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海外の技術系メディアであるTweakTownにて、AMDとNVIDIA両社のグラフィックカードのフラッグシップモデルでの性能比較が行われています。
この比較に使われたのは、2014年4月に発売されたAMDのRADEON R9 295X2(R9 290を2ユニット搭載したもの)と、2015年3月に発売されたNVIDIAのGeForce GTX TITAN X。もちろんこの状態ではグラフィックスチップが2ユニットvs1ユニットになり条件がイコールにならないため、GTX TITAN XをSLI構成にしてテストが進められています。
編集部で確認したところ、国内の主要販売サイトでのグラフィックカード単体の現在の価格は、R9 295X2が約19万円、GTX TITAN Xが約17万円となっていました。
テストで用いられた環境は以下の通り。
- CPU: Intel Core i7 5820K
CPUクーラー: Corsair H110
マザーボード: GIGABYTE X99 Gaming G1 Wi-Fi
メモリ: Corsair Vengeance 2666MHz DDR4 16GB
記憶装置: SanDisk Extreme II 240GB、SanDisk Extreme II 480GB
ケース: Lian Li T60 Pit Stop
電源: Corsair AX1200i
OS: Windows 7 Ultimate 64bit
さらにAcerのモニタであるXB280HKを縦置きにして横に3枚並べ、6480x3840という日常では到底見ることができないような解像度で構築されています。
テストを行ったタイトルは以下の9タイトル。
- Heaven - 4K Surround(Benchmark)
- Battlefield 4
- GRID Autosport
- Metro: Last Light
- Middle-earth: Shadow of Mordor
- Thief
- Tomb Raider
- BioShock Infinite
- DiRT Showdown
目を引くのが『Battlefield 4』の結果。誤差程度ではありますが、リファレンスのGTX 980 SLIに比べ、R9 295X2、GTX TITAN X SLIのどちらも記録した値は低くなっています。『Battlefield 4』の処理がそこまで重いのか、それともゲームエンジンの限界なのかは明らかではありません。
他のタイトルでもGTX TITAN X SLIはR9 295X2を大きく上回り、最終的な結果は『Battlefield 4』を除く全タイトルでNVIDIAのGeForce GTX TITAN X SLIの性能が最も高い結果となっています。フラッグシップモデルが変わってないとはいえ、1年落ちのモデルでタイトルによってはGTX TITAN Xの1枚分のスペックとほぼ同等かそれ以上の結果を出しているのは評価すべきところでしょうか。なお、R9 295X2の消費電力が630Wに対し、GTX TITAN Xは300W、SLIでも530Wと電気代でも差を見せています。
AMDからはしばらくNVIDIAと比較してコストパフォーマンスの高い製品が発表されていないため、新製品の登場が待たれます。