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7月27日から28日にわたって行われた、「オーバーウォッチリーグ」決勝戦。5か月のレギュラーシーズンと激しいプレイオフを戦い抜いた2チームが、観客席が満員のバスケットボールスタジアム「Barclays Center」のステージで王者決定戦を繰り広げました。
「Philadelphia Fusion」と「London Spitfire」の戦いは予想より一方的な展開となり、結果、ロンドンチームの圧勝で終わりました。イベントの詳細は現地レポートをご覧ください。
試合の後には優勝チームLondon Spitfireの記者会見が行われ、そちらにも編集部は参加。読者の皆様にお届けします!参加メンバーはプレイヤー全員、コーチの3人、ゼネラルマネージャーのSusie Kim氏、そしてオーナーのJack Etienne氏です。
――非常に心動かされる瞬間ですね。特にAgapeコーチは、チームの優勝するところを見て何を考えていましたか。
Agapeコーチ:今でもまだ感動しています。優勝した時に思っていたのは、レギュラーシーズンにもプレイオフにも、チャンピオンになるという瞬間にたどり着くまでにあった様々なことです。精神的、感情的、ゲームプレイ的にも改善すべきことがいっぱいあったので、その瞬間が迫ってきた時、様々なつらい思い出が走馬灯のように駆け巡ってきて、心が揺り動かされました。
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――レギュラーシーズンが終わった時、このチームの選手に対するMVP投票が少なかったですね。ポストシーズンではその見返しがしたかったというのはありましたか。
Gesture選手:個人的には、あまり気になりませんでした。そういうことにはあまり興味がありません。チームがうまくいっていればそれで充分です。チームメイトもあまり気にしなかったと思います。
――タンクのプレイヤーへ質問です。Fusionを相手に、DPSのプレイヤーとの連携でアルティメットを使うことで前線を制御できていることについて少し説明していただけますか。
Gesture選手:僕とFury選手は今のメタゲームも、あらゆる状況が実際にどう展開するかよく理解していると思います。例えば、集団戦で有利な戦況を作るためにアルティメットを連鎖で使う場合はいつ使って、どういう風に連携したほうがいいかとちゃんとわかっています。それで相手の流れを制御できたのだと思います。
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――Bdosin選手とNUS選手へ質問です。タンクやDPSのプレイヤーが賞賛され、サポートという役割は見落とされることが多いと思いますが、今回はお二人のファインプレイでタンクが前進することができたのだと思います。この決勝戦のための作戦はあったのでしょうか。
Bdosin選手:このプレイオフでは、サポートとDPSのペアのプレイスタイルが噛み合わず、議論がたくさん起こりました。でもそれがプロセスなのです。それらを通してチームが成長していくのです。NUS選手には本当に感謝しています。僕たちはよく言い争っていて、でも結果的にすべて解決でき、ここまで来れました。NUS、僕の感情の爆発のエアバッグになってくれてありがとう。
NUS選手:僕としては、プレイオフの準備に当たってチームメイトのスタイルに自分のプレイを合わせようとしました。チームのみんなを、そしてみんなの実力を信頼しています。その中でBdosin選手が何か言いだしたりして、論議が熱くなって、でもいつも言い争っているからこそ非常にいいプレイやポジションを思いつくことができます。今日はそのすべてに耐えた成果です。
――以前のチームのGC BusanとKongdooがロサンゼルスに来て合併する前、韓国を離れたくない、家族や友達を置いていくのが嫌だという選手がいました。木曜日のメディアデイでも、長く離れていることでホームシックだと言っている選手がいました。ここまで来てチャンピオンになり、それだけの価値はあったと感じていますか。
Profit選手:グランドチャンピオンになったことは、長い滞在の報酬だと感じますね。
