アトラスのRPGシリーズ『女神転生』の原作「デジタル・デビル・ストーリー」シリーズで知られる小説家・西谷史氏が、作中の悪魔召喚理論にまつわる逸話をTwitterにて語りました。
小説執筆前にぼんやりと考えていて、当時文章にできなかったことを整理したものとのことで、主人公の中島朱実が作り上げようとしたプログラムがいかなるものであったかについて述べられています。
ツイートによると、彼はPC内に術者を守るための物と、実際に召還に利用する物の2つの時間軸を持つ仮想空間を作り上げ、その中で様々な状態、肉体の生物をデータ化して召喚対象の供物とするという理論の下プログラムを作成していたそうです。西谷氏は、このプログラムは初期の16bitパソコンでも稼働可能だったと思うとしており、これを何億回もシミュレートして最適解を求めるために当時の高速コンピューターが必要であったのだろうと推察しています。
また、中島朱実が使っていたハンド・ヘルド・PCのモデルも紹介。西谷氏の初めてもらった原稿料が、ハンドヘルド向けコンピューターのプログラムに対する物であったとし、中島朱実がハンド・ヘルド・PCを使ったのは西谷氏のハンド・ヘルド・PCへのレクイエムであったことも語られています。プログラムに対する知識や興味が豊富な西谷氏ならではの視点で本作が描かれているのを感じ取れます。
西谷氏は過去にも本作のタイトルにまつわるエピソードを明かしています。興味をお持ちの方はそちらもご覧になってはいかがでしょうか。