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12月9日から10日まで米アナハイムで開催された「PlayStation Experience」にて、PS VR向けアクションパズルゲーム『Star Child』がメディア向けにプレイアブル出展されていました。本記事ではその体験レポートをお届けします。
『Star Child』は、『Super Lucky's Tale』を手掛けたPlayfulによるPS VR用タイトル。少女Spectraと巨大なロボットによる不思議な関係が描かれるゲームです。本作の最大の特徴は、VR用タイトルでありながら横スクロールのゲームであることです。VR向けのゲームのほとんどは主観視点による疑似体験を前面に押し出したものがほとんどですが、本作は古き良き「神の視点」でのゲームとなっています。
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PSVRを装着し、デモが始まると、まず宇宙船がドックに着陸するシーンから始まります。最初の2分程度はムービーシーンですが、視点は固定されており、まるで巨人になって見守っているかのような見え方で不思議な感覚にさせてくれます。地下まで降り、主人公のSpectraが宇宙船から出てくるとゲームがスタート。
VR空間で表現されたゲーム画面は、横スクロールと言えど奥行き感はすさまじく、プレイキャラクターの進む先を覗き込むことも可能。デモ版は、高低差のあるマップをジャンプで乗り越え、配置された仕掛けを解除することで道が開けるようになっていました。
マップの仕掛けはパズル要素になっており、指定のポイントで空に浮かぶことができる球体の機械を使って、電源ケーブルを指定のポイントに接続していきます。序盤のデモということもあり仕掛けは非常にシンプルでしたが、ゲームが進むに連れてより複雑に、歯ごたえのあるものへとなっていきそうです。
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ステージの最後に巨大なロボットが登場し、Spectraを助けるところで本デモは終了しました。おそらく、この巨大ロボットと協力して解いていく仕掛けも出てくるのではないでしょうか。
本作のVR空間における横スクロールの体験は、プレイキャラがそこにいるかのような説得力を与え、より現実味のある「神の視点」の表現に成功しているよう感じられました。決して大作のゲームでも血沸き肉躍る内容でもありませんが、パズル要素と静かな雰囲気の世界や、「神」として見守りながらプレイするという新しいVR体験は魅力的で、新しい可能性を『Star Child』は示してくれそうです。