――Etienneさん、今年はあなたのチームのいくつかがチャンピオンシップを掴んでいて、すべてうまくいっているように見えます。なぜこんなに成功しているのでしょうか。また、トロフィーはどこに飾りますか。
Etienne氏:トロフィー、めちゃくちゃ大きいんですよ。場所を探さなきゃ。あとすごく重い。今年はCloud 9にとっても、London Spitfireにとっても素晴らしい一年です。別に私が何かをしているということはなく、すべてプレイヤーたちが努力しているのです。こんなに素晴らしい人たちが見つけることができて、私は本当にツイています。この青年たちと一緒に仕事ができて感謝しています。彼らは素晴らしい。すべて彼らのおかげです。
ーー大会を初めて優勝した選手、Birdring選手、Fury選手、Bdosin選手、そしてNUS選手からこの優勝と、自分たちのキャリアにおいてこの瞬間がどういったものなのか、聞かせていただけますか。
Bdosin選手:まさかこんなに簡単に勝てるとは思わなかったよ!来年はもっと強いチームに当たるといいなぁ。
(一同笑う)
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Birdring選手:シーズンにもプレイオフにも、輝いていたところはあったけど、スランプに落ちていたところがあったことは認めます。来年はもっと強くなってまた出場し、決勝戦でもっと強いチームと戦いたいです。
Fury選手:金曜日の試合で決定的な勝利をした後、おそらく今日の試合が難しく、Fusionがいろんな作戦を用意してくるんじゃないかと思っていました。でもそうではなかった。今日の試合は思ったよりはるかに楽でした。でも優勝ができて本当に良かったと思います。オーバーウォッチリーグの初シーズンで初チャンピオンシップが僕であることは、特別な意味を持っています。
NUS選手:こんなに大きなステージで優勝して、このような栄光を獲得でき、本当に光栄です。ヒーラーのポジションはゲーム内でたくさん喋り回復するのが仕事ですから、チームメイトに頼ることでしか勝つことはできません。だからうまくいったこともうまくいかなかったことも、決勝戦で後悔しているプレイはいくつかあります。あとは、コーチたちにお礼がしたいです。トライアウトでチームに入ったので、前に進んでまた強くなるモチベーションを彼らにもらいました。Bdosin選手も後押ししてくれました。それにも感謝しています。
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――Etienneさん、みんなとそのトロフィーをいつロンドンに持っていき、ファンと一緒に祝賀会をしますか。そして選手からロンドンのファンへのメッセージはありますか。
Etienne氏:それは計画中です。日にちはもう決まっていましたっけ。
Kim氏:10月、とだけは言えます。イギリスへのチーム旅行も企画しています。日にちはまだ未確定ですが、いろんなことを企画しています。10月に1週間以上滞在することになるでしょう。スケジュールによっては、ファンとの交流の時間がいっぱいあると思います。
Etienne氏:ファンと顔を合わせるのが楽しみです。このシーズンを通し、現地時間の朝3時や4時まで起きていて、ずっと応援してくださっていました。海の向こうからの愛が確かに伝わってきています。感謝していますし、みなさんと顔を合わせて握手するのが本当に楽しみです。
Bdosin選手:ファンの皆さん、いつも夜遅くまで見てくれて本当にありがとうございます。もうすぐ会えるといいですね。
Gesture選手:シーズンの中盤ではいろいろありましたが、結果的にチャンピオンになれました。
Birdring選手:プレイオフが始まった時にも、僕たちの実力を疑う意見がたくさんあったけど、最後まで応援してくれた皆さん、ありがとうございます。
Fury選手:ロンドンのファンの皆さん、時差という不便さを気にせず僕らをずっと応援してくれてありがとうございます。レギュラーシーズンがそんなに良くはなかったとわかっていて、プレイオフに入って僕も不安がありましたが、ここまで残ることができてよかったです。ロンドンで会いましょう!
Profit選手:ステージ3と4の時は確かにスランプに落ちていましたが、プレイオフに入ってとても上達しました。最後まで応援してくれて、ロンドンのファンには感謝しています。おかげ様で進歩ができたと思います。もうすぐロンドンで会いましょう!
