6月14日に発売されたASUSの携帯ゲーミングPC「ROG Ally」。本機はスペックとコストパフォーマンスの高さから、同じく大手Valveが発売する「Steam Deck」のライバルと見なされており、複数の海外メディアでは両機を比較するレビューが公開される一方、ユーザー側では両機の支持者が対立する光景が海外掲示板Redditなどで見られる状況です。
各所における両機の比較は、ソフトウェアとハードスペックに焦点を絞ったものが主流となっていますが、今回の動画でiFixitは分解難度や内部構造という観点から両機を比べました。
ROG Allyは簡単に修理可能
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iFixitによると、バックカバーはネジ6つとクリップだけで固定されており、そこからネジ2つを外すだけでバッテリーを取り外せるうえ、M2ドライブの換装も簡単に行えることが紹介されています。
なお本機のスティックについても、静電容量式タッチセンサーを内蔵したSteam Deckの複雑なスティックとは違って容易に取り外せるものの、ポテンショメータを使った構造であるため、様々な既存コントローラーのようにドリフトが起きやすい点に触れています。
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最後に、冷却ファンとマザーボード下のスピーカーなども楽に取り外せる一方で、画面に関してだけは大量の接着剤が使われていることから簡単に修理できない唯一の部分であることが紹介されました。
Steam Deckとの具体的な違いとは
iFixitは、ROG Allyについて「ASUSは明らかにValveの失敗から学んでいる」といい、Steam Deckと比べてバンパーボタン(R1やL1)はより強固な設計になっており、スティックはモジュール化されているので基板ごと交換せずに済む可能性があるほか、バッテリーへのアクセスがデバイス内の奥にバッテリーを配置しているSteam Deckとは対照的である点を評価。しかし、ROG Allyのモジュール性やアクセスしやすい設計にもかかわらず、ASUSがスペアパーツの提供を確約していない点を注記しています。