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ライター達が気になる最新作を(出来るだけ)毎週ご紹介するコーナー気になる*Spark。個人的に好き勝手コアな作品を選んで良いとのことで、第5回目となる今回は今年に入りSteamなどで配信が開始された筆者が密かにお気に入りの一作『Proteus』をご紹介します。
『Proteus』は一人称視点で目の前に登場する謎の孤島をただひたすら歩き続けるというゲーム。特殊部隊に属してAK-47を撃つことが無ければ、無口な物理学者の如くジャンプしてパズルを解くことも無し。ゲームの目的も知らされない。自分が何者かさえわからない。とにかくそこにあるゲーム空間を歩み、見て、聞いて、何かを感じ取っていくゲームであり、ジャンル的には『Journey』や『Dear Esther』に似た世界体感ゲームであると言えます。
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そんな世界体感ゲームである本作が焦点を当てているのは“音”。例えばお城からは荘厳なBGMが流れ、謎の生物が奇妙な音を鳴らしながら飛び跳ねるなど、『Proteus』の世界内にあるオブジェクトは全てが固有の音を発しており、プレイヤーは歩み近づくことでそれらの音を聞いたり、或いは重なってハーモニーを生み出す瞬間を感じ取ることになります。
本作のコアな体験とは、「どんな音だろう」と気になったオブジェクトのそばに近づいたり、或いは「あ、この音良いな」と噛み締めるように音を聞き入ること。帰宅途中の鈴虫のリンリンといった囀りや、風が木々を撫でるサワサワといった音に思わず喜ぶ。歩いている時に音が流れ、それに静かに耳を傾け感じ入るような体験が本作の全てとなっているのです。
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とりあえず一見してこのグラフィックやプレイ体験にピンと来ない、手抜きだと思うゲーマーも居るかもしれません。さらにグラフィックだけで無く内容もかなりニッチなタイトルとなっている『Proteus』。しかしふとこの記事を見て気になったプレイヤーは、ぜひ音の世界に染まってみてください。
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