Closer選手:朝まで応援してくれていたロンドンのファンには、非常に感謝しています。もうすぐ会いましょう。
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NUS選手:ロンドンの観戦会の動画をいくつか見たことがあって、バーがいつも人でいっぱいになり、にぎやかで、それを見ることで前に進むためのモチベーションとエネルギーを得ることができました。遅くまで見てくれてありがとうございます。もうすぐ会えるとわかっているので、それが楽しみです。次のシーズンもより強くなって戻ってきます。
――元GC Busanのプレイヤーは、この勝利をApexシーズン4の優勝と比べていかがですか。その経験をどう活かしましたか。
Gesture選手:今回のステージはもっと大きく、優勝する喜びもより大きいです。Apexの決勝戦のときは勝利することしか考えていなかったので、今回もその経験を引き出して勝利することだけ考えて、最終的には勝つことができました。
Profit選手:Apexの優勝は僕の初優勝でした。今回は今大会の初優勝ということで、ほぼ同じ感覚でした。オーバーウォッチリーグの決勝では、決勝戦の経験があったのでApexの時ほど不安はありませんでした。
Closer選手:今回、僕の出番はなかったけど、チームメイトに強い自信があって、優勝するところを見られて非常にうれしかったです。試合を見ていたとき、負けるかもしれないとは一秒も思わなかったです。
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――Ettieneさん、あなたはアメリカ人で、全員が韓国人選手というロンドンのチームを持っています。オーナーとして、このようなチームから何か学んだことはありましたか。
Ettiene氏:私がフランス人の名前だということを忘れてるよ。おかげで面白いでしょう?どのシーズン、どのゲームからも学ぶことはいつもあります。今回の経験で一番大きかったのは、スタメンになれるくらい強いプレイヤーを12人雇ったということです。チームの中で模擬戦を行ってみんなで努力して一つのチームになって、自由にメンバーを入れ替えるというのが偉大なビジョンを抱いていました。でもその夢は少しもうまくいかなかったので二度としません。来年しようと思っていることは言いたくありませんが、うまくいかなかったことだけは言っておきます。
――Profit選手とBirdring選手に質問ですが、相手のチームにものすごいプレッシャーを与えられるタンクが味方にいることで、こういう試合での自分たちの仕事がどれほど楽になりますか。
Profit選手:自由にダメージを与えて圧することができる距離を作ってくれます。強いタンクがそのパワーの源です。
Birdring選手:僕は敵を速射する隙間を探すポジションにいます。ヒーラーの後ろに入り込んで仕掛けるスペースとタイミングを彼らが与えてくれています。
ーーこの週末、この勝利がESPN(アメリカの王道スポーツのテレビチャンネル)に乗っていたこと、この観衆、そのすべてを前にして、e-Sportsをまだ認めていない人の心が少しでも開くのでしょうか。
Etienne氏:そういう論議がたくさん見てきました。正直あまり考えていないです。私たちは私たちですし、好きな人がいても、好きじゃない人がいても構いません。しかし楽しめない人は、いいものを見逃していると思います。
――オーバーウォッチリーグというイベントに、何か変えてほしいところはありますか。
Kim氏:危ない質問ですね。あなたに任せてもいい?
Etienne氏:ここのすべてが素晴らしかったと思います。このリーグは私の予想をはるかに超えていて、素晴らしいスタートになりました。私としては運営がまるで魔術師のようです。次のシーズンに何を出してくれるのか楽しみにしています。
――オーバーウォッチリーグに参加することになった時、ご両親はどういうお気持ちでしたか。チャンピオンになった今、何かメッセージは?
Gesture選手:僕としては、キャリアがうまくいかなかった時だって両親がいつもサポートしてくれました。オーバーウォッチリーグに入ってからこの優勝まで両親がずっと応援してくれて、そのような両親がいてくれたおかげで今の自分があります。
――Susie Kimさん、オーバーウォッチリーグの初めての女性ゼネラルマネージャーで、これで初めてのチャンピオンの女性ゼネラルマネージャーになりました。どういうお気持ちですか。
Kim氏:結構いい気分です!(笑)何年もe-Sportsに関わってきて、たくさんのチームを見てきました。私を信じてチームを預けてくれたことで、Etienneさんに感謝しています。どうすればいいのか不安だった判断はあったでしょうが、結果的にここまで来れました。私が女性だということに対しては、とにかく私が今まで努力してきて、私のチームと所属している組織のことを思っています。男でも女でもできることだと思います。こういったものの一部であることを誇りに思っていて…これ以上言うとひどい泣き方をしてしまいそうです。
――Etienneさん、あなたの組織は強いe-Sportsチームをたくさん作ってきました。この青年たちに何を見て、彼らに決めましたか。そして、その認識はどういう風に変わってきて、あるいは成長してきましたか。
Etienne氏:Kongdooのチームを雇い、GC Busanのチームも雇い、FuryとNUSをスカウト、どのケースを見ても強くなれそうだ、ということはわかっていました。それからは彼らをどうチームに仕上げるのかでした。思ったより難しかったです。しかし、一番努力すること、毎日ちゃんと向き合うこと、そういったことをしながら、ようやく達成する気持ちが最高であるというのは、人生の中でよくあることです。そこまであがき続けなかったら、勝利の美酒はこれほど甘くはないでしょう。そのすべてに耐え、みんなが内外とも強くなったので、プレイオフに入ってからは無敵だったと感じます。皆さんがご覧になった通りですよ。
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――ステージ2を優勝したNew York Excelsiorはニューヨークで一番高価なレストランで打ち上げをしました。今晩の打ち上げはどうしますか。
Etienne氏:それはBdosin選手なら答えられます。
Bdosin選手:すべてをEtienneさんに任せてもいいですよね?
Etienne氏:もちろんだ。練習部屋で「ステーキ!」とコールが聞こえてきたような……
Kim氏:ステーキもお寿司も、両方とも食べたいと。
Etienne氏:わかった。今から行っていいかな?