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謎めいたストーリーと悪夢のようなビジュアルをグロテスクに描いたPS4/Xbox 360/PC向けホラーサバイバル『サイコブレイク』。TGS2017では10月19日に発売を控えている本作の続編である『サイコブレイク2』の試遊が行われていました。
編集部では、『サイコブレイク』DLCの「ザ・アサインメント」と「ザ・コンセクエンス」のディレクターを勤め、そして『サイコブレイク2』も担当することになったTango Gameworksのジョン・ジョハナスディレクターへインタビュー。前作からの変更点や、前ディレクターである三上真司氏から本作を引き継ぐにあたって意識したこと、もの作りの上で影響を受けた作品などを、東京ゲームショウ2017の会場で詳しく語っていただきました。
―前作のディレクターである三上真司氏から『サイコブレイク』を引き継ぐことになりましたが、ディレクターを引き継ぐにあたって意識したことはありますでしょうか。
ジョン・ジョハナス(以下ジョハナス):たくさんありますね(笑)続編ですし、サバイバルホラーというジャンルを作ってきた三上さんの作品引き継ぐのだからファンの期待もあるし、私自身緊張感をもって取り組んでいます。この世界観の新しいストーリー、新しいゲームを、ファンを喜ばせるために作るのは大変だけど頑張って作っています。
―ディレクターの交代によって、作品にも変化が出て来ると思うのですが、どのような点が変わっていますでしょうか。
ジョハナス:前作の反省点もあり、今回はストーリーをわかりやすくしようというのを大きなポイントとしてスタートしたんです。前作はクリアしても何があったかわからない部分もあったんですけど、今回はわかりやすく、セバスチャンが自分の娘を追いかけるというストーリーの基準で全部作ってます。
基本的に頭の中の世界なので、結構変なところに行っちゃうったりしちゃうんですけど、わかりやすいストーリーがあったら、原点に戻ることが出来るんじゃないかと意識しながら作りました。
―話が少し変わるのですが、E3で発表されたトレイラーで印象的な白い泥のようなものは、どのようなイメージやテーマなどが込められているのでしょうか。
ジョハネス:あの白い泥は、まだ内緒です。でも、実際ゲームをプレイしたら「あぁ、なるほどね」ってなると思いますよ。ここはプレイしてからのお楽しみということで(笑)
―楽しみにしています(笑)。前作は日本版でのゴア表現について議論を呼んでいたのですが、今回のゴア表現はどうなっていますか。
ジョハネス:もちろん日本ではCEROの規制はあるのですが、今回はほとんど海外版と同じです。あまり差がないように気をつけて作りました。というのも、前作はCERO Dで作って、DLCでゴアモードを実装する形にしたのですが、今回は最初からZで作りました。『Fallout4』もノー規制だったし、本作も若干CEROに合わせた修正はしているけれど、詳細にくらべないとわからないところまで頑張っているので、ほとんどわからないと思います。むしろ何が違うかを頑張って探してほしいです(笑)
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―今作のサバイバルホラー要素はどのようになっているでしょうか。
ジョハネス:シューティングとホラーを組み合わせたコアな部分はそんなに変わってないですが、今回はもう少し、広い場所とか謎の場所みたいな、探索要素を前回より増やそうとしました。気をつけて探索しようという雰囲気を出そうとしています。
あとは、リソースマネジメントですね。例えば武器とか弾薬を自分なりに遊びながらマネジメントする感じで。当然たくさん銃を撃つためにはそれだけ弾を探さなきゃいけないといったような。今回はクラフトもあるんですけど、クラフトするためにアイテムを見つけなきゃいけない。当然たくさん探せば敵に出会う回数も増えるし、逆にスニークばっかりしてると武器が見つからない可能性もあるけど、それはそれぞれのプレイヤー次第です。
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―では、自身がもの作りをするにおいて影響を受けている映画作品などがあれば教えてください。
ジョハネス: 1994年の「ザ・セル」は好きです。あとは「ジェイコブス・ラダー」とかも好きですね。でもやっぱり1番大きいのは「ザ・セル」かな。あと僕は映画でいえばデヴィッド・フィンチャーの映画がすごく好きで、彼の世界観の細かい作り方とか映像の作り方とかは、僕の作り方には影響してます。
―最後になりますが、発売日が10月という、本当にもう少しで発売の状況で、読者の方やゲームショウで初めて遊んでみて気になっている方へ向けたメッセージをお願いします。
ジョハネス:ゲームショウでは45分間と長く試遊ができるのですが、本当はもっと長く遊んで欲しいです。長く遊べば遊ぶほど世界観はわかるようになってるから、ゆっくり細かくゲームを楽しんで欲しいですね。
発売を楽しみにしている人に対しては、今回はゲームのスケールが大きくなっているので、自分の好きなスタイルで、長く入り込んでホラーの世界観を楽しんで欲しいです。
――本日はありがとうございました!