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セガゲームスの『龍が如く最新作』は、2019年3月に助演女優オーディションの開催を発表しました。今までにもオーディションは開催されていましたが、「助演女優」というくくりは今回が初めて。グランプリに選ばれた1名は作品にメインキャラクターとして登場し、プロモーション活動の実施が予定されています。さらに『龍が如く最新作』と副賞100万円が特典としてもらえます。
このオーディションの応募は4月中旬に締め切られましたが、1,000人を超える応募がありました。その中で書類選考を通過できたのはたった60名。今回、書類選考に続く二次審査を一部取材しましたので、その様子をお伝えします。
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面接の会場となったのはセガサミーグループ新本社。発表会などのイベントが開催できそうな広めのフリースペースでした。そこで審査員として待ち受けるのは『龍が如く』シリーズプロデューサーの佐藤大輔さん、『龍が如く』シリーズチーフプロデューサーの横山昌義さん、『龍が如く最新作(仮)』プロデューサーの阪本寛之さん。さらには参加者の視界に入らない所にさりげなく『龍が如く』シリーズ総合監督の名越稔洋さんがいて、ずっと見守られていました。
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オーディション会場には審査員の他、オーディションの様子を見守るスタッフ、取材陣、そして一部始終を撮影しているカメラが設置されていました。会場は壁がなく仕切りとして薄いカーテンがあっただけなので、こちら側も参加者も徐々に互いが見えてくるという状況。筆者は元々役者だったこともあり、うっかり参加者に感情移入してしまって手汗が止まらなくなりました。皆さんの顔が見え、席へ着いた瞬間、その緊張感が直に伝わってきて胸にせり上がるものがありました。久しぶりに特別な胃の痛みを感じました。
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参加者はプロダクションに所属している役者をはじめ、元アイドル、会社員、大学生など様々。中には過去作の声を演じている方もいました。全員に共通していた質問は「オーディションを受けた経緯」「『龍が如く』との接点」「声の仕事をしたことがあるか」「歌は得意か」「どんな役を演じたいか」「副賞100万円は何に使いたいか」等。他にも好きな役者、ファンの方にはどのシリーズが好きなのか等色々な質問が飛び交っていました。ちなみに歌については、絶対にそういうシーンがあるわけではなく、カラオケも入れるか現時点では未定。歌えることが必須ではないとのことでした。
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最初は皆さん緊張した面持ちでしたが、話しているうちに徐々に緊張がほぐれてきたのか、リラックスして笑いも起こったりしていました。審査員の質問の仕方と雰囲気も優しく、周りのスタッフの皆さんも温かい目で見守っていたように思います。しかし、面接時間は30分。一人当たり喋る時間は限られています。そんな短い時間で、個性豊かなエピソードや野望、若いながらも酸いも甘いも知っているような苦労話。それぞれ皆さんが、人生をぎゅっと濃縮したプレゼンをしていました。
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終了後の質疑応答では1,000人から60人という数に意図的に絞ったわけではないものの、今までのオーディションの中でもかなり大変な作業だったと話されていました。昨今のゲームはキャラクリエイトが細かくできて、作るのにとても時間がかかることもあります。しかし、1,000人の中でたった1人を選ぶことはそれと同じくらい、むしろそれ以上に大変です。参加されていた方々はとても魅力的で誰になってもおかしくないと感じましたので、本当によく熟考されたのだろうなと思いました。そして誰が選ばれるのか、今から非常に楽しみです。
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ちなみに今後他の作品でオーディションを開催する予定は?と先走った質問をしてみましたが、「今の時点では……」とのこと。今回見逃してしまって「受けてみたい!」と思った方は、またある事を願って、それまでに自分を高めてみるのも良いかもしれません。
『龍が如く』シリーズは5月に『龍が如く 極2』のPC版発売、6月には『龍が如く5 夢、叶えしもの』PS4版発売と展開が続いています。最新作の続報も近いうちにありそうな予感ですが、今回のオーディションを見てより一層楽しみになりました。引き続き新たな情報を待ちましょう。