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数々の戦績を持つプロゲーミングチームDeToNatorの『オーバーウォッチ』部門メンバーで、Blizzardの公式大会「Overwatch Worldcup」では最多投票で日本代表キャプテンに選ばれるなど、今や人気と実力を兼ね揃えるStylishNoob選手。
Game*Spark編集部は、東京ゲームショウ 2016のイベントに参加していた同選手に単独インタビューを敢行。宿敵Green Leavesおよび台湾チームahq e-Sports Clubとのエキシビションマッチの結果にはじまり、日本代表選出やTwitch配信での人気ぶり、そして話題のソーシャルイーティングまで、気になる質問をぶつけてみました。
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Green Leavesとのエキシビションマッチ。初のオフライン戦でライバル同士が顔を合わせて対戦した。
――まずは、今回の東京ゲームショウのTwitchブースで開催された、日本の宿敵チームGreen Leavesとのエキシビションマッチについて振り返ってもらえますか。結果は、ペイロードの接戦で惜しくも敗れてしまいました。
StylishNoob: そうですね、Green Leavesは何度も戦ってきた相手で、どちらが勝つかわからない展開の試合も過去にありました。本当に強敵でありライバルであり、すごく意識しています。今回、オフラインの勢いにみたいなものもあって結果は負けてしまいましたが、またぜひ対戦したいですね。
――Green Leavesの選手と直接顔を合わせたのは初めてなのでしょうか?
StylishNoob: はい、初めてです。あまり時間がなかったのですが、お互いに自己紹介しあって挨拶したり、握手をしました。
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間近で観客が見守る中プレイする、StylishNoob選手、delave選手、siorin選手。
――では、台湾チームahq e-Sports Clubとのエキシビションマッチについてはいかがでしょうか。
StylishNoob: 非常に悔しい結果になってしまいました。まずはそこですね。
――StylishNoob選手から見て、台湾戦の敗因や気になった点はありましたか?
StylishNoob: 台湾チームは、頻繁に戦術を変えている印象があるのですが、しっかりそれを仕上げてきて、毎回違うことをやってきたりします。ある程度意識もされてるだろうなという作戦にはやはり対策してきて、さすがだなと思いました。
――ただ、ahq e-Sports Clubには過去の試合で勝利したこともありますよね。
StylishNoob: はい、次はまた勝ちたいです。
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最初から最後まで厳しいマッチが続いた台湾戦。
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StylishNoob選手のプレイをモニターで観戦するファンたち。
――StylishNoob選手がDeToNatorにジョインした経緯を教えてください。
StylishNoob: 『オーバーウォッチ』がリリースされる前に、リーダーのYamatoN選手からコンタクトがありまして、「今度はじまるオーバーウォッチというゲームがあるから一緒にやってみないか」と声をかけられたのがきっかけです。
――それ以前は何のゲームをプレイしていましたか?
StylishNoob: 色々なFPSをのんびりと自分のペースでやっていましたね。
――でも、YamatoN選手は、StylishNoob選手に才能があると知っていたのですか。
StylishNoob: 実は以前からTwitchでゲーム配信していて、『Rainbow Six: Siege』で対戦している時に、こちらのチームがボロ負け状態だったんです。そうなると、ボイスチャットも暗いムードになってしまう。その時に僕がチームメイトにしょうもないジョークを言ったりしていたんです。それがYamatoNさんの目にとまったみたいです。僕自身はあまり覚えてないのですが……(笑)。
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YamatoN選手と。
――なるほど、ムードメーカーということですね。では次は、チームメイトについて。StylishNoob選手にとって、キャプテンのYamatoN選手はどんな存在ですか。
StylishNoob: やはり、ゲームだけじゃなく様々な面で本当に色々なことを考えていて、彼自身すごくしっかりしていますし、それが行動にもあらわれているなと。昔、『オーバーウォッチ』の練習がはじまったばかりの頃、かなり強いチームの方々と対戦させてもらったことがありました。その時、僕のプレイがぜんぜん思うようにいかなくて、「自分が良くなかった」と責任を感じてしまいました。すると次の日の練習に、YamatoN選手はしっかり研究をしてきて、「あれは誰かが悪いんじゃなくて、隊列が悪かった」と言ってくれました。救われた気分でしたよ。そういうところも気を配ってくれるリーダーです。
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siorin選手と。
――いつも一緒にTankをされているsiorin選手についてはどうですか?
StylishNoob: 彼はとても細かいところに気づいてくれるプレイヤーですね。例えば、ここを守るにはどうしたらいいかと聞いたら、すぐに良いスポットを教えてくれる。あとは、彼の使用するウィンストンは大会などでも活躍して代名詞のようになっていますが、実は、めちゃくちゃ考えてプレイしているんですよね。普通のイメージだと、操作もシンプルで脳筋ゴリラみたいにも見えますが、Siorin選手の場合は、常に自分だけでなく、どうしたらチームメイトが動きやすいかを考えて立ち回っています。
――同じワールドカップの日本代表に選ばれたXQQ選手は?
