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『オーバーウォッチ2』が「ワンパンマン」とまさかのコラボ!開発陣が語る注いだ情熱と愛【インタビュー】

ドゥームフィストがサイタマに!?日本の作品とコラボした今回のイベントについて、開発陣が熱く語ります。

連載・特集 インタビュー

Blizzard Entertainmentの運営するチーム対戦型FPS『オーバーウォッチ 2』は、2月7日(日本時間2月8日)からはシーズン3がいよいよ開始となります。

そんなシーズン3の開始にあわせ明らかとなった気になる情報といえば、日本の漫画作品「ワンパンマン」とのコラボレーションでしょう。黄色いスーツに身を包み、最強ヒーロー「サイタマ」を模したコスチュームに身を包んだ、ドゥームフィストの姿が印象的です。


今回はそんな『OW2』開発チームの、「ワンパンマン」コラボにかける情熱や愛を語った合同インタビューの模様をお届けします!

合同インタビューに応じてくれたのは、Blizzard Entertainmentのバイスプレジデント兼コマーシャルリードのJon Spector氏(以下、スペクター氏)と、『OW2』のアートディレクターを務めているDion Rogers氏(以下、ロジャース氏)のお二人です。

Jon Spector氏
Dion Rogers氏

――初のアニメコラボが「ワンパンマン」となったきっかけについてお聞かせください。

スペクター氏:まず最初にコラボレーションをしようという話を始めた時、「ゲーム的に楽しくてワクワクするような要素」があり、プレイヤーの方も楽しめるようなタイトルを探しました。『OW』プレイヤーはアニメファンも多いので、「どのアニメが一番良いチャンスとなるか」を模索し、絵柄や魅力的なキャラクター、ストーリー、そのキャラクターを『OW』の世界に持ってきた時、「素晴らしい!」と皆が思えるようなタイトルを探すことにしました。

ロジャース氏:開発チームに「ワンパンマンとコラボするよ」と伝えた時、アート陣のスタッフがすぐにスケッチを始めたのを見て、発表した側も「こんなにワンパンマンを知っているスタッフがウチにいるんだ!」と逆に驚かされました。特にディレクターもワンパンマンのファンだったので、これは正しい選択だったと思っています。

――コスチュームデザインのポイントについて教えてください。また、セリフが変化するなど、特殊な仕様はありますか?

ロジャース氏:「ドゥームフィストがサイタマのコスプレをしている」という感覚で、「ワンパンマン」のキャラクターを『OW』の世界に登場させるというよりは、「ワンパンマン」の要素を『OW』の世界に持ってきた、という感じです。ただアニメ会社とのコラボである以上、アニメと『OW』両方を称えるような内容になっています。セリフに関しては「ワンパンマン」風のセリフをドゥームフィストが言うことはあります。

さらにデザインの細部を決めるにあたり、シルエットでキャラの認識をするプレイヤーもいるので、各キャラクターそれぞれのシルエットを変えてはいけないというルールのもと、コスプレという方向性になりました。

――お二人が「ワンパンマン」のアニメを見られた時の感想を教えてください。

スペクター氏:他の少年向けの作品と違い、主人公がパワーアップするだけではないというところが気に入っています。多くの作品では強敵に立ち向かうための特訓など緊張感がありますが、「ワンパンマン」はその期待をすべて裏切り、最初から主人公が最強という設定が面白く、素晴らしいキャラクターも多いです。良いものを作り上げつつ、中心には最強のサイタマというトンデモ発想があるという作品の構図が気に入っています。

ロジャース氏:ほとんどの敵を一発で倒せる主人公で、どうやって話を進めていくのかと思っていたら、「ワンパンマン」世界の作り込みに驚きました。『OW』のようにヒーロー達がグループを作るなど、全体的なストーリーの素晴らしさ、面白さに感動しました。

――今回はドゥームフィストが「サイタマ」に扮するスキンが実装されるということですが、今後も「ワンパンマン」コラボのスキンは登場しますか?また構想段階では、他にどのようなスキンのアイデアがあったのでしょうか。

