■売り切れ続出の物販ブース、特に人気が高かったのは?

開演前からファンが集ったもうひとつの理由は、『真・女神転生』関連グッズが手に入る物販ブースです。VIP席の方は12時から、S席・A席の方は13時から購入できるため(※初日の場合)、こちらも見逃せなかった方々は販売開始時刻に合わせて来場しています。
バンドライブの開演は18時なので、さすがに早すぎるのではと思う方もいることでしょう。ですが、最も早いものだと「デカラビアクッション」が12時55分頃に売り切れ。こちらは1会計につきひとつ限りの限定販売にも関わらず、VIP席の希望者だけで完売するほどの人気ぶりでした。
同じく1会計ひとつ限りの「ジグソーパズル 1000ピース」が14時前に、「メノラーペンライト」は14時50分頃に販売終了。このあたりは在庫数の関係もあり、早々に売り切れた模様です。

また、相応の個数がありながらも、特に人気が集中して売り切れたのが、本イベントオリジナルグッズの「主人公アクリルキーホルダー」。全6種類あるキーホルダーは、早いもので14時過ぎに、遅いものでも15時45分頃に完売となりました。プレイヤーの分身であり、最も接する時間が長い主人公だけに、ファンの思い入れも別格なのでしょう。
このほかにも「エコバッグ」や「イベントシリコンバンド」、「ステッカー」に「タロットカード」なども続々と品切れに。
こうしたリアルイベントのグッズは注目されやすい傾向にありますが、この「真・女神転生 30周年感謝祭 in KT Zepp Yokohama」も一般的なイベントと同様に……いえ、それ以上の人気と活気に溢れていました。

ライブの開演までまだ30分以上残す時点で、販売可能なグッズはごくわずか。「バンド演奏の前に、ちょっと寄ってみよう」くらいの気持ちだと、数種類のグッズしか残っていない状況です。30年間愛され続けた『真・女神転生』に寄せるファンたちの愛が、こうした形でも浮き彫りとなりました。
■目黒将司さんが選ぶ「思い出の1曲」も明かされたバンドライブ前半

展示とグッズでファンの気持ちが暖まって迎えた18時、いよいよバンドライブがスタート。翌日の6日はシリーズ最新作『真・女神転生V』の楽曲が主軸でしたが、初日は『真・女神転生III -NOCTURNE』がメイン。開幕も、『真・女神転生III』の楽曲「通常戦闘」が彩ります。
鮮やかな立ち上がりを決めると、ここでMCの松澤千晶さんとマフィア梶田さんが登壇。いずれも、かなりコアな『真・女神転生』シリーズファンとしても知られていますが、そのこだわりぶりが衣装にまで及んだ梶田さんは、「邪教の館」の主を思わせる青一色のローブ姿で参上しました。

しかもその衣装が実に似合っており、来場者からの反応も上々。梶田さんはこの衣装を自前で用意したと明かすと、松澤さんはその前のめりな姿勢を評価すると共に、その発想に及ばなかった自分を悔いる様子を見せます。
その後悔は、後日自身のTwitterにて「一点だけ悔やまれるのが1日目の私のお衣装が普通だったこと…だって邪教のオヤジが来ると思わなかったから」と述べたほど。こうした気持ちに駆られるのも、『真・女神転生』への愛の深さゆえでしょう。
アトラスサウンドチームの小塚良太さん、小西利樹さん、土屋憲一さんも壇上に上がり、ビデオ出演による増子津可燦さん、目黒将司さんも交えた30年の振り返りや思い出の曲などを語り合い、トークにも多彩な花が咲きます。
ちなみに目黒さんが思い出深い曲として挙げたのは、『真・女神転生III-NOCTURNE』のスタッフロール曲。現在の自分から見ると至らない点もあるものの「当時の自分にしては頑張ったと思う」と、目黒さんが述べた姿が印象的でした。

サウンド関連の話で盛り上がった後は、本命のライブ再び。まずは初代『真・女神転生』から「銀座」「廃墟」「戦闘」「Boss」を披露し、そのまま『真・女神転生II』の「2D:魔界」「3D:魔界」「戦闘」「中ボス戦闘」と、スーパーファミコン時代に生まれた楽曲たちをライブサウンドで奏で上げました。
セットリストはナンバリング順に続き、『真・女神転生III -NOCTURNE/マニアクス』からは「東京受胎」「魔人」「通常戦闘~大マップ~」「タイトルループ2」が繰り出され、『真・女神転生IV』だと「東京」「Battle-a2」「Battle-b2」「Battle-c5」を演奏。ちなみに「Battle-c5」のバンドライブ演奏は、今回が初披露。生で耳にする初めてのバンドアレンジにファンたちは酔いしれます。