最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。私もプレイするまで正体が掴み切れず泣いています。そこで“なるべく早く”をモットーに、ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」。
今回はRadiangamesが、2022年3月2日にSteamにてPC(Windows)向けに早期アクセスリリースした解体破壊シム『Instruments of Destruction』について生の内容をお届けしたいと思います。
『Instruments of Destruction』とは?
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本作は物理演算で再現されたサンドボックス世界で、多種多様な車両を作り、目標を達成していくゲームです。主に破壊の方向で。
パーツ単位で構成されるマシンはプレイヤーの発想次第によって自由自在にデザインが可能で、シンプルな四輪車からクローラーが唸る大型重機までなんでも作成できます。
とはいえ、ただ単に自由度が高いだけでは砂場遊びもすぐに飽きてしまいがち。そのため本作はステージ選択で進行するなかで「ステージ目標達成による報酬」「経験値によるアンロック」といった要素がレベルデザインに組み込まれており、マンネリ防止にもなっています。
破壊系ゲーム『Red Faction: Guerrilla』でリードデザイナーをつとめたLuke Schneider氏が開発に携わっているからか、とにかく破壊表現が良い意味でケレン味が効いており非常に楽しい。
エルデンリングでなかなか勝てないと泣いている褪せ人(プレイ30時間)を少し休んで、溜め込んだストレスを破壊活動によって発散してまいりましょう。
操作・設定・原語
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本作はキーボード&マウス、コントローラーに対応しています。後者は、「スティック入力でマウスカーソルを移動させる」という具合なので、車両を実際に操作する時はともかく、製作中においては前者の方が圧倒的に操作しやすかったですね。
その他設定項目をみても全体的にグラフィック関連で細かく調整が可能なことがわかります。どういった設定にすればよいのかわからないという場合は、右下のプリセットから選択し、あとはPCのゴキゲンを伺いつつ適宜いじっていくと良いでしょう。
なお言語設定はありがたいことに、早期アクセスの時点で日本語にもバッチリ対応しています。一部やや機械翻訳のきらいはありますが、プレイに支障が生じることはありませんでした。
作ってみよう
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タイトルメニューから「プレイ」または「サンドボックス」を選択して本編開始。サンドボックスは、重力を始めとする物理演算の調節など無制限に車両を製作できるモードです。ここでは主に通常の「プレイ」モードを中心に紹介して参りましょう。
「プレイ」モードではマップ上の10ある島から1つを選びます。島はそれ自体が一つのステージとなっており、そこへさらにノーマル、チャンレジ、エキスパートといった3段階の難易度が用意されています。今後の開発でさらに島が追加される予定とのことですが、現時点でも十分な数です。
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さて今回は最初の島、難易度ノーマルを選択、ミッションは塔の破壊。島も難易度も、それぞれのステージクリアによって新しいものがアンロックされていくので、まずはここで小手調べと参りましょう。
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こちらは制作画面。中央にあるオレンジ色のブロック、こちらはいわゆる「操縦席」であり、全ての車両・マシンはこれをコアに組み立てられます。コアを全てのパーツから独立させてそのへんに転がしておいても、マシン自体は動きはするのですが、カメラワークがこの操縦席を基点としているため操作が面倒になったり。
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マシンはパーツ・ブロックを配置していくことで作られ、そのパーツ同士の接続は、オレンジ色にハイライトされたハードポイントをクリックすることで行われます。各パーツ・ブロックは形によって異なる接続箇所があり、そこを基点に回転や重ねて配置が可能で、さらにサイズや重量があるため、それらを勘定に入れながら、バランス良く組み立てると良いでしょう。
そんなパーツの種類は、ブームなどの構造から車輪、回転機構、鉄球、ジョイント、ロープなどなど豊富に用意されており、ミッションクリアの報酬によって得られる経験値・レベルアップによってさらに解放されていきます。
使ってみよう
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さあ完成しましたシンプルな構成の四輪車。重機と言えばオレンジ、ガンレオン(?)でございますれば早速出動です。この風になびいた草の様子、車輪の回転によって上がる土埃などなど、小さな演出ではありますが「重い重機を動かしている」という気持ちにさせる素晴らしいフレーバーになっていますね。サンダーバードとかTHEビッグオーとか好きな方には通じて欲しいこのエッセンス。
