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本日7月13日にTwitterのトレンドに“死体撃ち”が入りました。多くのゲーマーがこの“死体撃ち”について呟いていますが、その反応は大きく割れているようです。
FPSなどの文脈で語られるこの“死体撃ち”とは、ヒーラー等による回復が不可能な状態にある敵を攻撃することを指し、いわば無抵抗の敵を一方的に撃つ行為となります。
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ヒーラーによる回復が可能な状態、いわゆるダウン状態の敵に対しとどめを刺す為に撃つ行為はこの“死体撃ち”とは区別されることが多く、ゲームによってはダウン状態でのサブウェポンでの抵抗が可能なものもあることからも別のものと考えても良いでしょう。
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この“死体撃ち”は敵の死体付近での屈伸と並んで一般的には煽り行為とみなされており、ヨーロッパの『VALORANT』公式大会では明確に禁止されたこともあります。『VALORANT』大会のルールブックには明確に“死体撃ち”に関する記載はないものの「チームメンバーは、暴力、脅迫、威嚇(物理的または非物理的)に頼ることなく、敬意を持って互いの相違を解決することが期待されます。」とあり、さらに『VALORANT』プレイヤーのPatitek氏は、“死体撃ち”をしないよう運営側からメッセージを受けとったことを以前、明らかにしています。
ツイッター上でも「“死体撃ち”はされて不快だ。」とか、あるいは「マナーやモラルに関わる問題であり褒めれられた行為ではない。」とする意見がある一方で、「“死体撃ち”はある種のコミュニケーションであり挨拶のようなものだ。」「する時はするし、されるときはされる。一々気にもしない。」といった声もあり、ゲーマー内でもこの受け止め方は分かれているようです。
なかには、「煽り行為は敵の動揺を誘いパフォーマンスを下げるれっきとした心理作戦だ。」とする主張もあり、対人戦という要素を鑑みれば非常に判断が難しいところでもあります。
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もちろん、明確なインジケーターのないゲーム、例えば『ARMA』や『Escape from Tarkov』といった“硬派な”ゲームや、ギミックとして死体が動いたり罠となったりする『Dead Space』といったホラーでは予防的、あるいは確実を期すためにあえて数発攻撃を加えることはあります。ですが、明確なデス表示がなされるゲームでの“死体撃ち”は、された相手が不快に思うことがあるということは注意すべき点ではないでしょうか。
こういったゲームでは敵はNPCなどではなく操作しているのはあくまで人間です。フェアプレイの精神を忘れずに、時には自分のプレイ内容を振り返る事も重要なのではないでしょうか?
※UPDATE(2022/7/14 19:5):「一部国際大会」と記載していた箇所について「ヨーロッパの『VALORANT』公式大会」とし、説明を追記しました。