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1983年から1989年までパナマ共和国の独裁者として君臨し、国内では「ノリエガ将軍」とも呼ばれたマヌエル・ノリエガ氏が、Acitivisionを訴訟したことが明らかとなりました。訴訟ではTryearchが開発した『Call of Duty: Black Ops 2』に登場する同名のキャラクターが問題視されています。
「マヌエル・ノリエガ」は『CoD: Black Ops 2』の「Time and Fate」と「Suffer with Me」ミッションに登場するキャラクターで、CIAにコードネーム「False Profit(偽りの利益)」と呼ばれる協力者として登場し、後者の任務ではAlex MasonとFrank Woodsが彼を捕まえるシーンが描かれています。ノリエガ氏本人はActivisionに対し「あからさまな悪用であり、違法な利己的利用、経済的利益の横領」として自身のイメージが無許可で使用され、さらに悪印象を与える「殺人犯や誘拐犯」として自身が描かれた点を追求しています。
マヌエル・ノリエガ氏は1934年に生まれ。1983年からパナマ軍の最高司令官として共和国をその手で指揮していたものの、後に米国によるパナマ侵攻を受け大敗を喫し、1989年に米軍により拘束。1992年から2007年までアメリカの刑務所に入り、さらに2011年までフランスの刑務所にて収監。20年振りにパナマの地へ帰ったことが2011年に報じられていました。2012年には高血圧症による入院が報じられ、今年ですでに80歳を迎えているものの、現在も生きている実在の人物です。また同氏は『Black Ops 2』のノリエガと同様、かつてCIAと協力関係にあったことが噂されてきました。
なお今月初めには米国女優のリンジー・ローハンが『GTA V』にてキャラクターのモデルとして自身の肖像を無断使用しているとRockstar Gamesを訴訟していました。ローハンのニュースはやや嘲笑と共に注目を集めましたが、今回の訴訟では名前も肖像も背景も全く同じ人物であることが明らかであり、Activision側が今後どのような対応を取るのか注目が集まりそうです。