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海外メディアWaypointは、米空軍(USAF)がゲームエンジン開発大手のUnityに、航空戦シミュレーションの作成を委託したと報道しました。
Waypointによると、この報道は同メディアが情報自由法を通じ入手した米空軍の内部文書を基にしているといいます。内部文書曰く、Unityに委託したのは「キルチェーン・インテグレーション部門」であり、「キルチェーン」とは、一般的に“目標の確認“から“目標の破壊”までの一連の活動と定義されています。
文書には、シミュレーションの目的は「Unityの技術は、3次元的シミュレーション環境と人口知能の基礎を提供し(中略)戦闘機同士の近距離空中戦シミュレーション機能を実現する」との記載があります。そしてUnityが選ばれた理由として「既存のシステムより、優れた没入感とシミュレーションを提供できる」ことが挙げられています。
しかし、WaypointがUnityのシニアPRマネージャーのマティアス・キャヴァリン氏に連絡を取ったところ「“キルチェーン”は我が社と(米空軍)の契約には何の関係もない」と否定。Unityが担当したのは米空軍のパイロットトレーニングの近代化の補助プロジェクトであり、最終的にプロジェクトは実施されなかったと明かしています。
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また、キャヴァリ氏は「米空軍がUnityを選んだのはトレーニングを安全にするため」だと語っています。