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Obsidian Entertainmentが手がける新作RPG『The Outer Worlds』。PS4/Xbox One/PCで2019年10月25日発売予定の本作ですが、E3 2019にて開発者にインタビューする機会を得ましたので、気になることを諸々聞いてみました。
――まずは自己紹介をお願いします。
ダン・マクフィー氏(以下マクフィー氏)Obsidian Entertainmentでナラティブ・デザイナーを担当しているダン・マクフィーです。すべてのストーリー、キャラクター、セリフを書くのが仕事です。
――本作の開発はいつ始まったのでしょうか?
マクフィー氏3年と少し前ですね。
――現在何人体制で開発を行っているのでしょうか?
マクフィー氏100人よりは少ないですね…おそらく70人ぐらいだと思います。開発開始してすぐに一気に人数が増え、プロジェクトの後半に入ってからは同じメンバーで開発をしています。
――本作が『Fallout』シリーズに似ているという声も聞かれますが、どう思いますか?
マクフィー氏『Fallout』はもちろん私たちがインスピレーションを受けたものの一つです。初代『Fallout』や『Fallout 2』といった古典的作品はもちろん、『Fallout: New Vegas』などと言ったゲームからもコンセプトを汲み取っています。これらを基盤とし、その上に本作を作り上げているのです。なので、これらのゲームのファンにとって馴染みのあるようなものが出てきます。しかしそれ以上に、私たちは新しいものをたくさん作り上げており、皆さんを驚かせることになれば良いなと思っています。
――Obsidianは『Fallout: New Vegas』の開発をしましたが、当時のスタッフが本作にも関わっているのでしょうか?
マクフィー氏もちろんです。プログラマー、エリアデザイナーなど、たくさんの『Fallout: New Vegas』メンバーが本作の開発に携わっています。
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――本作はオープンワールドなのでしょうか?
マクフィー氏一つの巨大なマップ、という意味ですと、違います。トレイラーでも披露した惑星のように広大なマップもありますが、訪れることができる様々な小さなマップも存在します。
――本作の主人公はプレイヤー自身なのでしょうか?それとも個性のあるキャラクターなのでしょうか?
マクフィー氏プレイヤー自身です。まったくの白紙状態ですので、好きなように作ってみてください。
――本作の目的はなんなのでしょうか?
マクフィー氏プレイヤーによって変わってきます。舞台は用意されていますし、最初に目的は与えられます。すべてのプレイヤーが体験するストーリー部分というのは存在しますが、どうやってそこに辿り着くか、そこで何をするかは、各プレイヤーに委ねられています。様々なロール(役割)を演じることになります。
――ではメインとなるクエストというものは存在しないのでしょうか?
マクフィー氏そのようなものはありますが、それに様々な方法でアプローチできるようになっています。またクエスト終盤まで、所属する勢力を何度も替えるようなことも可能です。
――というと、本作はマルチエンディングなのでしょうか?
マクフィー氏そうです。たくさんありますよ。
――トレイラーの中で、時間を遅くする力を使うシーンがありましたが、あれはどういったものなのでしょうか?
マクフィー氏タクティカル・タイム・ダイレーションですね。時間の流れが遅くなるので、ゆっくりとものを見ることが可能になります。敵のステータスを見たり、どこを攻撃するとどうなるのか、敵の弱点を知ることができたりします。また、時間を遅くしている間に自分のコンパニオンに対して、「誰を攻撃しろ」「動くな」と言った命令を出すことも可能です。これはFPSのようなプレイではなく、より戦術的なプレイをしたい人向けのシステムですね。
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――シューターが苦手な人でも、本作をプレイするのに支障はないということでしょうか?
マクフィー氏はい、たくさんの攻略法を用意しています。例えば、開発チームの中でも、ずっとステルスをし、全く戦わないような人もいますし、コンパニオンに良い装備を与え、攻撃はすべてコンパニオンに任せるような人もいます。それに、タクティカル・タイム・ダイレーションはとても有用です。時間を遅くしたまま射撃できるので、ヘッドショットも決められますし、遮蔽物に隠れてコンパニオンに命令を出すこともできます。ただ戦うだけでなく、このように様々な方法があるのです。
――非殺傷クリアのようなことも可能なのでしょうか?
マクフィー氏理論的には可能です。
――タクティカル・タイム・ダイレーション以外に特殊能力は登場しますか?
マクフィー氏キャラクターの成長につれて習得する能力は他にもありますが、ゲームのコアになるようなものではなく、あくまで今ある能力を高めるようなものになります。
――訪れることができる惑星はいくつあるのでしょうか?
