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Valveは約3年前にSteamに導入された「Steam キュレーター」システムを、今秋にアップデートすると発表しました。Steamブログでは現在取り組んでいる変更点の一部が紹介されています。
Steam キュレーター導入後あらゆる観点から多くのフィードバックを集めた結果、「プレイヤー」「キュレーター」「ゲーム開発者」という主要な三者にとってキュレーターシステムを役立つように機能させるには、多くの改善が必要だと明らかになったとのこと。それぞれの変更点については次のように伝えられています。
- プレイヤー
- Steam キュレーターが提供するおすすめは、既に Steam ホームページのメインフィーチャースポットと専用スペースに表示されることがあります。更に、 タグページとジャンルページのトップにもフォロー中のキュレーターからのおすすめを表示できるように変更しています。例えば「無料プレイ」のページを閲覧する際には、キュレーターがおすすめする無料プレイゲームがそこに表示されるようになり、RPG ゲームを探している時には、フォローし中のキュレーターの一押しするRPG ゲームが表示されるようになります。
- 多くのキュレーターはレビューと合わせて動画を作成します。そこで、キュレーションが表示されるいくつかの場所で動画を埋め込めるようにして、おすすめをクリックする際や、Steam でキュレーターのページを閲覧する際に、インラインで動画を見ることができるようになります。
- 一部のキュレーターは特定のテーマやジャンル、フランチャイズのゲームなどのくくりでレビューします。そこで、キュレーターがレビューしたゲームのリストを作成できる機能を追加します。これにより「おすすめパーティゲーム」「ワークショップサポートが充実しているゲーム」「お気に入りデザイナーが作ったゲーム」「Witcher 4 を待っている間にプレイすべき 10 のゲーム」のように、複数のゲームをまとめてリストアップできるようになります。
- 自分と趣味の似ているキュレーターや、特定の種類のゲームに関する貴重な情報を提供しているキュレーターを見つけたい場合は、「おすすめキュレーター」や「上位のキュレーター」などのリストを参考にしてください。現在、これまでプレイしてきたゲームと似たゲームをすすめるキュレーターを、Steam が各ユーザーに対して推薦する精度を向上できるよう「おすすめキュレーター」のセクションを微調整しています。
- 前述の通り、レビューの一部として動画を作成するキュレーターは、Steam 内のレビューのすぐ横に埋め込み動画を表示可能になるので、他の場所用にコンテンツを用意している場合には、Steam のキュレーションでもその作品を使用できるようになります。YouTube、nicovideo.jp、youku.comやbilibili.com など最も人気のある動画のフォーマットのいくつかは Steam に直接表示され、プレイヤーが簡単に視聴できるようになります。
- キュレーターは、ゲーム、リスト、タグを選択したり、最適な背景をアップロードすることで、Steam 上のホームページをカスタマイズし、ブランド化できるようになります。
- グラフ表示がすべての解決につながるという考えのもと、さらに多くのグラフを追加する予定です。特に、キュレーターは、今後自分のレビューが Steam ストアにおけるフォロワーの行動にどのように影響したかを見ることができるようになります。
- 開発者と、ゲームに興味を持つ可能性が高そうなユーザーをフォロワーに持つキュレーターとの架け橋となります。詳細は以下をご覧ください。
このシステムは、プレイヤーがキュレーターをフォローすることに価値を見出さない限り機能しません。よって、キュレーターが作成できるコンテンツの種類を追加し、Steam 内でコンテンツが表示される場所を増やします。
キュレーター
キュレーターから受け取ったフィードバックの 1 つは、キュレーションの構築や管理に時間かけることに、もっとやりがいや意味を感じられるようにしてほしいということでした。この要望に応えるために、いくつかの新しい機能の開発に取り組んでいます。
ゲーム開発者
これまで多くの開発者から、ゲームに適したオーディエンスを持つキュレーターに自分の作品を見せるための簡単で安全な方法の必要性を聞いてきました。同時にキュレーターからは、リクエストに追われる多忙な開発者と繋がることの難しさも指摘されました。そこで、解決策としては「キュレーターコネクト」と呼ばれる新しいシステムを構築しました。
キュレーターコネクトの登場で、開発者は適切なキュレーターを検索し、Steam を介してゲームのコピーを直接送信することができるのです。適切なキュレーターを見つけ、キュレーターが持つソーシャルメディア上での影響力を特定するためのツールをいくつか追加しました。まず、Steam キュレーターのリストを検索し、名前、OS、言語、またはキュレーターが注目している内容のタグで結果を絞り込むことができます。その結果、開発者は、Steam でのフォロワー数やYouTube、Facebook、Twitter、Twitchなどのリンクされたソーシャルメディアアカウントを含む各キュレーターのスナップショットを見ることができ、キュレーターがなりすましではないことを確定できます。開発者は、自分のゲームを送信したいキュレーターのリストを作成した後、ゲームの内容を説明するメッセージを含め、「送信」を押します。
キュレーターは、送られてきたゲームのリストを見てして、受け入れるか、または辞退することができます。受け入れたゲームは、プレイおよびレビュー用にキーやメールを介さず直接そのキュレーターの Steam ライブラリに追加されます。
新たなSteam キュレーターは本日よりクローズドベータが開始されており、最低2週間ほどの実施でキュレーターからのフィードバックや提案を集めるとのことです。