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2007年に発売され、2011年の大型アップデートでPC版がFree-to-Play化された『Team Fortress 2』ですが、Free-to-Playタイトルとしては『Warface』を手がけるCrytekのCEO Cervat Yerli氏が「Team Fortress 2は本当のFree-to-Playゲームではない」と苦言を呈しました。
「Team Fortress 2はある意味では本当のFree-to-Playゲームではなく、Free-to-Playタイトルであるのは70%の部分だけだと私は思います。彼らのモデルは効果的ですが、そこにはまだ“Pay to Win(課金有利)”があります。私はそれが好きではありません」
『Team Fortress 2』ではアカウントが無料とプレミアムに分かれており、無料化以前からのプレイヤー及びインゲームストアを一度でも利用した事のあるプレイヤーは自動的にプレミアムとなります。無料アカウントでは幾つかの制限があるものの、ゲームに影響する武器に関してはドロップやクラフトによって入手可能となっています。
ただ、ドロップはランダムであり、クラフトするにも素材(余った武器など)が必要になるため、すぐに使いたい場合はインゲームストアでの購入(課金)が必要となります。また中には“アイテムセット”と呼ばれる、帽子を含む特定アイテムの組み合わせによってセットボーナスのつくものが一部あります。無料アカウントでは装飾アイテムのクラフトができないため、この点も“Pay to Win”になるのではないかと情報元のPCGamesNは指摘しています。
Free-to-Playなのはゲームに参加してプレイできるという事だけで、ゲームを楽しむには結局お金が必要になると語るYerli氏ですが、NeoGAFフォーラムでは多くの『Team Fortress 2』プレイヤーから反論の声が挙がっています。その中で大きなポイントとなるのが、『Team Fortress 2』において追加武器が必ずしも良い性能とは限らない事。トータルで見ればむしろデフォルト武器が最良となっているのです。
また一部の追加武器はドロップやクラフトだけでなく実績解除でも入手でき、トレード機能も利用できます。加えて前述のセットボーナスが付く帽子は5つのみであり、Mann-Conomy Update以降そのような帽子は追加されていません。したがって本作はYerli氏の言う“Pay to Win”には該当しないとの見方が大半となっています。
「彼が何を話しているのかわからない」、「帽子がPay to Win?」、「私は課金せずに楽しんでいる」、「TF2は本当のF2Pゲーム」、「彼はTF2を理解していない」「Crysis 3はある意味では本当のゲームではなく、技術デモです」など反発を受けてしまったYerli氏。彼の言わんとしている事は理解出来ますが、『Team Fortress 2』に対して少々認識不足であったかもしれません。
(ソース&イメージ: PCGamesN)
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