マクフィー氏メインとなる惑星は2つあります。1つはトレイラーでもご覧いただいたものです。これらの惑星には探索する場所がたくさん存在します。この他、宇宙には多くの小惑星や宇宙船があり、探索することができます。
――自分で宇宙船を操縦してそれらの場所に行くのでしょうか?それともマップからの選択式ですか?
マクフィー氏選択式です。
――すべてのNPCが殺せるようですが、NPCを殺しすぎると起こるデメリットみたいなものはありますか?
マクフィー氏選択肢が少なくなってしまう、ということはありますね。例えば、すでに殺してしまった人と友好関係になったりできませんよね。しかし、もしNPCを全員殺してしまってもゲームが破綻しないように調整しています。ゲームをクリアすることは可能です。ひどいエンディングになってしまうかもしれませんが、物語を終わらせることはできるのです。
――本作にオンライン要素はありますか?
マクフィー氏ありません。完全なオフラインシングルプレイヤーです。
――発売後にDLCを配信する予定はありますか?
マクフィー氏まだ発表できるものはありません。
――コンパニオンたちはどのようにして仲間になるのでしょうか?
マクフィー氏各コンパニオンはそれぞれ決まった場所におり、プレイヤーが好きにつれて行くことができます。全員を仲間にしておいて、好きなコンパニオンだけを連れて行ったり、誰も連れていかないことも可能です。プレイヤー次第ですね。
――何人のコンパニオンを一度に連れて行けるのでしょうか?
マクフィー氏一度に2人までです。残りは宇宙船の中で待機します。
――コンパニオンも他のNPC同様、死んだら復活しないのでしょうか?
マクフィー氏リアルさを追求した「スーパーノヴァ」という難易度があるのですが、このモードではプレイヤーが食料を食べたり水を飲んだりする必要があります。このモードにおいてのみ、コンパニオンは死んだらそこまでです。他の難易度では死んでも復活します。
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――「スーパーノヴァ」という難易度について教えてください。
マクフィー氏リアルさを追求しており、ファストトラベルできる場所がとても限定されていたり、食料を食べたり、水を飲んだり、寝たりと、ハブとして使う宇宙船で様々なことをしなければならず、しないとデバフ状態となり死んでしまいます。コンパニオンも復活しません。宇宙船の中でしかセーブができないので、宇宙船でしっかり準備し、様々なことを行い帰ってくる、というプレイスタイルになります。
――この難易度は最初から選ぶことができますか?一度クリアする必要はあるのでしょうか?
マクフィー氏最初から選ぶことができます。途中で他の難易度に変えることはできますが、一度変えてしまうとこの難易度に戻すことはできません。結構難しいですよ。
――この難易度にだけ存在する要素などはありますか?
マクフィー氏空腹と喉の渇きが存在しますが、それ以外にはありません。
――この難易度専用のトロフィー/実績は存在しますか?
マクフィー氏たぶんあるでしょうね。まだ実装はしていませんが、あると思います。
――本作のボリュームはどれほどになりますか?
マクフィー氏プレイする人によってかなり異なってくるので、はっきりと言うのは難しいです。しっかり探索したり、すべての人と話をしたりすれば、プレイ時間は長くなるでしょう。私たちが調べたところ、多くの人は一度さっさとクリアした後、すぐに最初からやり直し、前回とは異なるプレイをするようです。
――機種による違いはありますか?
マクフィー氏無いようにします!(笑)
――日本語版は字幕と吹替、どちらになるのでしょうか?
マクフィー氏すべてのテキストが翻訳されますが、音声は英語のままです。
――トレイラーに月のような顔をしたキャラクターが出てきましたが、あれはなんなんでしょうか?
マクフィー氏あれは当社のマスコットの一つですね。開発者の一人があの頭を本作にヘルメットとして登場させ、これをかぶったキャラクターがいます。彼から購入することもできるので、コンパニオンたちと一緒に、3人でかぶって歩き回ることができますよ。
――最後に、本作を待ちわびている日本のファンにメッセージをお願いします。
マクフィー氏本作で私たちが一番力を入れているのは、様々な遊び方をできるようにするということです。なので、誰もが楽しめる要素があります。一人称視点のRPGで、FPSファンにもRPGファンにも楽しんでいただけるタイトルというのは珍しいのではないでしょうか。RPGが好きでなければFPSとして楽しめますし、FPSが好きでなければシューティング要素があまり重要でないRPGとして楽しめます。どんなタイプのプレイヤーでも、楽しさを見つけられるでしょう。
――ありがとうございました。
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