スペクター氏:ドゥームフィストのサイタマスキンだけでなく、他のキャラクターもたくさんご用意しています。現段階ではサイタマのスキンしかお話できませんが、コラボイベントの日が近づくにつれ、少しずつ情報を発表していきます。

ロジャース氏:ワンパンマンはキャラクターも多く、チームからはとめどなくアイデアが溢れていたのですが、今のところは、そのあたりはお話しできません。

――『OW』ではイベントごとに特別なゲームルールやチャレンジが追加されてきました。今回のコラボイベントでも、そういった作品に関連したものはありますか?

ロジャース氏:「レゴ」のバスティオンチャレンジのような、特殊なチャレンジを用意しています。こちらも今は詳しく話せませんが、お楽しみに!

スペクター氏:サイタマのごとく、ドゥームフィストが敵をすべて一撃で倒すといったようなことはできませんが、色々なチャレンジを模索していますし、チャレンジを完遂したプレイヤーには新しいレジェンダリースキンを用意しています。

――コスチュームはショップで購入するのでしょうか?もしくはコラボイベントで入手できるのでしょうか?

スペクター氏:ひとつはチャレンジをコンプリートした報酬で、その他のスキンはショップにて販売します。

――コラボレーションが決定した時の、「ワンパンマン」制作側の反応はどのようなものだったのでしょうか。

ロジャース氏:アニメ制作陣もかなりワクワクしている様子で、両者にとってこのコラボを果たせることが嬉しく思いました。コラボイベントのほぼすべての工程はアニメ側のプロデューサーと作業したもので、お互いに話し合って進めました。Blizzardとワンパンマン制作陣のお互いが納得できるものを作るということを重要視したので、今回のコラボは良いものになったと思います。

――サイタマのスキンについて、お見せいただいた情報の範囲では右手に買い物袋を持っているのに強い印象を受けました。原作でもサイタマの買い物袋はよく見られますが、スキンにも実装した経緯はどのようなものなのでしょうか。またこの買い物袋に、ギミックはあるのでしょうか?

ロジャース氏:よく気付きましたね!開発陣の中には「ワンパンマン」のファンもかなり多く、ビジュアル的に何か面白いことができないかとチームで考えた時、次々と挙げられた作品の印象に残ったポイントの中のひとつに、この買い物袋がありました。

買い物袋がゲーム内で役割を果たすかは秘密ですが、開発陣がどれだけこの「ワンパンマン」のコラボに対して愛を注ぎ込んでいるのかがわかると思います。

――コラボイベントを企画するにあたり、日本のコミュニティはどの程度意識しているのでしょうか。今後もイベントを開催する際、他の作品とのコラボや日本の文化を取り入れたような企画はありますか?

スペクター氏:「ワンパンマン」とコラボしたかった理由は、日本のプレイヤーだけでなく、世界中のプレイヤーが興味があるのではないかと考えたからです。今回のコラボでワクワクする点は、世界中のファンが楽しめるようなイベントであることです。初めてのコラボイベントなので、プレイヤーの感想や意見を汲み取り、今後のコラボイベントに活用していきたいです。

今後のコラボイベントがアニメ作品となるのか、どのようなものになるかはまだ決まっていませんが、プレイヤーと開発どちらも楽しめるコラボイベントを開催し、両者ともワクワクできることを祈っています。

――コラボイベントを進めていく上で、「難しい」と感じた点はありますか。

ロジャース氏:あまりにも沢山のアイデアを開発チームが出すので、キャラクターや小物など数ある「ワンパンマン」の要素を吟味し、どれがコラボにふさわしいかと選んでいくことが難しかったです。「アイデアが多すぎて選ぶのが大変」という贅沢な悩みがあることは、悪いことではないと思っています。

――コラボイベントはシーズン3で実施されるのでしょうか?