StylishNoob: 彼はチームでいちばん若い選手です。めちゃくちゃストイックで、彼のアドバイスで気付かされることがものすごく多いです。自分でやっていてもわからないようなことを、XQQ選手は教えてくれます。またチームの動きなどの研究にも熱心で、Attackerとしてのプレイ自体も高水準で、まさにエースプレイヤーですね。
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チーム全員で。
――Blizzardの公式世界大会「Overwatch World Cup」の日本代表に、キャプテンとして最多票で選出されましたが、どう感じましたか?
StylishNoob: たくさん投票してもらったことは純粋にうれしいです。でも、僕はキャプテンという柄ではないかもしれません、正直。APACのグループ予選で、香港、タイと対戦してきて、至らぬ点もたくさんあったのですが、あの6人でチームを組んでプレイできたのは本当に良かったです。良い経験になりました。
※この取材後、香港がタイに敗れて、日本代表の予選落ちが確定した。
――StylishNoob選手は、以前、世界最高峰の実力を持ったTeamEnvyのメンバーとオンラインで一緒に遊んでいましたね。彼らと一緒にプレイしたり交流して、何か気づいたこと、学んだことはありましたか?
StylishNoob: 彼らはほんとに陽気で、めちゃくちゃ楽しんでゲームしてるんですよ。一緒にやっていて急に叫び出したり(笑)。やっぱり、ゲームは心から楽しむものなんだと気付かされました。あと、Envyのメンバー同士はとんでもなく仲良しでした。常に一緒にプレイしているし、ゲーム以外でも繋がりが深いです。
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――『オーバーウォッチ』の話から少し外れますが、StylishNoob選手が人生で最初にハマったゲームは?
StylishNoob: PCの『Gunz The Duel』というTPSです。中学生の頃にめちゃくちゃプレイしていました。知る人ぞ知るタイトルですね。それではじめて、ゲーミングデバイスを買うくらいハマったんです。
――それ以降はどんなゲームを遊んできましたか。
StylishNoob: Free-to-PlayのFPSは一通りやってきました。『スペシャルフォース』だったり、『WarRock』だったり、出た順番に色々と。『オーバーウォッチ』の直前は『Rainbow Six: Siege』をプレイしていました。
――StylishNoob選手のTwitchチャンネルでは、日々多くのファンが配信を視聴しています。今後、プロゲーマーとしてだけでなく、ストリーマーとしても活動をされていくのでしょうか。
StylishNoob: メインはもちろんチームの活動ですが、配信を行って少しでも多くの人に自分たちのことを知ってもらうのも、チームにとって重要なことだと考えているので、両立できればと思いますね。僕の場合は、チームに入る前から配信していたので。SNSでもたくさん応援のメッセージやコメントをいただくので、全部ありがたく読ませてもらって、返信するようにしています。
――最近Twitchで話題の、「ソーシャルイーティング」もされていますね(笑)。
StylishNoob: 今回のようなオフラインイベントや取材の場に出る機会も増えつつあって、まだ慣れていないところもあるので、人前で色々なことをして自分を出していこうかなと。いわば練習みたいなものですね。
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――ところでStylishNoob選手は普段、何時に起きて、何時に寝て、何時間くらい『オーバーウォッチ』をプレイしているのでしょうか?
StylishNoob: お恥ずかしいのですが、だいたい起きるのは午後14時~15時くらいです。起きたらただちにゲームをする準備に入って、そのまま夜の20時までプレイします。20時からチームの練習があるので、それに参加して、深夜の1時~2時くらいまで続きます。その後は、練習の反省会やディスカッションをすることもあれば、そのまま明け方までゲームをプレイする時もあります。
――なるほど、ものすごい練習量ですね。最後の質問になりますが、StylishNoob選手がプロゲーマーであることを、ご家族は理解されていますか?
StylishNoob: 今は、GamingD(DeToNatorの運営会社)のスタッフという立場で、ゲームに集中できる環境を用意してもらっているので、家族もそこは理解してくれています。
――最後に、StyishNoob選手のファンに向けてメッセージをお願いします。
StylishNoob: いつも応援してくれるファンにまずは感謝ですね。チームがこうした大会に出るのも、自分が配信するのも、常に応援してくれる方がいるからできるんです。東京ゲームショウでも、今までみたことないくらいの数のファンの皆さんが見に来てくれて、めちゃくちゃありがたかった。だから、僕らとしては試合に勝ってファンに応えなければならない。負けてしまったらファンも悔しいと思うので。最後は結果がすべて、というところで、次からしっかりやっていきます。
――わかりました。StylishNoob選手、ありがとうございました。