどの部位を狙うか、豪快な一撃か狙いすました精密攻撃かそれとも―一瞬の隙を突いた一撃で手足が千切れ倒れ伏す敵。もうたまりませんね、ゾクゾクします。

ということで今回はSteam版『Dwarf Fortress』のADVモードに焦点をあてて記事をお送りしたいと思います。

Steam版『Dwarf Fortress』の実内容に迫る!

まずはオプション設定から。本作はフリーウェア版からUIなど見直すことでマウス操作に対応し、さらにグラフィックやSEなどを対応させたプレミアム版ともいうべき作品です。

オプション画面もこのようにわかりやすくなっています。

さて早速世界生成からと行きたいのですが今回は割愛します。前バージョンからセーブを流用可能ということなので、今回は生成済みのものを使用します。

本作ではまず舞台となる世界を生成し、その世界を舞台に要塞運営を行う「Fortress mode」と今回実装された「Adventurer mode」、そして生成世界の歴史を閲覧できる「Legends mode」が存在します。

今回紹介する「Adventurer mode」、通称ADVモードは作中世界を舞台に1冒険者として活動するモードです。ということで世界生成は完了済みということで続いてキャラ生成を行います。

選べる人種は4大種族以外にも沢山あります。
鳥人間は案外イメージしやすいですよね。
ハエ人間は…ちょっとイメージが…。バッタ人間はあれですね、仮〇ライダーみたいな。
ヒル人間は見た目が怖すぎです。え?人を見た目で判断するな?まぁそうなんですけどね。

現バージョンでは基本4種族である「人間」「ドワーフ」「エルフ」「ゴブリン」に加え、各種獣人でもプレイが可能です。ハムスター人間やフクロウ人間にオウム人間、どこか既視感のあるハエ人間にバッタ人間などなど特徴ある種族がいろいろ存在しています

その後は自分が所属する文明や信仰、出身地に初期能力値やスキルの割り振りと初期装備の設定などを行います。初期能力値やスキルの割り振りと初期装備の設定に関しては指定のポイント内で行う必要があるので、取捨選択が重要となります。

ではゲーム開始です。主人公はエルフの集落出身の人間で、身体能力は優れているものの社会性皆無の暴力などのトラブル大好きなお兄ちゃんです。もちろん筆者とは正反対の性格ですよ?そんな彼が家宝の最高品質の弓を手に大冒険の始まり始まり。RPも兼ねての目標は男の子のロマン、「世界最強を目指す」にでもしましょうか。

まずは近くの集落の庭先に生えていたほうれん草で腹ごしらえを済ませたら、食後の散歩がてら近くの城へ赴きます。道すがら試射ついでに野生の小鳥を射てみたりしつつの小旅行。ちなみに防具は巡回中の兵士からの頂きものなので、鉄製ではありますが品質がイマイチ…。

城や砦といった軍事施設には大抵の場合武具が一式揃っていますから、序盤はそこからいくつか拝借するのがおススメです。本作では装備は素材と品質の両方が重要で、組み合わせによって生存性が大きく変わるのでどんどんより良いものに替えていきたいところ。

さて、一通り装備が揃ったので少し戦闘を楽しんでみます。ただ、序盤なので訓練を兼ねて野生動物相手に狩りをすることにします。最初の獲物はメンフクロウです。

狙い定めて…
えいっと発射

本作では射撃攻撃は比較的単純で、弓やクロスボウを装備し矢やボルトを用意すれば準備完了。射撃キーで目標を選択して発射するだけです。

そして攻撃の結果はこのようにメッセージとして表示されます。矢は見事命中し左上肢を切断、動脈からも大出血とのこと。そのまま失血死ということで実質一撃でした。…なんだかあっけないものでしたね。

気を取り直して近くにいたアイベックスも狩ってみます、先ほどのメンフクロウよりは大きい分狩り応えがあるってもんです。

近接攻撃では射撃戦と異なり結構複雑です。まず武器や格闘による攻撃か組み手、あるいは回避や盾での防御やパリィなどの行動を選択します。

続いて攻撃部位を選択します、攻撃難易度や当たり方といった表示を手掛かりに狙いやすい部位を選びましょう。

最後に攻撃方法と併用するテクニックを選択して攻撃です。テクニックは威力や攻撃速度、精度などに変化をつけることが可能で、複数回の攻撃を加える連撃なども行えるので状況に合わせて使い分けていくのが大切です。

