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プレイ勢力としては、インドをモチーフとした「カヴィサン保護領」を選択。まずは斥候であるところの“エクスプローラー”に探索させてみます。未開の惑星が舞台となっているだけあって、「探索」の魅力は更に増しているように感じられました。そして本作の指導者は、すべて架空の人物。「歴史の偉人」よりもむしろ感情移入し易く、そう言った意味では、今までの『Civilization』シリーズ経験者にとって違和感となるかもしれません。しかし、逆に言えば『Beyond Earth』で初めて『Civ』に触れる方やSF作品が好きなゲーマーにはオススメ出来るとも言えます。
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今回は三種類のアフィニティーのうちの一つ「調和」に特化して、勝利条件「超越」を目指しています。「ナノテクノロジー」などの研究を行いながら技術を発展させていくと、昆虫人間のような容姿の「ゼノスウォーム」ユニットを獲得。ヒトの心を忘れてしまった我々のマッドサイエンスに対して、お隣さんの「フランコ-イベリア」勢力からはさっそくの非難声明が出され、更には宣戦布告も受けました。
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しかしこちらの「ゼノスウォーム」はとてつもなく強力で、数ターンほどで呆気無く一網打尽にしてしまいました。さすがはエイリアンテクノロジーと言ったところでしょうか。戦争終了後には、この異型の生物達を敵の首都周辺に整列させてみました。気持ちが良いくらいに禍々しい眺めです。
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呆気無く終わってしまった対フランコ-イベリア戦でしたが、この戦果を受けて海の向こうの他勢力からも続々とコメントが届きました。特にスラブ連邦のコズロフ将軍は、ヒトならざるモノとなりつつある我々を支援してくれるようです。旧シリーズのようにNPCにもはっきりしたプレイ方針があり、それぞれのアフィニティーに忠実に動いているのかもしれません。
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湾岸警備が整ったら、いよいよ勝利へと手を進めます。勝利条件「超越」に必要な技術研究を終えたら、惑星との一体化を計る為の最重要ユニット「マインドフラワー」を数十ターンかけて建設。強烈なビジュアルの「マインドフラワー」を敵国から守る為に、ここでは「瘴気」を逆手に取って利用してみます。この「瘴気」とはダメージ効果を持つお邪魔な毒霧のようなものなのですが、労働者に値する「ワーカー」で自由に除去・付加することが可能。進化した「ゼノスウォーム」などは回復効果すらも与えられるので、手当たり次第に「瘴気」を撒き散らしていきます。
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現代人とは決して仲良くなれそうにない「ゼノタイタン」「ロクトパス」は、領内にただ存在しているだけで他勢力を黙らせていました。海を挟んだ向こうの大陸では、超越人類を支援してくれるスラブ連邦が敵国を食い止める為に戦争中。そのおかげもあって、「マインドフラワー」は完成間近です。ついに惑星そのものとの“対話”を試み、我々「カヴィサン保護領」は星そのものと一体化します。
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苦節280ターン超。予想以上にターン数をかけてしまいましたが、『Beyond Earth』で初めての勝利を迎えました。どうやら本作でも「もう…1ターン…」は健在のようですが、ひとまずここでプレイ終了。
ツリー状から網状へと変化した「テクノロジーウェブ」や、「アフィニティー」で変化していくプレイスタイルには新鮮な印象を感じましたが、SFテイストで贈られるクエストメッセージや各ダイアログは多少難解なところもあり、人を選ぶかもしれません。しかし、SF作品が好きな方なら「自分だけのオリジナルSF物語」を紡ぐような気分で楽しむことが出来るでしょう。もちろん『Civ』ならではの魅力も更に進化しているので、シリーズ旧作や『アルファケンタウリ』にハマった経験のあるゲーマーにもオススメです。本作『Sid Meier's Civilization: Beyond Earth』は、SteamやAmazon.co.jpで予約受付中。また、Steamクライアントでのプリロードも利用可能です。