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パルマー・ラッキー氏の「何でも聞いてくれ!」セッションレポ

5月10日から14日まで開催されている「TOKYO SANDBOX 2017」にて、Oculus VRの創設者パルマ―・ラッキー氏へのなんでもありのQ&Aセッションが実施されました。

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5月10日から14日まで、インディーゲームにフォーカスした複合ゲームイベント「TOKYO SANDBOX 2017」が東京で開催されています。5月11日には渋谷で開発者向けのパネルイベント「PUSH 開発者サミット」が行われ、VRヘッドマウントディスプレイを開発する元Oculus VRの創設者パルマー・ラッキー氏(Palmer Luckey)への何でもありのAMAセッション(Ask Me Anything)が実施されました。

ラッキー氏は、2012年にVRヘッドマウントディスプレイの開発を行う会社Oculus VRをカリフォルニアに設立。2014年にはSNSサービス最大手のFacebookに買収されましたが、今年3月末にはFacebookを退社してVR事業から離れています。Unityのゲーム開発者向けイベント「Unite」に参加するため、東京へは毎年訪れているというラッキー氏ですが、肩書や名刺がない状況では初めての参加となりました。


Q&A最初の質問は、「以前より痩せたように見えるがダイエットかなにかやっているのでしょうか?」というもの。ラッキー氏は「VRゲームでスクワットをやっている」と楽しそうに説明しました。続いて、「現在のVR市場についてどう思っているか?」との質問では、アナリストの予想は人によって違うなど非現実的な予測もありましたが、実際は開発者たちの予測のほうが当たっていたと説明。アナリストは予測を外しても給料をもらえるが、開発者にとっては死活問題となるためそのような結果になったのかもしれないとラッキー氏は推測していました。

お気に入りのVRゲームタイトル」を質問されたラッキー氏。ゲームのタイトルを私が挙げてしまうと良くないかもしれないと前置きしながらも、『ロボ・リコール』と『Dead and Buried』がお気に入りなのだと答えました。VRゲーム以外では、BlizzardのFPS『オーバーウォッチ』をあげています。


徳島のイベント「マチ★アソビ」にて、『METAL GEAR SOLID V』に登場するキャラクター「クワイエット」のコスプレで登場しソーシャルメディアを騒がせたラッキー氏。「なぜ、クワイエットのコスプレだったのか?」との質問には、氏のガールフレンドがクワイエットのコスプレをしていたので、お揃いにしたのだと返答。コスチュームの制作工数が少ないことも理由にあげて、来場者から笑いを誘っていました。また、VRでコスプレを体験できるゲームに触れ、自分の声まで変えることができるようになったら面白いのではないかと述べています。

学習用のVRコンテンツを開発しているという参加者から、「ゲーム以外のVRコンテンツの可能性」について質問されたラッキー氏。FPSゲームの始祖『Doom』の開発者で現Oculus VR社CTOのジョン・カ―マック氏が述べた「VRコンテンツは50%がノンゲームジャンルになる」との予測を引き合いに出し、ラッキー氏自身は80%~90%がノンゲームになると考えているとしました。特に教育向けのVRコンテンツの発展性は十分にあるとし、教育者がVRを扱えるようになるだけで教育の質は大きく向上するだろうと予想しています。


VRではゲーム内のボタンや人物に触れたときの触感などフォースフィードバックが実現していない点の解決方法」について聴かれたラッキー氏は、ロボットアームなどデバイスを手に装着する方法と、筋肉にインプラントを埋め込む方法があると説明。筋肉へのインプラントについては、脳へのインプラントよりもリスクが少なく、かつシンプルで毎回同じ信号を実行できるので、実現の可能性は低くはないとのこと。

最後は、「Oculus Riftが日本でXboxのようにならないためにはどうすればいいか?」との質問が飛び出し、「それを聞くのか!」と一瞬頭を抱えたラッキー氏でしたが、「もうOculusの人間じゃなので知りません」とバッサリ。


真面目なものから突飛な質問まで飛び出した今回のラッキー氏へのAMAは、常に笑いの絶えないセッションとなりました。Facebookを退社し、現在は新たなVR関連会社の立ち上げを準備していることも明かした氏の今後の動向が注目されます。
《蟹江西部》

十脚目短尾下目 蟹江西部

Game*Spark編集部。ゾンビゲームと蟹が好物です。以前は鉄騎コントローラー2台が部屋を圧迫していましたが、今は自分のボディが部屋を圧迫しています。

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