獣にバレると一目散に逃げられるので、気配を隠しつつ斜め後ろから接近。鉄製のツーハンデッドソードでの斬撃です。

シャキン!というSEはカッコいいのですが、何か紐状の…生々しいものが…。

…下腹部から零れている紐状のものは腸ですね、こうしてグラフィックでみるとちょっと生々しい気もします。可哀想なので頭部をウォーハンマーで砕いてトドメ、この戦闘には主人公もスキルが成長したうえに欲望も満たせてご満悦の様子です。

まさかの食肉解体&クラフト要素未実装。

と、ここで衝撃の新事実。なんと現バージョンでは死骸の解体やアイテム作成などは未実装、野生動物を解体して肉を確保したりといったことは不可能なのです。必然的にほうれん草やキャベツの葉ばかりのベジタリアン生活を余儀なくされることに。

良い盾お持ちのようで。有難くもらっていきますね!

主人公の旅は続きます。珍しい鋼鉄の盾を装備したドワーフがいたので、仲間に誘って無人の荒野に連れ出します。その後、鈍器で首の骨を叩き折って取り落した盾などを頂戴したあと置き去りに。この世界じゃ装備は大切ですからね、大事に使わせてもらいましょう。

祠で聖なるサイコロを発見!
やった!天罰だ!ウェアウルフやヴァンパイアになるにはこれが一番簡単なのです。
一発で狙っていた吸血鬼化に成功!俺は人間をやめたぞ!!

時には神の祝福を受けた神聖なるサイコロを投げまくって天罰を食らってみたり、またネクロマンサーの塔で生と死の秘法を理解しネクロマンサーの仲間入りというのもできます。とにかく広い世界で自由に生きる。それが本作の醍醐味です。

そしてある程度成長できた頃合いには、墳墓を荒らし迷宮を踏破し村々を悩ます猛獣や怪物を討伐する。あるいはもっと強力な各地の遺跡に住む青銅の巨人や神話生物を狩って回るのもまた一興。

包囲戦の最中に横槍をいれたり、特定の勢力を贔屓したり、世界に混沌を齎したり。そして世界を自らの手で動かしそれが伝説として残る。これが本作の何よりの魅力なのです。

オープンワールドローグライクの冒険を楽しめる本作のADVモード、個人的には大好きなモードなので発売当初から楽しみにしていました。フリー版から遥かにリッチになったグラフィックに戦闘を盛り上げるSEの数々、素材や接触面積や速度といった複雑ながらもリアリティある各種判定など現時点でも楽しめるものではあります。

特に武具の品質に応じて変化するポートレート画像など、その作り込みの細かさには驚かされました。

ですが率直に申し上げると未実装の要素の多さが気になりました。前述の食肉解体やアイテム作成、キャラクリエイトの設定項目などほぼ完成形に近いフリー版と比較するとできないことが多くて少しがっかりします。同時に食料確保や矢弾の自給自足といった面でも影響は大きく、現バージョンで快適に楽しもうと思えば飲食不要の吸血鬼化やネクロマンサー化はほぼ必須ではないかと思います。

また、バグなどもちらほら存在しているのも気になりました。例えば墳墓の入り口のドアを開錠しようとすると操作不能になるバグなどですね。前述の未実装要素に加えて継続したバグ修正もお願いしたいところです。

とはいえ、本モードはベータ版としてリリースされたばかりですから現段階でもこれだけ遊べるのはさすが歴史ある『Dwarf Fortress』だなと思うところ。今後のアップデートで要素が揃ってくると、きっと素晴らしい体験ができることは間違いないと確信しています。

スパくんのひとこと

コロニー運営シムで有名な『Dwarf Fortress』に待望のADVモード実装スパ!…でもベータ版だけに未実装の要素が多いのが気になるスパ。憂さ晴らしに量産した最強装備で大暴れしてやるスパってああ、川に投げ入れるのはダメスパ!本当に泳げないスパァ~

  • タイトル:Dwarf Fortress

  • 対応機種:PC(Steam

  • 記事におけるプレイ機種:PC

  • 発売日:2022年12月6日

  • 記事執筆時の著者プレイ時間:4時間

  • 価格:3,400円


PlayStation 5(CFI-2000A01)
¥66,980
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
《K.K.》

SFとオープンワールドとミリタリー系が主食です K.K.

1990年3月の京都府生まれ。ゲーム好きのパソコン好き。ついでに言えば動物も好き。心理学部卒ゆえに人の心がわかると豪語するも、他人の心にはわりと鈍感で、乙女心となるとからっきし。むしろ動物の気持ちのほうがよくわかるが、本人は「尻尾と耳がないからだ」と弁解中。 2022年から「ゲームスパーク」で執筆中。パソコン代の足しにと始めるも、賃金はほとんど課金ガチャに消えている模様。

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