ロジャース氏:シーズン3の全貌はまだ明かせませんが、コラボイベントはシーズン3で開催されます。

スペクター氏:シーズン3の中盤、3月ごろにイベントをやる予定です。

――「ワンパンマン」コラボということで、日本のコミュニティへ向けてひとことをお願いします。

スペクター氏:日本のコミュニティは私たちにとってとても大切で、『OW2』のローンチ以来たくさんの日本のプレイヤーが遊んでくれて、本当に感謝しています。少し前に日本を訪れ、日本のBlizzardスタッフと交流をしたのですが、そのことすら素晴らしい体験に思えました。それを可能にし、暖かく迎え入れてくれた日本のコミュニティにはとても感謝しています。

ロジャース氏:デザインなどは日本の影響を受けているので、『OW2』が日本でプレイされているのは素晴らしいことだと思っています。欧米のゲーム企業として、日本的な芸術作品とコラボできるのがとても光栄ですし、今後もしていきたいと思っています。

開発陣の多くは幼少期から日本の作品を見て育ってきているので、今回のコラボでは開発陣がこれまで受けた影響や、日本への感謝を感じ取ってもらいたいです。

――お二人の個人的に好きなアニメ作品や映像作品、影響を受けた作品はありますか?また、そういった作品とコラボができるなら、やってみたいことなどはありますか?

ロジャース氏:「ドラゴンボール」で、特に初期の少年時代の悟空が一番好きです。「Z」以降ももちろん好きですが、無印が一番好きです。もしコラボができたら、サイタマと悟空の対戦が実現することになるので、きっと素晴らしいものになると思いませんか!?

スペクター氏:一つに絞るのはかなり難しいですが、自分の中で特別な作品といえば「NARUTO」だと思います。10話目から見始め、そこから最後までの15年間ほどをほとんどリアルタイムで視聴した初めての作品です。最近の作品では「SPY×FAMILY」がお気に入りで、どちらも素晴らしい作品です。


インタビューの後にはロジャース氏が取材陣へと「逆に『OW2』はどんな作品とコラボするのが良いと思う?」と質問する場面もありました。それに対しては『ELDEN RING』や『SEKIRO』といったフロム作品を望む声や、ファンタジー系の作品とのコラボなども挙がっていました。

ロジャース氏は何時間遊んだかも覚えていないほど『ELDEN RING』をプレイしたと語ったほか、スペクター氏は「さっき買ったSwitch版の『ペルソナ3』と『ペルソナ4』と『FE エンゲージ』が終わったら『ELDEN RING』を遊ぶよ!」とコメントする一幕もありました。

『OW2』開発陣の愛情や熱意が全力で注ぎ込まれたという、「ワンパンマン」とのコラボイベントは3月中旬頃に開催予定。プレイヤーと制作陣どちらも非常に楽しめるというその内容は、さらなるスキンなどを含め今後発表されていくので、続報をお楽しみに!


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※UPDATE(2023/2/7 11:30):本文中、サイタマスキンの画像を変更しました。

《kurokami》

チャーシュー麺しか勝たん kurokami

1999年生まれ。小さい頃からゲームに触れ、初めてガチ泣きした作品はN64の『ピカチュウげんきでちゅう』です。紅蓮の頃から『FF14』にどハマりしており、Game*Spark上ではのFF14関連の記事を主に執筆しています。

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  • スパくんのお友達 2023-02-07 13:13:43
    アメリカの友達のほとんどは埼玉県は知らないけど
    こっちのサイタマはみんな知ってる
    凄いと思う
    3 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2023-02-06 21:41:18
    スクライドのカズマが一番あってそうだけど
    海外人気ほぼ無いだろうな
    2 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2023-02-06 21:29:07
    ゲンジは音速のソニック以外ないでしょうw
    女性陣がコラボできそうなキャラがいないのが…ウィドウメイカー&モスキート娘?
    0 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2023-02-06 20:09:41
    ロードホッグが豚神、ゲンジがフラッシュ、ラインハルトが金属バットかタンクトップマスターでしょうか
    1 Good
    返信
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