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イラスト生成AI「NovelAI」がリリースされ、高いクオリティで美少女イラストなどを出力できると話題になっているものの、学習元が無断転載サイトである点、有料でのサービスである点などが問題視されています。
「NovelAI」は絵柄を保持したまま同じキャラクターを生成し続けたり、今までのAIとくらべて人体があまり崩れていないなどの特徴がありますが、一方で、AIの学習元がイラスト無断転載サイト「danbooru」である点が指摘されています。danbooruは他のサービスに作者がアップロードした作品を、第三者が勝手に転載して収集、分類しているサイトです。
他にもdanbooruを学習元にしたAIとして「waifu-diffusion」などがありますが、あちらは無料で配布されており、ユーザーのPC上で動かせますが、NovelAIは有料プランが前提となっているため、「金を取るのは流石におかしいのでは」といった声も上がっています。
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今のところ、AIが生成した画像は、実験的にノベルゲームを制作する、といった形で取り入れられています。これまではコスト的にテキストのみだったノベルゲームに、お手軽に挿絵や背景を追加する手段としてイラストAIは活用されるかもしれません。
しかし、このクオリティでイラストが出力できるのであれば、例えば女性キャラのアダルトなイラストがあれば十分な、単純なゲームシステムの作品が乱造され、Steamのストアを汚染するような事態にも繋がってくる可能性もあります。
「DreamFusion」のような3Dモデルを生成する技術も研究されていて、今後ゲーム開発とAI技術はより密接に関わっていくことになるでしょう。AI技術が適切に使われ、浮いたリソースでより高いクオリティのゲームが開発されることに期待です。