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今回のミッション目標は塔の破壊ですが、「塔ってこれかな?」と極めて知力の低い判断により破壊される遺跡。もちろんサブミッションは失敗です。トロルの大剣を手に入れた褪せ人が知力の低さから武器も振れないと嘆いているようです。
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話を戻して確認しましょう。壊すべき対象はこちらの塔。一瞬崖下から小突いて倒したいと考えましたが、それも筋力特化でルーンを注ぎ続けた褪せ人思考なので、ここは正攻法で端を潜って回り込むルートを取りましょう。
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ついでに車両に武器もとりつけます。可動アームに鉄球によって的確なダメージを与えるという知力の高い発想。
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鉄球はあればあるほど頭良さそうなので合計5つ取り付けました。さっそく出動です。
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(バランスを崩して水底に沈む様子)
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そりゃアームを上げたままなら旋回の表示に倒れるわな!ということで仕切り直し。橋の上で助走をつけて加速、体当たりして一気に押し倒す極めて知力の高い発想で勝負に出ます。
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(質量差で押し負ける図)
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わかった、わかりましたよ。押して駄目なら刺してみな!ということで、今回は鉄球の代わりに取り付けた刀で塔の基部に穴を開けてそこから崩すシロアリ作戦。
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……結果的に爆発オチでしたがミッション達成。どうやら可燃性のタンクに刺さったようです。
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クリアはしましたがどこか釈然としない……!
いろんなマシンを使ってみよう
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自分で作成した車両はこのように保存することが可能で、どのステージにおいてもいつでも呼び出すことができます。ただしミッションごとに、重量や予算の制約が設定されていることがあるため注意。
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ちなみにこちらのショーケースには、ミッション報酬でアンロックされる完成車両が並びます。マシン製作に行き詰まったときのちょっとしたヒント、またはそのまま利用して攻略を進めるなど自由に使用できます。
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ここらへん、気軽に製作・プレイできるようレベルデザインされているので、モチベーション低下防止という意味において、非常に親切な設計だと個人的に感じます。
試行錯誤こそが楽しい
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ガンプラは自由だ……じゃなかった、マシンの製作は自由です。本作のプレイ体験で面白いのは、操作してオブジェクトを破壊することもそうですが、それ以上にこの製作中の試行錯誤にあります。
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例えばこちら。中央の柱にロープで鉄球を取り付け回転させれば、周囲の建物を簡単に一掃できるのでは?という発想から生み出されたマシンです。
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ところが物理演算が気を利かせてくれたおかげで、回転の勢いが足りず鉄球はマシンの足に挟まって動けなくなってしまうという。
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そこで今度はこのように鉄球を減らしさらに小さくし、弾性の高いロープに取り替えたことで、想定通りの動きを実現できました。まあ破壊力は殆ど失われたのですが……。
おわりに
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最終的に行き着いたデザインは「ピストンによる鉄球パンチを繰り出す平べったいマシン」となりました。車両自体が重いので、履帯をあててオブジェクトにヒビを入れつつ、鉄球パンチで畳み掛けてぶち壊す……意外と爽快な操作感がありますね!
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個人的な好み・感想ではありますが、UIやサウンドのデザインは、どことなく『エースコンバット3』や『リッジレーサーズ』……いやアーケードゲームめいた勢いを彷彿とさせてくれるので大好き。
もし本記事で興味を持たれた方がいれば、ぜひ遊んでみてください。
対応機種:PC(Windows)
記事におけるプレイ機種:PC(Windows)
発売日:2022年03月02日
記事執筆時の著者プレイ時間:3時間
価格:通常価格 2,050円、セール価格 1,845円(22年03月10日まで)