2022年8月に国内でも予約を開始した「Steam Deck」。本ハードは今までPCを持っていなかった人でも、Steamのゲームが遊べるようにとValve社が今まで培ってきたノウハウを全て注ぎ込んだ社運をかけたハードとなっています。
そこで本サイトでも実際に定期的に「Steam Deck」で今話題になっている、あるいは売上が良い作品をプレイし「Steam Deck」で遊べる定番作を探していきたいと思います。記念すべき第1回目のタイトルは『Farthest Frontier』です。
『Farthest Frontier』とは
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『Farthest Frontier』のジャンルは『シムシティシリーズ』等を代表とする街づくりシミュレーションゲームになります。プレイヤーは中世ヨーロッパの開拓民となり、新しい土地を耕し家を作り、時には寒さに耐え、時には病気に対する薬草を探し、時には蛮族からの襲撃に衛兵を雇い対峙し…。あらゆる困難を乗り越え、新たな村を街へ、そして都市へと発展させていくゲームとなります。対策をしっかりしなければ村の住民が死に絶え開拓失敗になってしまうサバイバル要素もあり、まだアーリーアクセスの段階とは言えかなりやりごたえのある作品となっております。
細かい作業はどうしても難しい
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さて、「Steam Deck」で『Farthest Frontier』を遊んだ感想ですが、まずムービーが正しく再生されません。謎のブラーの様なものがかかっておりどんなムービーなのかいまいち理解できない状態になっていました。まあこれはプレイに直接関係するわけではないので、そこまで大きな問題ではありません。
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実際にプレイを開始するとまず中央集会所と呼ばれる村の中心を決めることになります。ここから村の発展が始まるわけですが、操作はスティックもしくは右側にあるマウスパッドで行うことが出来ます。ただスティックはともかくマウスパッドでの操作はかなり敏感になっており、狙った場所に移動できないということも結構ありました。
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そしてその後、村の住民に素材を集める指示を出したり建物を建てる指示を出すのですが、どの素材を収集させるかという際に素材をクリックもしくは液晶画面もタッチパネルなので直接タッチして選択するこの操作が結構反応悪め。幸い素材収集であれば範囲指定をすることで範囲内の素材を勝手に集めてくれるので、そちらの操作で何とかするしかありません。
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また、色んな項目をクリックすることになるのが街づくりシミュなのですが、項目を閉じる為の×ボタンがかなり小さいため中々項目を閉じられないというのが結構ストレス。さらに一番の問題は住民がどの様な作業をしているかの一覧画面を見ようとした時、画面の一部が入りきらない状態になっています。一覧画面自体は多少動かせるのですが、一度片方に寄せてしまうと二度と戻せない状態になっており、復元の手段が見つかりませんでした。
なお、「Steam Deck」のバッテリー消費量も半端ありません。デフォルト設定だと1時間で60%程度消費します。幸いこの手のゲームはFPSやリフレッシュレートを高くする必要はないので、両設定を下げることでバッテリーの消耗を抑えられるでしょう。
現状寝転んで遊ぶには大変
現在「Steam Deck」を用いて『Farthest Frontier』を遊ぶのは中々難しいかなというのが筆者の感想です。とはいえ、本作はまだアーリーアクセスの段階であり「Steam Deck」での互換性も不明という状態です。現在開発元では多種多様のPCで遊べるように本作の軽量化を進めているという話もありますし、開発が進めば「Steam Deck」でのプレイが快適になる可能性もまだ十二分に秘めていますので、数カ月後にまた本作をプレイして確認してみたいと思います。「Steam Deck」があればどこでも開拓民の気持ちになれる貴重な作品ですから。